Report of main proceedings for 22 October 2015

10月22日(木)、ADP 2-11会議が開催された。スピンオフグループは、一日を通して会合し、次の項目を 議論した:遵守及び最終項;緩和;資金;適応及び損失・被害;行動及び支援の透明性;ワークストリーム 2; 技術開発と移転、及びキャパシティビルディング。夕方、オープンエンドのコンタクトグループが開催され、 進捗状況を評価した。

ADPスピンオフ グループ

遵守及び最終項:Sarah Baashan (サウジアラビア)とAya Yoshida (日本)が共同進行役を務めるスピンオ フグループは午前中に会合した。

合意のための組織及び制度アレンジ (15条)に関し、次の項目について提案が出された:メカニズム;CMA 決定書;組織及び制度アレンジに対するCMAガイダンス。

更なる要求及び意思決定権 (17条)では次を含める項目で提案が出された:締約国による合意加入または意 思決定参加におけるNDCs提出の要求;NDCsのタイミング及び法的拘束力の特性;総則(2bis条)への言及。

その他の提案には次の事項が含まれた:24条における留保のためのプレースホールダー;17条における非懲罰性遵守手続きのためのプレースホールダー;改定(19条)及び合意の最後における附属書Xへの言及。

発効 (18条)に関し、UNFCCC事務局は、12月にパリで合意が採択された後、同合意を署名に向け開放できる のは最も早くて2016年4月22日になると締約国に伝えた。

発効の機会に関し、UNFCCC事務局は、締約国の数は検証しやすいが、各締約国は、自国のGHG排出割合決定 に、UNFCCC締約国インベントリを用いるのか、それともIPCC第5次評価報告書で用いられたデータセットを用 いるのかを決定する必要があると述べた。

改定に関する条項(19条)及び附属書に関する条項(20条)の内容及び範囲に関しては、更なる議論がなされ た。一部の締約国は、この2つの条項はNDCsをどの条項に置くか(housed)といった問題にも将来関係してく る可能性(contingency)があると指摘し、技術的条項の中で実質的問題を扱うことへの懸念を表明した。

共同進行役のBaashanは、遵守(11条)に関するスリム化された文章を提示し、参加者に対し、橋渡しの妥協 案(bridging proposal)との非公式な調整を行うよう求めた。

緩和:午前中、Franz Perrez (スイス)とFook Seng Kwok (シンガポール)が共同進行役を務めるスピンオフグループは、締約国の緩和貢献 (3条のパラグラフ2及び3)を議論するところから開始した。 締約国は、根幹となる分野として次の項目を指摘した:差異化;貢献の策定、通知、実施;貢献の特性; タイプ(貢献/約束/行動)及び法律様式;進展と野心;設計規則または特性;NDCsと支援の関係;タイミ ング及びハウジング(housing)などの技術パラメーター。

締約国は、NDCsの事前情報リストを合意文に帰属させるかどうかで意見が分かれた。 数カ国の締約国は、最初に差異化を扱うことを強調、これにはこのセクションで特定された側面の全てに差異化を適用するか、それとも一部のみに適用するかの問題も含まれた。 その後、締約国は、これらの側面に関する文章の構成方法についても議論した、この中には、スクリーン上に示された、ある締約国の提案する方式(formulation)も含まれた。あるグループは、このセクションを、 CBDRRC原則を認識する文章から始めるよう提案した。

続いて、締約国は、タイミング及び計算/透明性 (パラグラフ4、4bis、4ter、4quinquies)について検討 した。ある締約国は、単純な事前検討プロセス、及び約束を増加するための調整手続きを求めた。

一部の締約国は、異なる多数のパラグラフ間のリンクを指摘し、このセクションの概要を示す前に表現に ついて全面的な議論をするのは難しいと強調した。

計算に関する規則及びガイダンス (パラグラフ5)について、締約国は、「ハイレベル・オプション」を明 らかにした。一部の締約国は、この項目を透明性セクションに移すよう求めた。

締約国は、締約国そして共同進行役がこの文章に関して非公式な作業をし、夕方の会合に作業の結果とし て得られた提案を検討すること、この場合、締約国の作業で出てきた提案を優先することで合意した。

資金:Georg Børsting (ノルウェー)とDiann Black-Layne (アンティグア・バーブーダ)が共同進行役を務

める午後のスピンオフグループ会合では、共同進行役が資金に関するスリム化した文章 (6条)を議論した。 加えて、ある諸国グループは、支援のMRVに関する提案を提出した。

このスリム化文章に対し、締約国からは次の項目に関する一般コメントが示された:決定書または合意文 書におけるこの文章の挿入位置;更なるスリム化分野;実質的なオプションを「結晶させる(crystallizing)」 可能性。

締約国は、このスリム化文章をパラグラフごとに検討し、新しいパラグラフの挿入、パラグラフの削除及 び移動を提案した。一部の締約国は、構造上の審議に入ることでの合意はないと指摘し、差異化問題がまだ 解決されていないと指摘した。

締約国は、合意のダイナミズム及び経済の現実の変化に関し、異なる意見を表明、次の事項への言及につ いても、異なる意見を示した:政府開発援助;可能にする環境;国内資源の役割;気候資金の動員を促進す るためのステップ。

締約国は、気候資金の規模及び効果の拡大、国内資源の役割認識に関する2つの提案について、その背後に ある意図を議論した。

共同進行役のBørstingは、資金セクションの一部の問題では「オフライン」で建設的議論がなされたが、 スピンオフグループでの議論は各国ともこれまでの立場に逆戻りし「後ろ向きに進んでいるようだ」と指摘した。締約国は、夕方に再度会議するオプションを残した上で、橋渡し提案を携えて戻るつもりだと述べた。

適応、損失・被害:午後、共同進行役のAndrea Guerrero (コロンビア)は、適応に関する合意文章(4条) へのコメントを聞く会合を開会した。ある締約国グループは、適応行動を国家主導で性別に対応し、参加性 があり、完全に透明で科学に基づくものとするスリム化パラグラフ(3bis)を提示した。

ある締約国は、緩和と適応(パラグラフ2)の関係に関する最初のオプションについて議論し、改定後、バ ランスが回復したとして、自国の表現を取り下げた、締約国はオプション2の削除で合意した。

別な締約国は、制度アレンジ(パラグラフ11)に関する表現を提案し、適応枠組みの一貫性と効果性を強 化するため、CMAにおいて適応枠組みを推敲すべきだと述べた。

ある締約国は、文章全体を通し、「途上国」とともに「支援を必要とする他の締約国」を加えるよう要請 したが、ある締約国グループは反対した。この問題は脚注をつけることで解決した。別な締約国は、資金ス ピンオフグループでの適応支援関係問題の審議を提案した。

あるグループは、「極めて異例の手続き」に対する懸念を表明し、他の締約国の提案を変更することは控 えるよう、参加者に求めた。

適応に関する決定書の文章について、締約国は、地域協力に関係する文章を挿入し、条約の下での適応の 制度アレンジの一貫性及び効果性を再検討し、既存の作業及びプロセスに基づき構築した。

挿入、削除、括弧書きの後、締約国は、適応(4条)及び損失・被害(5条)に関する合意文章を用いることで 合意し、決定書の同じ題目の文章も作業のたたき台として用いることで合意した。締約国は、さらなる明確 化が必要とされた概念について、締約国間で協議することで合意した。共同進行役のGuerreroは、文章の第1 回のスリム化と再構成を行い、金曜日の締約国による審議にかけることで合意した。

透明性:9条に関する午後の会合の共同進行役は、Fook Seng Kwok (シンガポール)とFranz Perrez (スイス)が務めた。範囲(パラグラフ1)に関する非公式協議の結果について、締約国は、それぞれ次の4つのオプ ションでの進捗状況に対する満足の意を表した:二分化(bifurcation)の強調;二分化なしの柔軟性;3層 の差異化;極めて簡略された目的の記述。

多数のものは、目的(パラグラフ2)に関する共同進行役の新しい橋渡し案は「交渉に向けた大きな出発点」 になると強調した。

適応を含めるオプションに関し、数カ国の締約国は、「達成(achievement)」よりも情報交換、学習事項、 グッドプラクティスに言及することを求めた。更なる目的(パラグラフ3と3bis)のオプションに関し、締約 国は特に二分化を文章に入れるかどうかで意見が一致しなかった。

締約国は、パラグラフ4と5の内容でも意見が異なり、一部のものはこの2つのパラグラフを「報告とレビュ ー(reporting and review)」と称したが、他のものは「規模と将来のアレンジ(scope and future arrangements)」と呼んだ。共同進行役のKwokは、パラグラフの順序に関する意見を慎重に検討するよう勧 め、これらの順序は、現在のノンペーパーの論理に縛られるものではないと指摘した。

一部の締約国は、合意の文章は簡単なものに留めて、柔軟性を保持し、広範な参加を可能にし、詳細は決 定書に残すか、CMAの検討に回すことを提案した。他のものは、これに警告し、締約国は「自分たちが署名す るものが何であるか知っておく必要がある」と述べた。

スピンオフグループは、9条の残りの完全な読み合わせを続け、次の問題などを議論した:「review(レビ ュー)」または「assessment(評価)」に関する特別な用語及び新しい表現が必要となる可能性;他の条項 で扱える可能性があるクロスカッティングイシュー;技術移転及びキャパシティビルディング、そして資金 支援の必要性;モントリオール議定書に基づきキャパシティビルディング支援を継続する新しいメカニズム の可能性。

ADPコンタクトグループ

夕方の進捗状況報告会合で、共同進行役は、スピンオフグループでの進展について報告した。ロシアは、 共同進行役が描いた「驚くほどバラ色の絵」への不満足の意を表明し、次のステップを明らかにするよう求 めた。

ベネズエラは「このような映画を前に見たことがあり、その終わりは良いものではなかった」と警告し、G-77/中国の代表団長による調整会合が進んでいるにも拘わらず、進捗状況報告会合が開始されたことを嘆き、 スピンオフグループの交渉におけるオブザーバーの排除についても嘆いた。

南アフリカはG-77/中国の立場で発言し、更なる信頼構築を約束する一方、同グループの意見が「今でも問 題なのか」と驚いていた。同代表は、AOSISの立場で発言したモルディブ、及びアフリカン・グループの立場 で発言したスーダンとともに、今後の進め方を明らかにするよう求め、G-77/中国が調整を終えた後、進捗状 況報告会合を再開するよう求めた。アフリカン・グループも、進捗のペースに懸念を表明し、「文書なし(no-text)」のオプション手法及び共同進行役のマンデートを明らかにするよう求めた。

共同議長のAhmed Djoghlaf (アルジェリア)は、共同進行役の報告の後に進捗状況報告会合を中断するつも りであったと説明した。同共同議長は、夕方もスピンオフグループの会合を継続し、その作業結果を金曜日 にホームページに掲載して入手可能にすることを提案した。さらに同共同議長は、金曜日午後の共同議長と 代表団長間の会議を提案した。締約国は、金曜日午前中に進捗状況報告会合を開催し、今後の進め方を検討 することで合意した。

廊下にて

ADP 2-11会合の終了が近づき、パリまでの交渉時間が急速に失われる中、多数の参加者は、作業方式での 混乱を表明し、「取りまとめやクラスター化、グループ化」が続いていると嘆き、交渉文書に対する引き続 いての挿入案について、実際に交渉する時間があるかどうか疑問視した。

ある参加者は焦燥感を表明し、「今ある文書は、自分の上司の閣僚に出せるものではない」と述べた。別 な参加者は、前回のADP会合で登場した妥協案の一部は消滅し、ジュネーブ会合での締約国の立場に立ち戻る ものに置き換えられていると述べた。

午後、一部のベテランオブザーバーは、「重圧や焦燥感が非公式作業のペースを速めているようだ」と指 摘した。その結果として、一部の参加者は、「少なくともスピンオフでの作業は早くなっている」と指摘し、 一部のオプションは取り下げられ、締約国は新しい文書の追加を控えていると述べた。

しかし他のものは、「一歩前進、二歩後退」のゲームのようだと述べた。夜、短時間の進捗状況報告会議 から出てきた参加者の一部は、「文書の状態よりもプロセスでの懸念が多い」と心配する声を挙げ、「締約 国は、過去の繰り返しを避けるべく、手続きに極めて厳しい目を向けるだろう」と応える声が聞こえた。

ENBサマリー及び分析:Earth Negotiations BulletinのADP 2-11サマリー及び分析は、2015年10月26日(月)、下記オンラインで入手可能:http://enb.iisd.org/climate/unfccc/adp2-11/

(IGES-GISPRI仮訳)

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