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地球交渉速報 (ENB)

第12卷 第730号 | 2018年9月7日(金)


バンコク気候変動会議ハイライト

2018年9月6日(木)| タイ、バンコク


言語: 英語 (HTML/PDF) フランス語 (HTML/PDF) 日本語 (HTML/PDF)
タイ、バンコクからのIISD/ENB会議カバレッジは下記参照: http://enb.iisd.org/climate/sb48-2/

木曜日、バンコクでは、パリ協定作業計画(PAWP)に関する交渉が続けられた、これでは下記に関する問題が含まれた:

  • 資金の予測可能性及び計算;
  • NDCsに対するガイダンス及び公開登録簿;
  • 市場及び非市場手法;
  • 技術;
  • 透明性;
  • グローバル・ストックテイク.

午後、APAストックテイキング会議及びSBI-SBSTA-APA合同ストックテイキング・プレナリーが開催された。

SBI

協定9.5 (先進国の隔年事前資金報告)共同進行役のSeyni Nafo (マリ)は、決定書草案文書作成に向けた作業の指針となる3つの質問を提示した:

  • 結論書草案に記載すべき文章要素は何か、可能な附属書には何を記載すべきか;
  • 非公式ノートでの情報構成を改善するには、どうすればよいか;
  • 協定9.5条の規定を満たすことに関連性のある情報とは何か

多数の国が、ある先進国が以前に提案した「パートナーシップ」の概念について、さらに知りたいとして関心を示した。ある開発途上国は、パートナーシップは重要であるが、9.5条は「資金源について(about financial resources)」の条項だと強調した。パートナーシップの概念を提案した国は、これに異論を唱え、キャパシティ・ビルディングや技術移転などの支援の形は、キャッシュフローでは捉えられないと論じた。

午後、非公式協議が続けられた。ある開発途上国グループは、非公式ノートの中で、情報が十分確固としたものかどうかを検討する「ビルトイン・レビュー・プロセス(built-in review process)」に言及し、同時に、それがグローバル・ストックテイクや透明性枠組にどのようにして情報を提供するかも記載することを提案した。ある先進国グループは、この段階では第9.5条の下で隔年に報告されるべき情報のタイプに焦点を当てたいとの強い希望を表明した。共同進行役は、非公式ノートの新たな改訂版を作成する予定。

協定4.12 (NDC登録簿)に言及する公開登録簿:非公式協議では、非公式ノートの新しい改訂版が提示された。数か国の開発途上国は、この議題項目と協定7.12条 (適応報告書登録簿)の下の登録簿とでは交渉のペースの違いが見受けられるとして懸念を表明したが、最終的には新しい改訂版を議論のたたき台として受け入れた。

ある先進国は、実質的な意見を披露し、この登録簿は国連の6つの公用語全てであるべきで、それでない場合は、少なくとも英語とフランス語であるべきだと述べた。ある開発途上国グループは、検索機能への言及削除を求めた。

SBSTA

6 (市場及び非市場手法)に関係する問題:午前中の非公式協議では、最初に協定6.8条 (非市場手法)の作業計画に焦点を当てた。モダリティに関し、多数のものは、提出文書やワークショップ、事務局主導のテクニカル・ペーパー及び統合報告書を通した作業を志向した。ガバナンスに関し、一部のものは、SBSTA及びSBIの共同統治を提案したが、他のものは、その議論は時期尚早であり、作業計画自体の特性がさらに明らかになるのを待つ必要があると論じた。

作業計画に関し、締約国は、段階を踏む手法を規定するかどうか、活動についてCOP 24ガイダンスに詳細を記載すべきか、それともフォローアップ作業の一環とするかどうか議論した。数か国の締約国は、6.8条を他の2つの議題項目と合わせるための議論のさらなる進展を求めた。非公式な非公式協議が夕方も開催された。

議論は、6.2条(協力的手法)の活動の流れ及びタイミングに移った。締約国は、活動に応じた調整作業、報告書作成、インフラ整備に焦点を当て、特に次の点に関し、それぞれの志向の違いを説明した:

  • 報告作成を、付属のガイダンスに明記すべきか、それとも透明性枠組の中で明記すべきか;
  • 事前報告、事後報告、定期的な報告作成は、既存の報告作成メカニズム、及び協定の下で設置された報告作成とどう関係するのか;
  • ITMOsの移転及び利用に関する追跡及び報告に用いられるツールのタイプ、及びリアルタイムのデータ送信に向け努力すべきかどうか。
  • NDC情報の報告及びレビューのモダリティ、持続可能な開発の達成に関係するものなど量的な情報のモダリティとの区別

午後も交渉が続けられた。

技術枠組:非公式協議の議論では、技術メカニズムの提案された実施行動では、全ての国の固有のニーズや特別な事情を考慮に入れるべきか、それとも開発途上国の場合にのみ、そのニーズや事情を考慮に入れるべきかに焦点が当てられた。多数の開発途上国は、自分たちの特別な事情を考慮に入れる必要があると強調し、技術メカニズムは開発途上国のニーズに応えることを意図していると述べた。多数の先進国は、これに反対し、技術メカニズムはパリ協定でも役割を果たすもので、全ての国が特別なニーズと状況を有していると指摘した。非公式協議を続ける予定。

協定9.7条の下、公的干渉で提供される資金源の計算:共同進行役のDelphine Eyraud (フランス)は、これまでに諸国グループが提案した2件の異なる会議室ぺーパー(CRPs)を統合し、新しい文書を提示した。締約国は、全てのパラグラフを括弧書きにすることを条件に、この文書を交渉のたたき台として受け入れた。行ごとの交渉を金曜日に開始する予定。

APA

透明性枠組:非公式協議で、締約国は、適応及びインベントリに関するセクションについて議論した。適応に関し、一部の先進国は、適応報告書ガイダンスを透明性枠組に組み込むことを希望した。ある開発途上国グループは、この二つのタイプのガイダンスは特性が異なると指摘した。二つのグループは、実質的な問題は適応報告書ガイダンスに残し、報告されるべき情報や報告フォーマットは透明性枠組の中で取り扱うことを提案した。共同進行役のXiang Gao (中国)は、適応報告書のガイダンスを検討しているグループとの非公式な非公式協議が、金曜日に予定されていると報告した。

インベントリに関し、締約国は、定義、制度アレンジ、方法(methods)、計算方法(metrics)に関し、一般的なコメントを提供した。数か国の開発途上国は、関連するセクションに柔軟性を加える必要があると指摘し、ある先進国は、インベントリに関するIPCC 2006年ガイドラインが提供する柔軟性の表現はデータの利用可能性などMPGsの表現として役立つ可能性があるとの見方を示した。

グローバル・ストックテイク:非公式協議で、共同進行役は、共同議長のツールの改訂版を提示し、これは交渉の現況の「スナップショット(snapshot)」のようなものであると述べた。締約国は、改訂版を支持し、ストックテイクの情報源について議論した。一部の国及びグループは、決定書1/CP.21 (パリ会議の成果)で特定された情報源に則ったパラグラフ、及び他の情報源を限定しない形でリストするパラグラフを支持した。ある開発途上国のグループは、一つの情報源を含めるかどうかでは意見の一致が必要だと強調した。情報源の管理に関し、一部のものは、UNFCCC構成組織の役割を指摘したが、あるグループは、締約国がこのプロセスを管理すべきだと強調した。改定されたツールに関する非公式協議が午後も続けられた。

決定書1/CP.21 (パリ会議の成果)の緩和セクションに関係する追加ガイダンス:非公式協議で、締約国は、APA 1-6からの成果の概要とフォーマットに関する非公式な非公式協議、及びNDCsの理解、明確性、透明性を高める情報に関する非公式な非公式協議から、報告を受けた。締約国は、これらの報告を正確なリフレクションとして受け入れ、更なる意見を提供した。二つのグループ及び一部の締約国は、可能な冗長性を合理化し、統合するには異なる作業モードに入る必要があるかもしれないと述べた。夕方、締約国は、計算について議論するため非公式な非公式協議を開催した。

APAストックテイク

APA共同議長のSarah Baashan (サウジアラビア)は、「全体を横断して(across the board)」良い進展があり、参加者はバンコク会合の終わりに合意された交渉の土台を作るという目標達成の道筋にたっていると発言した。

決定書1/CP.21の緩和セクションに関する追加ガイダンスについて、共同進行役のFederica Fricano (イタリア)は、共同議長のツールの次の改訂版は土曜日の午前中に公表される予定だと報告した。

適応報告書に関する追加ガイダンスについて、共同進行役のBeth Lavender (カナダ)は、共同議長のツールの新しい改訂版が公表されたと述べた。

実施を推進し、遵守を促進する委員会に関し、共同進行役のJanine Coye-Felson (ベリーズ)は、共同議長のツールの新しい改訂版を木曜日の夕方に発行する予定であると述べた。共同進行役のPieter Terpstra (オランダ)は、適応基金に関係する問題でも同様であると報告した。

透明性枠組に関し、共同進行役のXiang Gao (中国)は、共同議長のツールの第1回改訂版を土曜日に作成する予定であると述べた。

グローバル・ストックテイクに関し、共同進行役のOuti Honkatukia (フィンランド)は、共同議長のツールの第1回改訂版は水曜日に作成されており、この会合が終わるまでには改訂されたバージョンがでると見込まれると指摘した。

適応基金以外の更なる問題に関し、共同議長のBaashanは、APA共同議長は他の補助機関の議長たちと密接に協力していると指摘した。同共同進行役は、共同議長のツールの第1回改訂版は木曜日遅くに作成される予定であると述べた。

共同議長のBaashanは、カトヴィチェを成功させる強力なベースとして、ツールの改訂版を歓迎した。

SBI-SBSTA-APA合同ストックテイク

SBI議長のEmmanuel Dlamini (eSwatini)は、次の問題に関し、文書の第1回改訂版または第2回改訂版が作成されていると指摘した:共通時間枠;適応委員会の報告及びLDCs関係問題;技術メカニズム;対応措置。NDC及び適応登録簿(単数または複数)に関する合同会合を開催するかどうかについて、同議長は、同議長自身の協議の結果から、締約国は2つの非公式協議での作業を続ける予定であると報告した。

SBSTA議長のPaul Watkinson (フランス)は、次の文書に焦点を当てた:第6条にある3つの文章の第1回改訂版;技術枠組に関する文章改定のマンデート;協定9.7条に関する文章の第1回改訂版。

エジプトはG-77/中国の立場で発言し、全体として比較可能な進展を遂げる必要性があると強調し、重要な資金関係問題に強力に取り組むよう求めた。

イランはLMDCsの立場で発言し、差異のある責任及びそれぞれの能力(CBDR-RC)の原則を、NDCsガイダンスなど、多数の分野の交渉の基礎から遠ざける努力がみられるとして、これを嘆いた。

インドは、このプロセスが締約国主導で締約国所有のままであり続けることを、確保する必要があると強調した。

ガボンはアフリカングループの立場で発言し、透明性枠組と正式にリンクすれば、適応報告書に関する進展は加速化すると指摘した。

インドネシアは、資金などの議題項目は他の多数の項目ともリンクしているとし、このような議題項目に焦点を当てるよう促した。

スイスはEIGの立場で発言し、補助機関の議長職及び共同議長職に文書草案の作成を委任することを支持した。オーストラリアはアンブレラ・グループの立場で発言し、必要な場合は会合期間外の作業も行えるとして、議長職及び共同議長職に対する開放性を表明した。

EUは、各文書を必要な限り熟したものにすべきだと述べ、改訂版の回数への注目に警告した。サウジアラビアはアラブグループの立場で発言し、全ての議題項目に関し2つの改訂版を作成し、バランスのとれた進捗を確保するよう求めた。

エチオピアはLDCsの立場で発言し、APAでのNDCs及び適応報告書に関する議論に満足していると表明、共通する要素のセットを保持する必要があると指摘した。

AOSISの立場で発言したモルディブ、及びAILACの立場で発言したコロンビアは、議題間のリンクについて議論し、COP 24で予想される決定書(単数または複数)のフォーマットを明確にするよう求めた。共同議長のTyndallは、この問題に関し、締約国が意見表明できるよう、議長職及び共同議長職はこのバンコクで議論の場を開放すると明らかにした。

廊下にて

木曜日は、この会合の中間地点を示すことから、APA、SBI、SBSTAの会合では公式に、廊下では非公式に、いつものストックテイクが行われた。議長職及び共同議長職の公式の評価はバラ色であり、報告では全ての議題項目で一つ、場合によっては二つの文書草案改訂版が作成されたことに焦点が当てられた。しかし、この日一日を通し、ステートメントや意見発表では、未だに緊張関係が底にあるのが見えており、この中には、異なる議題項目を横断した進捗の「バランス」の無さなどがあった。資金に関する報告という厄介な問題も、いらだった言葉のやりとりを引き起こした。ある部屋では、9,7条は(透明性枠組という)台所に(資金の計算モダリティという)オープンを入れようとしているという、一人の参加者の比喩に対し、別なものが「オーブンや台所は好きだが、本当に欲しいのは食べ物だ」と皮肉る事態になった。

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