アース・ネゴシエーション・ブレティン (地球交渉速報)

第12巻第682号 - 2016年11月11日(金)


マラケシュ会議ハイライト

2016年11月10日(木) | マラケシュ、モロッコ


言語: 英語 (HTML/PDF) フランス語 (HTML/PDF) アラビア語 (HTML/PDF) 日本語 (HTML/PDF)
モロッコ・マラケシュからのIISD/ENBレポートの リンク先: http://enb.iisd.org/climate/cop22/enb/

11月10日木曜日、国連気候変動会議はモロッコのマラケシュで続けられた。一日を通し、COP、SBI、SBSTA、APAのコンタクトグループ及び非公式協議の交渉が進められた。SBIでは、開発途上締約国を対象とする国際的な協議と分析プロセスの下での促進的意見交換(facilitative sharing of views (FSV))も行われた。FSVのウェブキャストは下記で閲覧可能: http://unfccc.cloud.streamworld.de/webcast/sbi-facilitative-sharing-of-views.

COP

資金関係問題: 長期気候資金: Georg Børsting (ノルウェー)とAndrés Mogro (エクアドル)を共同議長とするコンタクトグループで、締約国は、決定書草案の要素特定作業を開始した。要素には次が含まれた: 資金のギャップの回避方法; 資金アクセスと実際の資金の受理; 損失と被害に関する作業とSCFへの提案; 適応資金。

締約国は、長期気候資金に関する2017年ワークショップに焦点を当てることで合意し、ワークショップの範囲(スコープ)についてコメントし、フィリピンはG-77/中国の立場で発言し、次のようなものにするよう求めた: 気候資金に関するハイレベル閣僚ダイアログから情報を得る; 気候資金の規模拡大方法を一層明確にする; さらにAILACと共に、適応資金の推進方法を審議することを求めた。EUは、このワークショップは明確性での「明らかなギャップ(apparent gap)」の理解を進めるべきと述べた。

カナダは、明確性を高める手法及び戦略に関する文書提出を指摘した。オーストラリアは、気候資金の「1千億米ドルに向けたロードマップ」に言及した。エジプトはアフリカングループの立場で発言し、決定書1/CP.21の53項(既存の集団資金動員目標に関し)及び55項(開発途上国に対する資金供与及び気候資金動員に関する締約国報告書に記載する情報)に言及することを提案したが、スイスは反対した。両共同議長は、更なる議論の構成のため、提出文書を集める予定。

SCFの報告及びSCFの機能のレビュー: Delphine Eyraud (フランス)を議長とするコンタクトグループで、締約国は、決定書草案に関しコメントした。多数のものは、報告を歓迎したが、一部のものはアプローチも含めるよう促した。コメントには特に次のものが含まれた: このフォーラムは、民間部門の参画を得、損失と被害に役立つものだと認識する、さらにSCFにおける技術メカニズムなど他の組織とのリンク構築での実績を認識する。

ある締約国グループは、SCFはUNCTAD及び開発途上国の民間部門の参画で利益を得るだろうと指摘した。別なグループは、明確なタイムライン及び開発途上国での適応を促進する方法に関し、会合からのアウトプットを求めた。一部の国は、SCFがパリ協定でも役割を果たせるように転換することに関し、その機能の関連性のレビューを指摘した。共同議長は、更なる議論に向けインプットをするよう求めた。

GCFCOPに対する報告及びGCFへのガイダンス: コンタクトグループ共同議長のRichard Muyungi (タンザニア)は、決定書草案の文章について、締約国の最初の反応を披露するよう招請した。多数のものは、GCFの報告とガイダンス草案は良いたたき台となり、これまでの進展を反映しているとして、歓迎した。

フィリピンはG-77/中国の立場で発言し、GCFが条約の全ての開発途上国に対しその役割を果たし続けることを確保する必要があると強調した。エジプトはアフリカングループの立場で発言し、GCFは「残るべき制度(an institution to stay)」であると強調するよう提案した。LMDCsは、各国が行ったプレッジを最終的な支援に換え、GCF理事会を助けることを求めた。

AOSISの立場で発言したモルディブ及び南アフリカは、認定手順が複雑すぎるまま残されているとして嘆いた。米国とニュージーランドは、当該基金の機能確保では民間部門が重要な役割を果たせると強調した。ニカラグアは、民間部門の投資全般を再生可能エネルギー、エネルギー効率化、再植林、及び森林伐採の回避に振り向ける方が良いのではないかと述べた。共同議長のMuyungiは、更なる議論を構成するため、決定書草案の文章に関する文書提出を招請した。

GEFCOPへの報告及びGEFへのガイダンス: コンタクトグループ共同議長のStefan Schwager (スイス)は、この議題項目(FCCC/CP/2016/6及びAdd.1と2、FCCC/CP/2016/8、FCCC/CP/2016/INF.1)を提起し、更なる議論を構成するため、決定書草案の文章に関する文書提出を招請した。

資金メカニズムの第6回レビュー: 午前中、コンタクトグループ共同議長のAndrés Mogro (エクアドル)は、ToRは広く受け入れられているとの観測を示した。フィリピンはG-77/中国の立場で発言し、条約の下での資金供与の一貫性が必要であり、「行動の強化を可能にするには支援を強化する」必要があると強調した。カナダは、補足性の分野及び資金メカニズムの効果性の向上に焦点を当てるよう提案した。

議論が続けられる。

SBI

パリ協定7.12条に規定する公開レジストリの運用及び利用のモダリティと手順の作成: 午前中、Madeleine Diouf Sarr (セネガル)及びGertraude Wollansky (オーストリア)を共同進行役とする非公式協議で、2つの開発途上国グループは、手順上の結論書を支持し、この議題項目をSBI議題項目の5(NDCレジストリ)と統合してほしいと強調したが、先進国数か国は反対した。

多数の締約国は、適応と緩和、そしてAPAでの議論との相互関連性を指摘し、一部のものはAPAでの作業で適応報告書に対する更なるガイダンスが出てくるまで、レジストリがどのようなものになるかの実質的議論を延期するよう主唱した。

ある先進国は、締約国にはたとえばNDCを全て適応に関するものとし、それに緩和面の共同便益を付けるという柔軟性が与えられ、適応報告を提出しないというオプションもあると指摘した。

一部の締約国は、文書提出の要請は「時期尚早(Premature)」と評したが、他のものは反対した。ある締約国は、SBIの結論書では事務局に対し2つのレジストリ策定のコストと資金影響を評価するよう要請できると述べた。

締約国は、共同進行役が結論書草案を作成し、次回の非公式協議での締約国の議論に付すことで合意した。

事務管理上及び資金上の問題: Kunihiko Shimada (日本)を議長とするコンタクトグループで、締約国は、次の小項目に関するCOP決定書草案へのインプットを示した: 2016年から2017年の2年間予算の実績; 2015年の監査報告及び収支表; その他の資金面の問題。

予算実績に関し、締約国は特に次のニュージーランドの提案について議論した: 基幹予算への寄付金未払い分は「大きな問題(Significant Problem)」であると強調し、事務局に対し、締約国と共にこの問題をフォローし、現金収支の予測可能性を高める方法の提案を付けて、SBI 46に報告するよう要請するとの文章を付け加える。

その他の資金面の問題に関し、締約国は、UNFCCCの予算プロセスの効率化及び透明性向上に関する文書(FCCC/SBI/2016/INF.14)からの文章をどのように盛り込むか、いくつかの提案を行った。

議長のShimadaは、3つの小項目に関する議論の結論を出すため、コンタクトグループ再開のスペースを求める予定であると告げた。

CDMのモダリティ及び手順のレビュー: Hlobsile Sikhosana-Shongwe (スワジランド)とKaroliina Anttonen (フィンランド)を共同進行役とする非公式協議で、締約国は、事務局が提供しその後11月9日水曜日に締約国と共に推敲した文書草案のプレースホールダーとなる文章案について議論した。

CDMの活動プログラムに関し、ある諸国グループは、活動プログラムに関する手法論を作成し、過小に扱われているセクターには「トップダウン手法論」を作成することを提案した。別なグループは、活動プログラムの下でのミクロ規模の活動は、ミクロ規模の追加性を申請でき、ユニットレベルでのミクロ規模の閾値に適用できるかどうかを実証できるとする文章を提案した。数か国はこの提案に反対した。

指定国家当局に対し、CDMの関連情報の公開を奨励するとの提案について、一部の締約国は、その削除を希望したが、別なものは更なる審議を提案した。共同進行役が結論書草案を作成する。

SCFの機能のレビューに関するTOR: Ngedikes Olai Uludong (パラオ)を進行役とする非公式協議で、締約国は、決定書草案の文章についてコメントした。多数のものはその要素を歓迎した、この中には次のものが含まれた: SCFの機能と効果性に焦点を当てる; SCFがパリ協定でも役割を果たせる最善の方法; 2017年の資金メカニズムの第6回レビューへの言及。一部の締約国は、マンデート及びガバナンスの問題を含めることに反対した。議論が続けられる。

LDCS関係問題: Mamadou Honadia (ブルイナファソ)及びJens Fugl (デンマーク)を共同進行役とする非公式協議は、結論書草案を最終決定すべく会合した。共同進行役のFuglは、このグループの前回の会合ではLEGの作業を検討し、それをどのように反映させるかを議論したと想起し、締約国に対し、柔軟性を奨励した。締約国は、SBIは適切な場合、LDCF及び他の資金メカニズムの下での基金に対する追加寄付を「招請する(invites)」ではなく「促す(urges)」と結論付けることで合意した。その他のいくつかの挿入を行った後、締約国はこの結論書で合意に達した。

NAPs: このグループは、Mamadou Honadia (ブルキナファソ)とJens Fugl (デンマーク)を共同進行役として、午後に会合し、決定書草案とその付録をパラグラフごとに議論し、全ての保留問題を解決した。

開発途上国のキャパシティ・ビルディング: 午後の非公式協議で、締約国は、結論書草案のPCCBに関する小項目で合意した、この小項目には次の3つのパラグラフが含まれた: 2017年のPCCBの第1回の注目分野またはテーマ; 第1回のPCCB会議に招待される資金メカニズム運用組織及び条約構成組織の代表者のリスト; PCCBの作業に関係する特定の活動で協力するようにとの招請。

議論の後、締約国は、条約及び京都議定書の下の開発途上国でのキャパシティ・ビルディング枠組実施に関する第3回総合レビューの決定書草案でも合意した。

資金援助及び技術支援の提供: Helen Plume (ニュージーランド)とAnne Rasmussen (サモア)を共同進行役とする非公式協議で、締約国は、結論書草案の改訂版を議論した。透明性に関するキャパシティ・ビルディング・イニシアティブ(CBIT)の設置に関するパラグラフで、締約国及びGEF代表は、CBITの「努力(efforts)」 は次回のGEF追加資金募集に含まれると明言した。

BUR提出の遅れに関するパラグラフは、非附属書I締約国がこの点で直面する課題を認識するとの文章で始めるべく書き直した後、合意した。

結論書草案はSBIに送られる。

SBSTA

農業: Emmanuel Dlamini (スワジランド)とHeikki Granholm (フィンランド)を共同進行役とする非公式協議で、あるグループは、別なグループが以前に提案した文章を使う作業に反対し、自分たち自身の決定書を配布した。一部のものは今後の交渉では後者の文書を使うことを支持した。2つの締約国は、どちらの文章を用いるかは、「不可知論的(agnostic: 経験していなければ理解できない)」 であると示唆し、両者は似通っていると指摘した。その後、非公式協議が行われた。

対応措置実施の影響: この非公式協議は、Natalya Kushko (ウクライナ)とAndrei Marcu (パナマ)を共同進行役として、午前と午後に開催された。

午前中、このグループは、パリ協定の下での対応措置実施の影響に関するフォーラムのモダリティの表現、作業計画、機能に関し、交渉を続けた。ある諸国グループは、特に先進国が行った対応措置での経験や事例の情報交換、既存の影響及び影響可能性の評価に関するワークショップの開催を提案した。

別な諸国グループは、このフォーラムの機能を改善し、協力推進による優先策上の懸念を示す場とし、「回復力向上を理解するための支援の大幅な強化(substantively improving support for understanding building resilience)」を話す場にすることを求めた。

ある締約国は、現在のフォーラムは情報交換やベストプラクティスを共有する場としては不十分だとする理由を明確にするよう求めた。別なものは、キャパシティ・ビルディングはPCCBの下で運用可能となると指摘した。

午後、このグループは、フォーラム及び作業計画の改善での優先策を議論した、これには次のものが含まれる: 持続可能な開発という傘の下で(大きなくくりで)対応措置を検討する; 技術的作業の共通の土台を明らかにするため、協力し努力する; 特別技術専門家グループを設置する。

LULUCF: 非公式協議の共同議長は、Maya Hunt (ニュージーランド)とJosé Antonio Prado (チリ)が務めた。共同議長のHuntは、意見不一致の分野を数件指摘し、SBSTA 46での審議継続という結論書草案を提起した。ある締約国は、実質的な結論を記載するノンペーパーを配布した。特に次を記載する: 新規植林及び再植林のモダリティを特定の再植生活動に適用することは技術的には可能だが、第2約束期間の残された期間内に再植生プロジェクト活動を実施することは困難であると認める。多数のものは、ノンペーパーを交渉の土台として支持し、一部のものは、これをこの項目の審議終了を含めるパッケージの一部とするよう提案したが、数名のものは反対した。締約国は共同議長の結論書草案を承認した。

パリ協定6条に関係する問題: Kelley Kizzier (EU)及びHugh Sealy (モルディブ)を共同進行役とする非公式協議で、締約国は、作業計画及び3つの小項目全ての結論書草案のアイデアについて議論した。先進国数か国は、2つの開発途上国グループの支持を得て、ガイダンスの要素で作成する必要があるものに焦点を絞った文書提出を求め、事務局にこれらの提出文書のとりまとめを要請し、これを基にワークショップを開催することを提案した。

焦点を絞った文書提出には強力な支持があったが、多数の開発途上国は、事務局による意見書のとりまとめやテクニカルペーパーの作成には躊躇すると表明した。あるグループは、アイデアが早々と排除されるのではないかと懸念した。開発途上国数か国も、ワークショップのアイデアを拒否し、あるものはワークショップでは議論が平行することになりかねないと警告した。

締約国は共同進行役が結論書草案を作成し、次回の非公式協議にかけることで合意した。

パリ協定6.4条で設置されるメカニズム: 共同進行役は、締約国に対し、次の項目に関する疑問点の明確化を検討するよう求めた: 全ての締約国がNDCsを中央集権的なメカニズムの運用に載せることの影響; 追加性; ガバナンス; 全体的な緩和を実現する方法; プロジェクト規則の作成、そして/または他の活動の範囲を作成する順序; 既存のメカニズムの経験を活用する。

締約国は、中央集権的ガバナンス、並びにCDM及びJIの経験に則り構築することに対し、強力な支持を表明した。ある締約国は、この条項の他の規定、特にユニットの二重計算をしないとの規定との相互リンクを指摘した。

追加性に関し、ある締約国は、この条項は6.4条がなければ行われないであろう新規のプロジェクトを可能にすることを目的としており、各国のNDCの範囲内で既に計画されている活動のためのものではないと述べた。別なものは、追加性は本質的に環境十全性とリンクすると強調した。

順序に関し、ある締約国は、プロジェクトベースの規則を優先し、それに則り構築することを主唱した。

APA

3-8: コンタクトグループ会合で、締約国は、共同進行役から非公式協議の報告を聞き、今回の会合で進捗状況を把握する方法を議論し、更なる技術面の作業について協議した。

共同進行役のSin Liang Cheah (シンガポール)は、決定書1/CP.21の緩和セクションに関係する追加ガイダンスについて報告し、次の特性について広範に合意したと指摘した: パリ協定に基づくものであるべき; NDCsの国家決定の特性及び多様性を尊重する; 追加負担を課することなく実施に貢献する。ボリビアはLMDCsの立場で発言し、議論における、平等、CBDR、差異化排除の努力がなされていることに対し、懸念を表明し、これらの原則の運用開始を求めた。

共同進行役のRichard Muyungi (タンザニア)は、適応報告書に関係する追加ガイダンスについて報告し、この報告書の目的に関する共通の理解と、更なるインプットの提案を指摘した。

共同進行役のXiang Gao (中国)は、透明性枠組のMPGsに関し報告し、締約国は技術的作業の開始で合意し、開発途上国への柔軟性を確保する方法について議論したと述べた。

共同進行役のIlze Prūse (ラトビア)は、グローバル・ストックテイクについて報告し、締約国はストックテイクのモダリティとの関係を考慮し、インプットの情報源特定作業に参加したと述べた。

共同進行役のPeter Horne (オーストラリア)は、実施を推進し遵守を促進するための委員会のモダリティと手順に関し報告し、締約国はメカニズムの範囲と特性を議論し、これらの側面がMOIなどの他の問題のトリッガーやリンクに情報を提供できる方法を議論したと述べた。

APA共同議長のSarah Baashan (サウジアラビア)は、パリ協定実施に関係する更なる問題点を報告し、議長団、信任状及びオブザーバーの承認に関係する「手順上の修正(procedural fixes)」では総じて合意がなされたと指摘した。

進捗状況の把握に関し、APA共同議長のJo Tyndall (ニュージーランド)は、次の3つの構成要素を提案した: 文書提出または専門家の技術ワークショップなど、更なる作業が必要であると記載する正式な結論書、これにはCMA関係の作業に関する決定書を附属書としてつける可能性がある; 議論の事実に基づくサマリーを含める共同進行役のノート; 非公式な成果を記載する共同議長のノート。締約国はこの手法で合意した。

追加の技術的作業に関し、サウジアラビアはアラブグループの立場で発言し、議事進行問題を提起、APAプレナリーの閉会後にさらなる非公式の議論を行う方法について非公式協議をするというのは、コンタクトグループのマンデートの範囲内ではないと述べ、インドはこれを支持したが、コロンビア、コスタリカ、EU、米国は反対した。共同議長のBaashanは、この懸念を認識し、閉会プレナリーは月曜日に開催されると述べた。

パリ協定の実施に関する更なる問題: 午前中、APA共同議長のBaashanは、非公式協議を開催した。フィリピンは、この項目に関するAPAのマンデート及び「準備作業(preparatory work)」の意味の明確化という自国の要請を再度述べた。

ニカラグアは、パリ協定の発効とは関係なく、全ての条約締約国は条約の下で提供される資金にアクセス可能であるべきだと強調した。

共同議長のBaashanは、締約国は適応基金をパリ協定の下に置く方法に関する法律上のブリーフィング作成を事務局に要請したいかどうかを尋ね、その場合は、ガイダンスを追加するよう求めた。事務局は、2015年にSCF作業部会共同進行役の要請を受け作成された適応基金と条約の下の他の制度との制度上のリンク及び関係性に関する提案の法的ノートを提出、共同議長のBaashanは、これは議論の土台になりうると述べた。

フィリピン、G-77/中国の立場で発言したバハマ、アフリカングループの立場で発言したエジプト、アルゼンチンは、適応基金がパリ協定においても役割を果たすことを義務付けるかどうかの疑問は手順上のものだと繰り返し述べた。オーストラリア、EU、米国、EIGの立場で発言したスイスは、そのような決定を行う前にCMAでの更なる審議が必要な問題が多数あると強調した。

午後、補助機関及び構成組織での進捗状況の把握に関し、南アフリカは、表明された支援を記載する隔年報告書のモダリティの審議を提案し、中国とツバルはこれを支持した。米国は、この問題は決定書1/CP.21で十分明確にされていると述べた。

スイスは、これらのモダリティを隔年報告書の議論の範疇に入れることを提案した。EUは、表明された支援の報告を議論する最も適切な場はCOPのSCFに関する議題項目の下だと述べた。共同議長のTyndallは、共同議長はCOPに報告を戻す際に、問題点や締約国の異なる意見に焦点を当てることができるとして、提案した。

他の可能性ある制度上の問題に関し、ブラジルは、次の問題を提起した: NDCsの共通の時間枠、マーシャル諸島はこれを支持した; 開発途上国の適応努力の認識; 資金メカニズムの運用機関に対する初期のガイダンス; 訓練、啓発、参加性。EUは、重複に警告し、これらの項目の一部は補助機関で議論できると述べた。中国は、決定書1/CP.21の58項(開発途上国に提供される資金源)を2017年のAPA議題項目に入れるよう提案したが、EUとオーストラリアは反対した。

CMA 1開催の準備に関し、事務局は、次の項目に関し、COPの手順規則案をCMAに適用するとの文書草案を配布した: 信任状、オブザーバーの承認、議長団の追加役員の任命。

議論が続けられる。

適応報告書に関係する追加ガイダンス、特にNDCSの構成要素を含める: Beth Lavender (カナダ)とRichard Muyungi (タンザニア)を共同進行役とする非公式協議で、締約国は、補足コメントリストを検討、目的と要素に焦点を当て議論した。

目的に関し、アルゼンチンはG-77/中国の立場で発言し、適応の世界目標を実現することと運用することは異なると指摘し、努力と行動ではなく、努力が認識されるべきと述べた。

エクアドルはLMDCsの立場で発言し、ハイレベルの報告に反対し、既存の手段の利用を支持した。

ニュージーランドは、適応報告書は自主的なものであることから、最善でも有意義なグローバル・ストックテイクに貢献できるという程度だと述べた。

AILACの立場で発言したコロンビア、AOSISの立場で発言したジャマイカは、より合理的な目的を求め、AILACはそのような目的とは適応行動を推進し、強化するというものだと述べた。スーダンはアフリカングループの立場で発言し、適応行動を推進し強化するという考えと支援とは分けるよう提案した。

要素に関し、サウジアラビアはアラブグループの立場で発言し、適応努力及び行動の資金コスト及びその他のコストを追加で記載するよう求め、一部の開発途上国はMOIなしで適応行動を行っており、この情報は有用であると指摘した。AOSISは、提供された支援の明確な記載を求めた。

G-77/中国とAOSISは、適応計画の国家意思決定プロセスに関する要素の価値について尋ねた。

非公式協議が続けられる。

実施を推進し、遵守を促進する委員会の効果的な運用を目的とするモダリティ及び手順: 非公式協議は、委員会による行動を誘起するトリッガー、委員会と既存の制度や組織との関係、関係する締約国の参加、来年の作業の進め方に焦点を当てた。

トリガーに関し、イラン、ニュージーランド、ブラジル、パキスタン、米国を含める多数の国は、この委員会は自己トリガー型であるべきと強調したが、他のものは締約国グループによるトリガーに言及した。

既存の制度及び組織との関係について、締約国は、条約のMOIメカニズムとのリンク、パリ協定の透明性、キャパシティ・ビルディング、グローバル・ストックテイク メカニズムとのリンクを強調した。

関係締約国の参加に関し、全てのものは、関係する国はこのプロセスに全面的に参加させるべきだと強調した。

今後の進め方に関し、LDCsの立場で発言したツバル、アフリカングループの立場で発言したマリ、ノルウェー、EUを含める多数の国は、2017年5月の文書提出を提案した。さらに、米国を含める多数のものは、ワークショップの開催を提案したが、インドはワークショップや文書提出は時期尚早であるとして、反対した。 参加者は、事務局が締約国の提出文書または共同進行役の概要文書に基づき、テクニカルペーパーもしくは統合文書を作成することを提案した。

ガンビアはLDCsの立場で発言し、差異化と柔軟性の問題を提起し、アフリカングループは各国の能力に関する更なる議論を求め、ニュージーランドは、メカニズムの促進的な特性を保持する必要があると述べた。

グローバル・ストックテイク: 共同進行役のIlze Prūse (ラトビア)は、非公式協議を司会し、議論をまとめたノンペーパーを提出した。

サウジアラビアはアラブグループの立場で発言し、一般原則とグローバル・ストックテイクの目的のセクションで条約に言及するもの、そして成果に関するセクションを追加するよう要請した。

ニュージーランドは、「成果(outcome)」及び「アウトプット(output)」の混同に警告し、後者は成果に結びつくものであると指摘した。

ノルウェーは、決定書1/CP.21にリストされるインプットを集めること、同代表の見解では「情報源(sources)」は情報というよりはむしろだれが提示するかに関係することを明示し、ノンペーパーを推敲するよう求めた。数か国は、特に耐久性の意味で、特定のリストで合意しようとすることに対し、警告した。

会合の結論に関し、カナダは、今後の道筋を明確で組織だったものにするような意見のとりまとめを求めた。南アフリカは、締約国は情報文書へのインプットを提出できると提案し、ソロモン諸島とブラジルはこれを支持したが、ニュージーランドは反対した。

締約国は、次回の非公式協議では、ノンペーパーに関する意見交換を続け、その後に結論書草案の議論をすることで合意した。

廊下にて

木曜日の朝、参加者は、COP 22の4日目を生産的な一日にしようと用意し、会議場に到着した。午前中のコンタクトグループを終えて出てきた数名の参加者は、気候資金の規模拡大方法の明確化を高めるため、大変な努力をしたとして、お互いを称賛した。昼間のAPA協議ではこのような楽観的な見方は消え失せ、適応基金がパリ協定でも役割を果たすべきであれば、それは単に「役割を果たすか果たさないか(to serve or not to serve)」という簡単なものなのか、それとも更なる議論を必要とするかの決定で論争となった。

あるオブザーバーは、交渉の全体的な進捗状況を評し、「COPであるにもかかわらず、手順上の結論書の方が受け入れやすいという補助機関の会合のようだ」と述べた。数名のものは、月曜日のAPAの閉会プレナリー後もAPAの技術的作業を続けることに熱意を持ち、これを進めることは可能だとの自信を示した。

他方、CMA 1の開催では、一部のものが2017年のCMAを開催しないよう主張し、妥協に至らない状態が続いた。ある参加者は、2017年に解決できるような決定を遅らせる理由はないとして、これを「2018年のパッケージ取引の材料にする」ことを断固拒否した。

参加者は、あるものが「この会議のいつもの浮き沈みだ」と評するものの中で作業し、夕方の非公式グループに割り当てられた時間を「引き延ばす」用意をした。この「世界若者と将来世代の日(Global Young and Future Generations Day)」の会場では、「共通の将来」のため、「先進国と開発途上国の境を取り払おう」との呼びかけがなされ、一筋の光が指した。