Earth Negotiations Bulletin
アース・ネゴシエーション・ブレティン
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Vol.12 No.612 - 2014年12月5日(金)
リマ気候変動会議ハイライト
2014年12月4日(木)

12月4日木曜日、議題項目3に関するADPコンタクトグループは、議論を続けた。午前中、要素に関する交渉は、2つの並行会合を開催、資金、緩和、協力と支援について議論した。午後と夕方のコンタクトグループ会合は、強化された行動のためのダーバンプラットフォームの進展に関する決定書草案を議論した。

午前中、COPコンタクトグループ会合では気候資金を議論し、SBI/SBSTA合同コンタクトグループは、対応措置実施の影響を議論した。SBSTA及びSBIの下では、多数の議題項目に関する非公式協議が開かれた。

コンタクトグループ

COP:気候資金関連問題:長期気候資金及びSCF報告書に関するコンタクトグループ会合で、共同議長のTosi Mpanu Mpanu (コンゴ民主共和国)とDany Drouin (カナダ)はSCF報告書(FCCC/CP/2014/5)を提示した。

ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、ADPでは支援のMRVについても議論したと述べ、次の項目を求めた:一貫性と整合性;途上国への資金援助の水準明確化;SCF第3回フォーラムに対するガイダンス;林業向けの資金供与。

米国は、実現可能なものの議論をするよう提案し、EUと共に、リマ会議の前に発表された、97億米ドルのGCF初期資本化に焦点を当てた。

GCF及びGEFの報告及びガイダンス、及び資金メカニズムの第5回レビューに関するコンタクトグループでは、共同議長のAyman Shasly (サウジアラビア)とStefan Schwager (スイス)がこの項目(FCCC/CP/2014/2 and Add.1, 5 and 8)を提起した。

ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、適応基金の重要な作業を指摘した。EUは、適応など他の議題項目にも資金の側面があると指摘し、これらも気候資金に関するコンタクトグループで議論することを提案した。

ADP議題項目3:資金:エジプトはアフリカングループの立場で発言し、ADPの下での気候資金の要素案を記載する会議室ペーパーを提出、共同議長のノンペーパー(ADP.2014.11.NonPaper)に代わり、これを議論の土台とすることを要請、G-77/中国の立場で発言したボリビア、さらにサウジアラビア、モルディブ、インド、南アフリカ、エクアドル、ザンビア、パキスタン、アルゼンチンその他もこれを支持した。

ニュージーランドは、スイスと共に、共同議長のノンペーパーの考察で結論を出すよう求め、このノンペーパーはCRPの要素の大半を扱っていると指摘した。米国は、これまでの2日間、共同議長のノンペーパーについて議論し、既に進展があったと強調した。

G-77/中国は、共同議長のノンペーパーに対するCRPの法的な立場を強調した。ADP共同議長のRunge-Metzgerは、今後の進め方に関する締約国間の非公式協議を求めた。

緩和:午前中、緩和に関する会合、長期及び世界的な面に関するサブセクションに関する会合で、南アフリカは、長期目標は科学の要求するものと一致させるべきだと強調し、ツバルはLDCsの立場で発言し、目標は1.5℃以下の気温上昇で抑えるものにすべきだと述べた。ニュージーランドは、最新の科学に合わせ、「2100年までに正味ゼロのCO2排出量」を提案した。EUは、2℃目標を明確に記載するよう求めた。

差異化に関し、インド、アルゼンチン、ベネズエラ、ヨルダン、キューバ、ボリビアは、CBDR、条約の原則と条項、あるいは条約の第4条(約束)の記載を求めた。日本、ニュージーランド、米国、オーストラリア、スイス、カナダは、附属書に基づくもの、または先進国と途上国で分けるものと、二律方式の約束にすることに反対した。

EUは、全ての締約国が最終的にはQELROs(数量目標)をとることを文書に反映すべきだと述べた。米国は、文書の中に、締約国の経済動向や排出傾向の変化を反映するよう、条約の附属書を更新するとのオプションを入れるよう求めた。

ブラジルは、非公式のセッティングの中で、動的な「同心円方式の差異化(concentric differentiation)」の概念を明確に説明すると締約国に告げた。アラブ首長国連邦(UAE)は、「早期行動者(early movers)」の行動を認めることを提案した。

約束又は貢献分の形式に関し、EUは、全ての締約国は無条件の約束を提出すべきだとし、最も脆弱な諸国は支援を条件とする行動も提出すべきだと述べた。米国は、オーストラリアと共に、各国は約束を達成するために取る予定の行動スケジュールを保持し、その実施及び約束を強化するための改定に関し定期的に報告すべきだと述べた。

ボリビアは、歴史的な責任やエコ・フットプリント、発展状況、能力に則り、全ての締約国に配分する「指標を付けた(indexed)」世界のカーボン・バジェット(炭素排出許容量)をベースとする約束を求めたが、オーストラリアとニュージーランドは反対した。ブラジルは、カーボン・バジェットの基準に基づく合意は予知が難しいと述べた。

LDCsは、一つはQELROsを持つ締約国のための附属書、もう一つは他の形の約束をする締約国のための附属書という二つの附属書を求めた。

レビューに関し、EUは、20年間の約束期間サイクルを求めたほか、米国の支持を受け、5年のレビューと改定サイクルを求めた。ロシアは、約束期間の中間でのレビュープロセスは批准を一層課題の多いものにする可能性がある、批准をする立法府議員は何に賛成するのか明確に理解することを求めるだろうからと警告した。

対応措置に関し、LDCs、ベネズエラ、アルゼンチン、UAEは、メカニズム、制度、または常設フォーラムを多種多様ながら支持したが、ニュージーランド、日本、カナダは反対した。

協力と支援:午前中、締約国は、要素に関するノンペーパーの最新版(ADP.2014.11.NonPaper)の関連パラグラフについて意見交換を行った。中国とサウジアラビアは、実施のための協力と支援に関する議論は決定書1/CP.17 (ADPの設置)に規定されていないと述べた。ADP共同議長のRunge-Metzgerは、この題目は締約国に便利なように含まれただけだと説明した。

多数の締約国は、協力と支援に関するセクションを他の要素に関するセクションに統合することを支持した。アラブグループの立場で発言したアルジェリア、そして中国は、市場手法と非市場手法、そして新しい市場ベースメカニズムに関するセクションは、補助機関での議論に予断を加える可能性があると述べた。

支援の約束に関し、オーストラリア、ニュージーランド、米国、カナダ、その他は、支援を提供できる立場にある締約国は全て、新しい合意の実施に向けた支援を提供すべきだと述べた。

シンガポールは、「進化する責任(evolving responsibilities)」及び「行うことができる立場にある締約国(parties in a position to do so)」に懸念を表明し、条約の書き換えに警告した。アラブグループは「進化する(evolving)」CBDRRCへの言及に反対した。中国は、先進国のみが途上国に支援を提供する責任があると述べ、新しい原則の導入に警告した。

EUとスイスは、MOIの目的の記述を支持した。日本は、支援を提供し、受け取る締約国は、民間資金動員に向け共に協力すべきだと述べた。

制度アレンジに関し、アラブグループは、中国と共に、国内小地域、国内、及び地域の排出取引スキームへの言及を削除するよう求めた。オーストラリア、EU、ニュージーランド、スイス、米国、カナダ、日本、その他は、制度アレンジに関するサブセクションに疑念を表明した。 パナマは、協力的アレンジの算定機能及び遵守機能への言及の重要性を強調した。

強化された行動のためのダーバンプラットフォーム推進:ADP共同議長のRunge-Metzgerは、議長の友人グループ(the Friends of the Chair)の提案する作業モードについて報告した:共同議長の文書草案 (ADP.2014.12.文書草案)の第1回読み上げを行い、締約国の提案をスクリーンに映しだし、提案を総合的に提示できるようにする;特定のセクション及びパラグラフに関し、専門のコンタクトグループ会合を開催する;共同議長は決定書草案の改定文書に締約国の提案を統合する合成文書を作成する。同共同議長は、締約国に対し、専門の会合に先立ち、それぞれの提案文書を事務局に送付することを推奨した。

締約国は、金曜日に第1回の全文読み上げを終わらせるとの観点から、文章の議論を続け、パラグラフ1-12 (要素及びINDCs)に焦点を当てた。

パラグラフ1-6 (要素)に関し、カナダは、ADPでは「全ての要素(all elements)」ではなく「多様な題目(various topics)」を議論するとし、緩和と適応の「政治的等価を達成(achieving political parity)」を「それぞれの決定的な重要性を高める(elevating their critical importance)」に置き換えることを提案した。

ニュージーランドは、ADPの作業は「異なる構成分のパッケージ(a package of different components)」を結果として生じるとのシグナルを出せる文章を主唱した。日本は、緩和が条約の究極の目標であることを明確にする必要があると強調した。

パキスタンと南アフリカは、決定書1/CP.17の全ての要素を「バランスの取れた形」で扱うよう求めた。メキシコとサウジアラビアは、適応と緩和は同等の重要性を持つことを強調した。パキスタンとエジプトは、緩和と適応の「法的等価(legal parity)」を希望した。エクアドルは、緩和と適応間の等価に言及する場合は、副詞を削除するよう求めた。

南アフリカは、INDCsと合意の要素の間のリンク及び緩和と適応のための支援のバランスに関する「保証(assurances)」を扱うパラグラフを、より強力な表現にするよう求めた。

透明性の重要さに関し、エクアドルは、2015年合意の中にMRVメカニズムを採用することを求めた。

パラグラフ7-12 (INDCs)に関し、日本は、この文章ではまだINDCsに提示すべき先行情報が鋭角になっていないと述べた。

南アフリカは、INDCsは各国が決めるが、その範囲は国際的に決めておくべきだと述べ、ブラジルや他のものと共に、緩和、適応、MOIを含めるべきだと述べた。カナダと米国は、INDCsは緩和に関係すると強調した。ブラジルと、LDCsの立場で発言したツバルは、(INDCs)の範囲は条約2条(目的)に限定すべきでないと指摘した。

オーストラリアは、INDCsには締約国がユニラテラルに行っている努力を反映すべきだと強調した。LDCsは、INDCsに緩和を入れることに関し、LDCs及び小島嶼開発途上国に対する差し止め条項を挿入するよう提案した。

ボリビアは、途上国へのMOI提供を強化することの重要性を強調した。LDCsは、途上国のINDCs達成に向けた附属書I締約国の支援レベルに関する情報を提供するとの文章の追加を提案した。コンタクトグループは夕方に入っても議論を続けた。

SBI/SBSTA:対応措置:午前中のコンタクトグループ会合で、共同進行役のDelano Ruben Verwey (オランダ)は、締約国のコメントを受け改定された結論書草案、そして、同進行役の説明によると、同じ問題に関するテクニカルペーパー(FCCC/TP/2014/12)などから引いた、意見の一致した分野に基づく決定書草案を提出した。

アフリカングループの立場で発言したガーナ、G-77/中国の立場で発言したアルゼンチン、アラブグループとLMDCsの立場で発言したサウジアラビアは、決定書草案に関する作業開始を支持した。米国は、初めにテクニカルペーパーから議論することを提案した。オーストラリアは、文章の議論に移るのが先だと述べた。EUは、共同議長文書に代替案が示されていないことに懸念を表明した。

締約国はこの日1日、非公式に協議し、コンタクトグループは夕方に再度会合した。

廊下にて

COP 20の四日目は、世代間の平等のテーマで彩られた。「惑星は待てない(The Planet Cannot Wait)」といった若者の行動は、「何か良い事ならうまくいく(something good can work)」ことを「世界に示す(show the world)」ことが求められているという事実を参加者に思い起こさせようとするものであった。会議の議題が立て込んでくる中、コンタクトグループや非公式協議の合間に時間を見出したものは、「Pentagonito」コンプレックスの外の世界のニュースを読み、行動の緊急性を改めて明確に思い起こされた、新聞の見出しには、キリバスは今から30年後に水面下に消滅するとの警告、そして2014年が世界の記録史上最も温暖な1年であったとのニュースが踊っていた。

参加者は、ADPの下での交渉に丸1日を費やしたにも拘わらず、進展については、プラスマイナスが混ざった感覚が残っていた。ある参加者は、「このCOPはかなりリラックスした感じであり、ここで何か出てくるとしたら、何が出てくるのかわからない」と指摘した。他の多数の参加者は、ADPの進展に関する決定書草案について、ADPコンタクトグループのスクリーンにようやく「文章案」が映し出され、最初の12のパラグラフの読み上げを終えて、明らかに喜んでいた。他のものは、金曜日の夜までに12頁にのぼる共同議長文書草案の第1回の全文読み上げを負えるとの野心的な計画を守れるかどうか、疑問視していた。ある参加者は「これは全くの災厄を作るようなものだ、ちょうど自分たちの島に起きているようなものだ」と打ち明けた。

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This issue of the Earth Negotiations Bulletin © <enb@iisd.org> is written and edited by Beate Antonich, Elena Kosolapova, Ph.D., Mari Luomi, Ph.D., Anna Schulz and Mihaela Secrieru. The Digital Editor is Kiara Worth. The Editor is Pamela Chasek, Ph.D. <pam@iisd.org>. The Director of IISD Reporting Services is Langston James “Kimo” Goree VI <kimo@iisd.org>. The Sustaining Donors of the Bulletin are the European Commission (DG-ENV and DG-CLIMATE), the Government of Switzerland (the Swiss Federal Office for the Environment (FOEN) and the Swiss Agency for Development Cooperation (SDC)), and the Kingdom of Saudi Arabia. General Support for the Bulletin during 2014 is provided by the German Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation, Building and Nuclear Safety (BMUB), the New Zealand Ministry of Foreign Affairs and Trade, SWAN International, the Finnish Ministry for Foreign Affairs, the Japanese Ministry of Environment (through the Institute for Global Environmental Strategies - IGES), the United Nations Environment Programme (UNEP), and the International Development Research Centre (IDRC). Specific funding for coverage of this session has been provided by the Kingdom of Saudi Arabia and the EC (DG-CLIMA). Funding for translation of the Bulletin into French has been provided by the Government of France, the Wallonia, Québec, and the International Organization of La Francophonie/Institute for Sustainable Development of La Francophonie (IOF/IFDD). The opinions expressed in the Bulletin are those of the authors and do not necessarily reflect the views of IISD or other donors. Excerpts from the Bulletin may be used in non-commercial publications with appropriate academic citation. For information on the Bulletin, including requests to provide reporting services, contact the Director of IISD Reporting Services at <kimo@iisd.org>, +1-646-536-7556 or 300 East 56th St., 11D, New York, NY 10022 USA. The ENB team at the Lima Climate Change Conference - December 2014 can be contacted by e-mail at <anna@iisd.org>.
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