アース・ネゴシエーション・ブレティン (地球交渉速報)

第12巻第681号 - 2016年11月10日(木)


マラケシュ会議ハイライト

2016年11月9日(水) | マラケシュ、モロッコ


言語: 英語 (HTML/PDF) フランス語 (HTML/PDF) アラビア語 (HTML/PDF) 日本語 (HTML/PDF)
モロッコ・マラケシュからのIISD/ENBレポートの リンク先: http://enb.iisd.org/climate/cop22/enb/

水曜日、モロッコ、マラケシュでの国連気候変動会議は3日目を迎えた。午前中、COPとCMPのプレナリーが再開された。COP及びCMPのコンタクトグループは午後に会合し、SBSTA、SBI、APAは一日中非公式協議を行った。

COPプレナリー

COP 22議長のSalaheddine Mezouarは、開会を宣言した。

ICAOカウンシル議長のOlumuyiwa Benard Aliuは、CORSIAを「世界の民間航空輸送のパリでのモーメント」と位置付け、その第一回会議には国際民間航空輸送の86%以上を代表する国がこのスキームに参加する予定であると指摘した。

オゾン事務局のTina Birmpili事務局長は、モントリオール議定書のキガリ改定書は今世紀末までにさらに0.5℃分の温暖化を防止するとし、国により異なる国情も考慮していると述べた。

Global Climate Action ChampionのHakima El Haitéは、非国家行動者の広範な連合は早期の行動をとっていると強調し、NDCsの実施には、それぞれの努力の一層の結束を図る必要があると強調した。Global Climate Action ChampionのLaurence Tubianaは、COP 22期間中の一連のグローバル気候行動について説明し、第2週にはオープンエンドの議論も開催されることを挙げた。

組織上の問題: フランスは、アフリカ大陸の脆弱性に関する協議について報告し、COP 21議長はパリ協定の内容において、アフリカの脆弱性を認識するとの意見の一致がないと指摘した。COP 22議長のMezouarは、オープンエンドの非公式協議を続ける。

将来会合の日程及び場所: サウジアラビアは、アジア太平洋地域の立場で発言し、フィジーはCOP 23をボンのUNFCCC本部で開催し、その議長を務めることを申し出ていると述べ、同地域グループの最終決定は保留されていたと指摘した。COP 22議長のMezouarは、COP 24の主催について提案するよう求めた。

パリ協定発効の準備及びCMA 1: COP 22議長のMezouarは、103か国がパリ協定加盟の文書を寄託したと指摘した。ブラジルは、決定書1/CP.21の作業計画ではパリ協定のマンデートされるいくつかの要素が取り上げられていないとして懸念を表明した。同代表は、COPは決定書により発生する課題の監督を続け、CMAの中断とは関係なく作業自体は開始できるようこれらの要素を取り上げる方法についてCMAに提案することを推奨すべきだと述べた。COP議長は、非公式協議を開催する。

資金関連問題: 長期気候資金: インドは、UNFCCC内部と外部の資金源を特定する必要があると強調し、「資金組織(financial bodies)」に提供されたTORをレビューするよう求めた。モーリタニアは、正義と公平性を基準として資金の配分を行うべきだと述べた。ベラルーシは、COP 22の議論では、全ての国の参加及びそれぞれの経済における気候技術導入の努力を明確に反映させるよう求めた。

締約国は次の議題小項目を議論するためコンタクトグループを設置することで合意した: 長期気候資金; 資金常任委員会 (SCF)の報告及びSCFの機能のレビュー; GCFの報告及びGCFへのガイダンス並びにGEFの報告及びGEFへのガイダンス; パリ協定9.5条(開発途上国への資金供与及び気候資金の動員に関する先進締約国の報告)に則り、締約国が提出する情報を特定するプロセスの開始。

SCFの報告: SCF共同議長のOuti Honkatukia(フィンランド)は、気候資金の流れの隔年評価と概要、2016年SCFフォーラムについて報告した。同共同議長は、GCF及びGEFへのガイダンス草案、及びGCFへのガイダンスの頻度に関するに2件の決定書草案に注目した。

GCFCOPへの報告及びGCFへのガイダンス: GCF理事会共同議長のZaheer Fakir(南アフリカ)は、資源の28%を適応部門に、27%を緩和に、45%を緩和と適応のクロスカッティングにというバランスのとれたポートフォリオであると報告した。

ボリビアは、代替政策手法に対し資金を供与するというGCFへのガイダンス作成に関するパリ協定の決定書を想起し、GCFはこの問題の審議を次回の理事会まで先送りしたとして嘆いた。ニカラグアは、「困惑する加入者(some embarrassing entries)」を回避すべく民間銀行の加盟を再評価するようGCFに求め、インドと共に、GCFの資金は不十分だと強調した。この小項目はコンタクトグループに回された。

GEFCOPへの報告及びGEFへのガイダンス: GEFのChizuru Aokiは、次のものを含む資金貢献を報告した: INDC作成の支援; 59件の緩和プロジェクト日亜石5億5千4百万米ドルを配分; 85件のキャパシティビルディング・プロジェクトに対し1億8千9百万米ドルを配分。インドは、資金配分の低下傾向を嘆いた。この小項目はコンタクトグループに回された。

資金メカニズムの第6回レビュー: 締約国は、COP 23においてレビューの最終決定を行うとの観点から、第6回レビューのTORについて合意した。

パリ協定9.5条に則り締約国が提供する情報を特定するプロセスの開始: 締約国は、このプロセスの開始で合意した。この小項目は、コンタクトグループに回された。

Outi Honkatukia(フィンランド)とRafael Da Soler(ブラジル)を共同議長とするコンタクトグループ会合で、多数のものは、予測可能性が必要であり、この点に関する量的質的な情報を利用する必要があると認識した。EUは、戦略的アプローチ及びロードマップなど、他の議題との相互関連性を指摘した。フィリピンはG-77/中国の立場で発言し、国家主導の戦略、開発途上国のニーズ及び優先策に重点を置くべきだと強調した。議論が続けられる。

事務管理上、資金上、制度上の問題: UNFCCCプロセスでの意思決定: Paul Watkinson(フランス)は、2016年5月の締約国間の協議について報告し、全ての締約国が透明性及び手順規則の順守の重要性を強調したが、COP 22でこの議題項目の結論を出すかどうかでは締約国間の意見が分かれたと指摘した。COP議長は非公式に協議する。

事務局長及び事務局次長の選出と任命に関する決定書14/CP.1で設置されたプロセスのレビュー: COP 22/ CMP 12議長のMezouarは、この項目(FCCC/ CP/2016/INF.2)を提起した。サウジアラビアは、締約国が決定書の原本作成以後の展開をレビューすることを提案した。スイスは、国連の生物多様性条約での任命プロセスに留意するよう求め、締約国が基準を定義するモデルを採択できるのではと提案した。COP議長は非公式協議を進める。

条約15条に基づく条約改定の締約国提案の審議: ロシアの提案: COP議長は、非公式協議を行う。

パプアニューギニア及びメキシコの提案: COP議長は、非公式協議を行う。

技術開発及び技術移転: OGIES: TEC及びCTCN合同の年次報告: SBI及びSBSTAは非公式協議を行う。

条約の技術メカニズムと資金メカニズムとのリンク: COP議長は、非公式協議を行う。

その他の問題: COP議長のMezouarは、トルコの特別な事情に関し、同国の要請に基づき、この小項目の非公式協議を11月8日に開始し、協議は続けられると報告した。

ボリビアとエクアドルは、COPにおける決定書1/CP.21の136項(地域社会及び先住民が経験について意見交換をし緩和及び適応のベストプラクティスを共有するためのプラットフォーム)の審議と作業開始を要請した。締約国は、この問題に関しCOP 22議長が非公式協議を開催し、結果を11月16日に提示することで合意した。

CMPプレナリー

組織上の問題: 京都議定書ドーハ改定書の批准状況: UNFCCC事務局次長のRichard Kinleyは、11月8日の時点では、同改定書の発効に必要な144か国のうち72の締約国が批准したと報告した。同次長は、11月7日のガンビアの批准が最も近日のものであると述べた。締約国は、この報告に留意し、批准を意図する締約国に対し、受諾文書の寄託を急ぐよう求めることで合意した。

CDM関連問題: CDM執行理事会副議長でドイツのFrank Wolkeは、CDM理事会の年次報告書(FCCC/KP/CMP/2016/4)を提出、CDMが運用されてきた15年にわたり、111か国から8000件以上の登録があり、認証排出削減量(CERs)にして17億単位以上が発行されたことに焦点を当てた。同副議長は、CDM改善努力を指摘し自主的なCERsの取り消しを求めた。同副議長は、理事会は締約国に対し、現在進行中の気候変動への国際的な対応にCDMを含めることを検討するよう招請すると述べた。

締約国はコンタクトグループの設置で合意した。

JI関連問題: JISC委員長でドイツのKonrad Raeschke-Kesslerは、JISCの年次報告書(FCCC/KP/CMP/2016/5)を提出、JIの下での活動は第1約束期間の終了時に事実上停止していると指摘し、このため、昨年の報告時以後、新たなプロジェクトは創説されず、ERUsも発行されていないと指摘した。JIガイドラインのレビューに関し同委員長は、JISCはSBI 44に提案書を送っており、SBIはCMPに対し、レビューを終了し、当面改定されたガイドラインを採択しないよう提案していると指摘した。

締約国は、この項目に関するコンタクトグループの設置で合意した。COP 22議長のMezouarは、JISCのメンバーの選出はCMPの閉会プレナリーで行われると述べた。

遵守委員会の報告: 遵守委員会共同議長のGerhard Loibl(オーストリア)は、報告書を提出、例外的措置としてウクライナの遵守ユニットの償却を可能にするため必要な手配するよう事務局に要請し、ウクライナが第1約束期間の遵守を正式に実証する方法をCMPで検討するという、同委員会の提案に焦点を当てた。締約国はこの報告に留意し、非公式協議の開催で合意した。

適応基金関連問題: 適応基金理事会の報告: 適応基金理事会(AFB)のNaresh Sharmaは、同基金は自主的な寄付に依存しており、炭素市場の「メルトダウン」もあり、基金の資金供与の予測可能性が確保されていないと述べた。

バハマはG-77/中国の立場で発言し、基金への支援追加を求めた。コンタクトグループが設置された。

Herman Sips(オランダ)とPatience Damptey(ガーナ)を共同議長とするコンタクトグループ会合で、締約国は、決定書草案の要素に関し最初の意見交換を行った。バハマはG-77/中国の立場で発言し、特に資金募集戦略を論じることの重要性を強調し、適応基金がCOP 7で設置されたことを認識することを提案した。

エジプトは、報告の53項(適応基金の全体の評価に関する)を決定書草案に入れるよう提案した。スイスは、報告書の要素の中から「選び出す(picking and choosing)」ことに警告した。議論が続けられる。

京都議定書の約束の野心向上に関するハイレベル閣僚ラウンドテーブルの報告: CMP 12議長のMezouarは、今後の進行方法で意見の一致がなかったと報告、非公式協議が続けられる。

APA

決定書 1/CP.21の緩和セクションに関係する追加ガイダンス: Sin Liang Cheah(シンガポール)と Gertraud Wollansky (オーストリア)を共同進行役とする非公式協議は、午前と午後に開催された。午前中、締約国は、作成すべきガイダンス、小項目間のリンク、成果への期待感、2017年の作業のオプションについて意見交換を続けた。

多数のものが、ガイダンスの情報源としてパリ協定及び決定書1/CP.21を指摘した。ケニアはアフリカングループの立場で発言し、開発途上国のキャパシティビルディング(の必要性)を強調した。

ガイダンスの特性に関し、締約国は次のものなどを提案した: NDCsのタイプごとの特性について一層の推敲を重ねる; 明確で一般的、耐久性があり、単純な; ガイダンス; LDCsに対する柔軟性。情報に関し、締約国は、特に次の点を提案した: NDCsに関する共通の時間枠で合意する、5年間の可能性あり; 有用で追加負担を求めることのないガイダンスの作成; 特に人権及び性の平等に関する情報。一部の締約国は、特性と情報の同時審議を支持したが、他のものは反対した。

計算に関し、多数の開発途上国は、開発途上国への柔軟性が必要だと強調した。インドは、差異化の「要素取り入れ(factoring in)」を求めた。アラブグループの立場で発言したサウジアラビアとイランは、パリ協定の第3条(NDCs、進歩と支援を含める)に規定する通り、NDCsの全体範囲に焦点を当てる必要があると強調した。米国とスイスは反対した。

成果に関し、スイスは、共同議長のサマリーに共同進行役のサマリーを付すことを提案した。2017年の作業に関し、多数の国はワークショップを提案、ブラジルは締約国のためのみのワークショップを提案し、米国は「不可侵な(non-intrusive)」形で進められる意見交換を提案した。

午後、多数の国は、MDCsは協定に基づく特性を持つべきだと強調した。G-77/ 中国の立場で発言したボリビア、AILACの立場で発言したコロンビア、アラブグループの立場で発言したサウジアラビア、及びオーストラリアは、NDCsの国による決定の特性を強調した。クウェートは、特性におけるNDCのタイプの多様性を検討する必要があると強調し、アルゼンチンは、提供する必要があるとい特定情報を明らかにする上で、この点が重要であると指摘した。

中国はLMDCsの立場で発言し、ブラジルと共に、特性が何か、どんなガイダンスが提供されるかについて、意見が一致していないと述べ、ブラジルは、特性は将来のNDCs提出時に締約国の参考として役立ち、事務局がグローバル・ストックテイク用に、情報を収集し、整理する際にも役立つものと捉えられるべきだと指摘した。

情報に関し、ブラジルは、一部の目的別の情報は定量化されるべきだと述べたが、アラブグループは、パリ協定にはそのような要求事項はないと指摘した。同代表はAILACと共に、定性的なNDCsを可能にする柔軟性が必要だと強調した。非公式協議が続けられる。

特にNDCsの組成として含まれる適応報告書に関する追加のガイダンス: このグループは、Richard Muyungi(タンザニア)とBeth Lavender (カナダ)を共同進行役として、午前中と夕方に会合した。

午前中、共同進行役のLavenderは、この協議の目標を次のようにまとめた: 作業範囲に関する共通の理解を得る; 問題と課題を洗い出す; 来年中に議論する広範な疑問点やオプションを明らかにする。締約国数か国は意見を交換し、特に次の点を強調した: 開発途上国の優先策としての適応; 各国の国情の多様性及び柔軟性の必要性、並びに国家主導の報告(communications); 報告作成の追加負担を回避する必要性; 適応の報告書が行動を促進する可能性。

さらに締約国は: APAは最小限のガイダンスを提供すべきと述べた; 適応に関する世界目標を運用可能にし、グローバル・ストックテイクに情報を提供する必要性を強調した; NAPの要求事項を超える(適応)報告書の要素でそれに限定されないもののリストを求めた; 報告に最も適した手段を選択する上での柔軟性(の付与)を支持した; 提出頻度における柔軟性を求めた; 適応報告を提出しないというオプションを求めた。

夕方の追加の意見交換の後、共同進行役のMuyungiは、適応報告書の目的、特性、リンク、手段、柔軟性に関する締約国の意見をまとめた表を提出し、これを今後の協議のガイダンスに用いることを提案した。

行動と支援の透明性枠組のモダリティー、手順、ガイドライン: Andrew Rakestraw (米国)とXiang Gao (中国)を共同進行役とする非公式協議で、米国は、報告作成の要素として提案されているものについて説明した。これには目標年での締約国のNDC達成に関するセクションが含まれる。ブータンはLDCsの立場で発言し、少なくとも5年ごとにレビューを行うよう求めた。日本は、この(透明性)枠組は各締約国の一定期間の報告作成の改善に役立つはずだと述べた。

現在の条約の下でのMRV枠組が2部構成であることを議論の始点として注目した中国は、アラブグループの立場で発言したサウジアラビア、そしてフィリピンと共に、枠組の構成においては、差異化を各要素の変異要素としてではなく、体系的に盛り込むようにすべきだと強調した。カナダは、各要求事項の内容ごとに柔軟性を検討するよう主唱した。

多数の締約国は、追加の文書提出、技術ワークショップそして/またはテクニカルペーパーの必要性やタイプについては多様な意見があるが、明確に示された作業計画を持ってマラケシュを離れる必要があることで合意した。ツバルは、緩和を最初に持ってくるという順番では支援や適応面が無視されることになるとして警告した。ペルーはAILACの立場で発言し、他の多数の締約国と共に、他のところで議論されている関係問題と調整する必要があると強調した。ニュージーランドは、現在のシステム管理での事務局の経験を把握することを主唱し、事務局の職員は、締約国が合意した「いかなる枠組でもその最も難しい場面(at the sharp end of any framework)」に直面すると述べた。

「インフォーマル・インフォーマル」での議論が続けられる。

グローバル・ストックテイク: Ilze Prūse (ラトビア)とNagmeldin G. Elhassan (スーダン)を進行役とする2つの非公式協議で、締約国は、次の項目に関する意見交換を続けた: インプットの一般的/全体を横断する、そして特定の情報源; モダリティー; グローバル・ストックテイクの成果。

インプットに関し、ボリビアは、その内容は世界炭素予算()の公平で平等な分担と合致しなければならないと強調し、これには各国の歴史的な責任、エコロジカルなフットプリント、開発能力及び技術能力を考慮するよう求めることを提案した。インドは、平等とCBDRの原則を強調し、ストックテイクの範囲には、緩和と適応、MOIが含まれると強調した。

(ストックテイクの)範囲に関し、ソロモン諸島はLDCsの立場で発言し、「パリ協定は気候変動の暴走への対応に十分かどうか」を見極める上でのグローバル・ストックテイクの重要性を強調した。南アフリカは、将来を見据えるとともに、過去も振り返るという範囲(scope)を主唱した。

モダリティーに関し、サウジアラビアはアラブグループの立場で発言し、2つのフェーズとなるかどうかを決定するのは時期尚早だと強調した。ノルウェーとニュージーランは2つのフェーズのプロセスを求めた。日本は、ニュージーランドの支持を得て、たとえば技術ダイアログへの報告など、各フェーズからの明確なアウトプットとすることを提案した。ブラジルは、特に技術/分析フェーズにおけるグローバル・ストックテイクの範囲要素を議論するため、一つの枠組ダイアログを行うことを提案した。議論が続けられる。

パリ協定の実施に関係する更なる問題: CMA 1開催準備: 非公式協議で、APA共同議長のJo Tyndallは、適応基金に関する特別なコメントを求め��。アルゼンチンは、フィリピンと共に、適応基金はパリ協定の運用開始に貢献していると強調し、この項目に関する手順決定書を支持した。フィリピンは、「準備作業(preparatory work)」に何を含めるかのマンデートを明確にするよう求めた。

エクアドルは、適応基金がどうやってパリ協定に取り込まれたのか、事務局のプレゼンテーションを求めた。共同議長Tyndallは、別な締約国グループはこの問題をより広い世界的な気候資金構造の観点から検討することを支持したと想起した。同共同議長は、参加者にこの議論の進め方を検討するよう招請した。

CMA 1の準備に向けた手順上の問題に関し、APA共同議長のTyndallは、次の項目に関し合理的な手法をとる決定書草案の作成を提案した: 締約国の信任状; オブザーバー組織の承認; COP、CMP、CMA議長団の役員の選出。同共同議長は、長期的にはこの小項目に関するグループからの決定書草案が必要となるが、COP 22におけるCMA 1の開催にどう取り組むかという短期の解決策については、COP議長職の協議で議論されることを明らかにした。締約国数か国は更なる明確化を要求、この小項目に関する議論は続けられる。

SBI

附属書I締約国の報告提出: 附属書I締約国の第2BRsのとりまとめ及び統合: 非公式協議において、共同進行役のHelen Plume (ニュージーランド)は、新しいCOP決定書草案に記載される次の3つのオプションの違いについて詳細を説明した: 最初のオプションは、附属書I締約国の第2回BRsのとりまとめと統合を単純に歓迎する; 第2のオプションは、とりまとめ及び統合文書から引用された特定の情報を記載する; 第3のオプションは、とりまとめと統合文書に関する一般的な情報を記載する。

締約国は、第1と第2のオプションへの支持を表明したが、第3のオプションには同意しなかった。共同進行役のPlumeは、今後の進め方についてSBI議長と協議したと説明し、この問題では意見が一致しておらず、この小項目はSBI 46の議題書に載せると指摘した。

非附属書I締約国の報告提出: CGEの作業: Anne Rasmussen (サモア)とHelen Plume (ニュージーランド)を共同進行役とする非公式協議で、締約国は、結論書草案の改訂版で合意した。CGEのレビューに関するCOP決定書草案の改訂版に関し、締約国は、SBI 48においてレビューを「検討する(consider)」ではなく「開始する(initiate)」ことで合意した。結論書草案及び決定書草案は、CGEメンバーの問題に関する草案と共に、SBI閉会プレナリーに送られる。

パリ協定4.12条に規定する公開レジストリの運用及び利用を目的とするモダリティー及び手順の作成: 共同進行役のMadeleine Diouf Sarr (セネガル)とGertraude Wollansky (オーストリア)は、結論書草案の可能な要素に関し、非公式協議で文書を配布、開発途上締約国の2つのグループは、このペーパーでの議論に反対し、更なる意見交換を求める一方で、NDCsに関するAPAの関連作業の最終結果を待つよう求めた。ある程度の議論を行った後、締約国は、このペーパーは脇に外すことで合意した。

一部の締約国は、文書提出を求めることを主唱し、反対意見のものは、まず作業範囲と次の手順上の段階を定義すべきだとして、文書提出は時期尚早だと述べた。ある締約国は、手順結論書のみとするよう促した。

開発途上国のキャパシティビルディング: 条約の下でのキャパシティビルディング枠組実施に関する総合レビュー: 午前中、Paul Watkinson (フランス)とCrispin d’Auvergne (セントルシア)を共同進行役とする非公式協議では、結論書草案を審議した。締約国は、PCCBに対し、条約及びパリ協定の下でのイニシアティブ及び措置を盛り込む(incorporate) / 考慮する(take into consideration) / 含める(include)よう、要請する(requesting) / 奨励する(encouraging)とのパラグラフ、並びにキャパシティビルディングに関し、既存の報告マンデーとを特定する(to identify existing reporting mandates) / 報告作成を強化する方法を考慮する(take into consideration ways to enhance reporting)ことでは完全な合意が得られなかった。

さらに締約国は、パリ協定への言及、並びにPCCBによる2016年から2020年の作業計画の管理では特に条約の他の構成組織とのリンクを促進するよう求めるパラグラフの中の、支援の調整及びモニタリングの規定への言及では意見が一致しなかった。また、開発途上締約国及びその他の締約国に対し、支援供与を促す / 奨励するとのパラグラフでも意見が一致しなかった。午後、非公式協議が続けられた。

SBSTA/SBI

WIM執行委員会の報告: Beth Lavender (カナダ)及びAlf Wills (南アフリカ)を共同進行役とする非公式協議で、多数のものは、WIM執行委員会(ExCom)の報告に関し、共同進行役が提案した決定書草案を歓迎した。一部のものは、WIMのレビューと報告で決定書を分けるよう提案した。ExComへのインプットとして、5か年作業計画に関する文書提出を求めるかどうかで、意見は分かれた。WIMのレビューを議論するため、非公式協議が再開される。

廊下にて

COP 22の3日目、モロッコから大西洋を越えて「政治的な地震(political earthquake)」が押し寄せ、気候変動の存在を否定する唯一の世界的指導者であり、就任すればパリ協定の「再交渉(renegotiate)」を行うと誓った新しい米国大統領の選出というニュースに、参加者はショックを受け、浮かぬ顔で会議場に現れた。

Bab Ighliの廊下は、米国の選挙結果が広範な国連気候プロセスにどのような影響を与えるか、憶測が飛び交っていた。一部のものは、パリ協定は発効済みであり、締約国は3年間パリ協定から撤退できないという事実に慰めを見出していた。あるものは、「暗黒の時代(dark ages)」に戻るのでは心配し、2001年を想起していた、この年、米国は京都議定書を批准しないと発表、世界は気候変動への取り組みで立ち止まった。多くのものは、この「新しい時代」が協定の実施、そしてプレ2020年の行動や支援にどう影響するか、懸念した。

しかし、楽観主義者は、世界は15年間で変化しており、世界の気候体制はもはや一つの大国の行動に依存してはいないと述べ、他の主要排出国の約束でモーメンタムが保たれると指摘した。多数の市民社会の代表は、世界経済も変化しており、再生可能エネルギーはより安価なものへと転換し、その役割はおそらく「一夜にして二倍も重要なものになっている(became doubly important overnight)」と強調した。参加者は、従来の区分を超え、これまで以上に困難な課題となりうるものを前に団結するにはどうすればよいか、考えながら会議場を後にした。