Summary report, 8 February 2015

国連気候変動枠組条約 (UNFCCC)は2015年2月8-13日、スイスのジュネーブで会合した。この会議には、各国政府、オブザーバー組織、メディアを代表する1300名以上が参加した。

ジュネーブ会議は、2015年12月、フランスで開催されるパリ気候変動会議に向けた数回の準備会合の最初のものである。パリ会議は、2020年から施行される「全ての締約国に適用可能な、条約の下での議定書、別な法的文書もしくは法的効力を有する合意成果」の採択を行うマンデートを有する。当該パリ合意の作成を課せられた組織が、強化された行動のためのダーバンプラットフォーム特別作業部会(ADP)である。ジュネーブで、ADPは、その第2回会合の第8部を開催した。(ADP2-8)

2014年12月、第20回UNFCCC締約国会議(COP 20)は、ADPに対し、2015年5月以前に、全ての締約国に適用される条約の下での議定書、別な法的文書もしくは法的効力を有する合意成果のための交渉文書を提供するとの観点から、作業の一層の推進を図るよう求めた。 ADP共同議長のAhmed Djoghlaf (アルジェリア)及びDaniel Reifsnyder (米国)は、そのシナリオノート(ADP.2015.1.InformalNote)において、ジュネーブ会議の目的は交渉文書を提供することと指摘した。

ADPがその交渉文書作成作業の基礎とした文書は、決定書1/CP.20 (リマ気候行動声明)の附属書である交渉文書草案の要素に関する文書である。ADPコンタクトグループは、この要素文書全体をセクションごとに作業し、締約国は、自国の意見が適切に反映されていないと感じた箇所での文章の追加を提案した。共同議長のReifsnyderは、この文書に各締約国の立場が十分反映されていることを確保するのが主要目的であると強調した。締約国は、速やかに議論を進め、火曜日には要素文書の第1回の読み上げを終了した。改定された文書はもともとの39頁の長さから86頁に増えた。

火曜日から木曜日にかけ、両共同議長及び多数の締約国は、文書スリム化作業開始の提案を行った。その他の締約国は、改定文書を検討するための更なる時間を求め、スリム化に進む準備ができていないと指摘した。締約国は、ジュネーブ会合の終了時まででは技術的な訂正以外、事務局に提出できなかった。多数の参加者は、議論を進展させ、交渉文書作成プロセスを通し締約国を指導した共同議長の手法に満足の意を表した。他の参加者は、更なる進展を希望していたとし、貴重な交渉時間が失われたと指摘した。

金曜日の午後、ADP閉会プレナリーは、ジュネーブで作成された文書は6月のボン会合で、パリ合意に向けADPが実質交渉を開始する基礎になることで合意した。共同議長のReifsnyderは、ADPはCOP 20までに要請されていた要件を満たしたとし、交渉文書は、3月には予定より早く締約国に正式に通知されると強調した。

UNFCCC及び京都議定書のこれまで

気候変動に対する国際社会の政治的対応は1992年の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の採択に始まる。UNFCCCCによって、「気候系に対する危険な人為的干渉」を回避するため、大気中の温室効果ガス(GHGs)の濃度を安定化することを目指す法的枠組みが定められた。UNFCCCCは1994年3月21日に発効、現在196の締約国を有する。

1997年12月、日本の京都におけるCOP第3回会合の参加者は、先進工業国及び市場経済移行国に排出削減目標の達成を義務付けるUNFCCCの議定書について合意。議定書では、これらの国々をUNFCCCの附属書I締約国と称し、6種のGHGsの全体排出量を2008-2012年の期間(第1約束期間)に1990年比で平均5%削減し、各国ごとに個別の目標を課すことで合意した。京都議定書は、2005年2月16日に発効、現在192の締約国を有する。

長期交渉2005-2009:2005年、カナダのモントリオールで開催された京都議定書の第1回締約国会合(CMP 1)は、第1約束期間終了の少なくとも7年前までには附属書I締約国の更なる約束を協議すると規定した議定書3.9条に従い、「京都議定書の下での附属書I締約国の更なる約束に関する特別作業部会」(AWG-KP)を設置することを決定した。

2007年12月、インドネシア、バリのCOP 13及びCMP 3は、長期的問題に関するバリロードマップについて合意する成果を得た。COP 13では、バリ行動計画(BAP)を採択。条約の下の長期的協力行動に関する特別作業部会(AWG-LCA)を設置するとともに、緩和、適応、資金、技術、キャパシティビルディング及び長期的協力行動のための共有ビジョンについて集中的に取り組むことが定められた。AWG-KPの下、附属書I締約国の更なる約束に関する交渉が続けられた。また、この2トラック方式の交渉の終了期限は、2009年のコペンハーゲン会議とされた。

コペンハーゲン:2009年12月、デンマークのコペンハーゲンで国連気候変動会議が開催された。高い関心を集めたイベントは、透明性やプロセスに関する論争で彩られた。12月18日深夜、これらの議論は政治的合意「コペンハーゲン合意(Copenhagen Accord)」にまとめられ、その後、COPプレナリーによる採択のため提出された。13時間に及ぶ議論の末、最終的に参加者は、コペンハーゲン合意に「留意する(take note)」ものとし、交渉グループの権限を2010年のCOP 16及びCMP 6まで延長することで合意した。2010年、140を超える諸国が同合意への支持を表明した。さらに80を超える諸国が自国の緩和目標または行動に関する情報を提出した。

カンクン:2010年12月、メキシコのカンクンで開催された国連気候変動会議において、締約国は、カンクン合意を最終決定し、2つのAWGsの権限をもう1年延長した。条約下の交渉トラックでは、決定書1/CP.16において、世界の平均気温を産業革命前水準より2℃の上昇で抑えるため、世界の排出量の大幅削減を行う必要があると認識した。締約国は、2015年までのレビューにおいて、提案された1.5℃目標も含め、世界の長期目標の更なる強化を検討することでも合意した。さらに決定書1/CP.16は、緩和の他の側面も取り上げた。例えば、測定、報告、検証(MRV);及び途上国における森林減少及び森林劣化に由来する排出の削減、並びに保全の役割、持続可能な森林管理、及び森林の炭素貯留量の強化(REDD+)等である。

さらに、カンクン合意によって、いくつかの制度やプロセスが新たに設置された。例えば、カンクン適応枠組、適応委員会、技術執行委員会(TEC)や気候技術センター・ネットワーク(CTCN)を含む技術メカニズム等である。 また、条約の資金メカニズムの運用組織として、緑の気候基金(GCF)が創設され、認定を受けた。

また、議定書の下での交渉トラックにおいて、CMPは、附属書I締約国に対し、排出削減の野心水準を引き上げるよう求めるとともに、土地利用・土地利用変化・林業に関する決定書2/CMP.6を採択した。

ダーバン:南アフリカ・ダーバンでの国連気候変動会議は、2011年11月~12月に開催された。ダーバン会議の成果は広範な題目を網羅し、特に2013年から2020年までの京都議定書第2約束期間を設置する合意や、条約の下での長期的協力行動に関する決定書、GCF運用開始に関する合意が盛り込まれた。さらに、締約国は、「全ての締約国に適用可能な条約の下での議定書、別の法的文書、もしくは法的効力を有する合意成果を作成する」ことを任務とするADPの開始でも合意した。ADPの交渉完了期限を2015年とし、新文書を2020年に発効させる予定となった。これに加え、2℃目標に関し、プレ2020年の野心面のギャップを解消するための行動を模索するという任務もADPに課された。

ドーハ:カタール・ドーハでの国連気候変動会議は、2012年の11月~12月に開催された。この会議の成果は「ドーハ気候ゲートウェイ(Doha Climate Gateway)」と称される決定書のパッケージ合意であった。この中には、京都議定書第2約束期間を定める議定書の改定やドーハでのAWG-KPの作業終了等の合意が盛り込まれた。さらに、締約国は、AWG-LCA及びBAPの下での交渉を終了させることでも合意した。なお、世界目標の2013-2015年のレビューや、先進国と途上国の緩和、京都議定書の柔軟性メカニズム、国別適応計画、MRV、市場及び非市場メカニズム、REDD+等、更なる審議が必要とされる問題の対応は、実施のための補助機関(SBI)や科学的技術的助言のための補助機関(SBSTA)に移管されることとなった。

ワルシャワ:ワルシャワ国連気候変動会議は、ポーランドのワルシャワで2013年11月に開催された。交渉の焦点となったのは、前回会合で達成された合意の実施であり、この中にはADPの作業推進が含まれた。この会議で、特に、約束草案(INDCs)の作成に向けた国内作業の開始もしくは強化、並びにBAP及びプレ2020年野心の完全実施の加速化を締約国に求めるADP決定書が採択された。さらに、締約国は、「損失と被害に関するワルシャワ国際メカニズム」及び「ワルシャワREDD+枠組」を採択した。これはREDD+の資金、制度アレンジ、手法論問題に関する7件の決定書である。

リマ: COP 20及びCMP 10を中心とする国連気候変動会議が2014年12月1-14日、ペルー・リマで開催された。ここで3つの補助機関がそれぞれ、SBSTA 41、SBI 41、ADP 2-7の会合を実施した。

リマの交渉の焦点は、2015年にパリで開かれるCOP 21の合意に向けた進展を図るために必要なADPでの成果であり、すなわち、2015年の出来るだけ早い時期のINDCs提出に向けた情報やプロセスの検討、交渉文書草案の要素に関する進展等が挙げられた。長時間の交渉の末、「リマ気候行動声明(気候変動のためのリマ声明)」がCOP 20で採択されたが、これは2015年合意に向けた交渉をスタートさせ、INDCsの提出やレビューのプロセス、プレ2020年野心の強化の取組みを始動させるものであった。

また、19件の決定書も採択されたが、そのうち17件がCOP、2件がCMPの下で、損失と被害のためのワルシャワ国際メカニズム運用開始の推進;性差別に関するリマ作業計画の設置;教育や啓発に関するリマ宣言の採択を定めるものであった。

リマ気候変動会議では、2015年合意の交渉文書草案の要素について細目を詰め、INDCsの範囲や事前情報、及びINDCs提出後に事務局がとるべき行動など、INDCsに関する決定書を採択したことで、パリ会議に向けた基礎固めを行うことが出来た。

ADP 2-8 レポート

ADP 2-8は2015年2月8日(日)午前に開幕した。COP 20 議長のManuel Pulgar-Vidal(ペルー環境相)は、リマの会議で生まれた勢いを維持するべく、責任をもち、効率的に、かつ歩み寄りの精神をもって、会議に臨むよう締約国に求めた。 また、ADP 共同議長 Ahmed Djoghlaf (アルジェリア) は、参加者に対し、“ダーバンで子供たちのために交わした約束を守る“よう呼び掛けた。

また、Daniel Reifsnyder共同議長は、共同議長のシナリオノート(ADP.2015.1.Informal Note)及びその後15の交渉グループと行った非公式協議について触れ、交渉文書を出す目的について強調し、ADP コンタクトグループの主たる任務は交渉文書に確実に各国のポジションを十分反映させられるようにすることだと述べた。作業構成案については、締約国の合意を受けた。

南アフリカは、 G-77/中国の立場から、決定書 1/CP.20 (気候行動のためのリマ声明)に付属する交渉テキスト原案の要素については十分に話し合いが出来ていない点、オプションの簡素化はコンセンサスに基づくものとすること、また締約国の見解をバランスの良い方法で文書に反映させなければならない点などを指摘した。

 EUは、野心の定期点検を通じた2015年合意のダイナミズム確保; 合意における緩和に関する透明性と説明責任の実現方法の明確化;適応と気候資金を通じた気候レジリエンスの実現; プレ2020年の緩和の強化等について交渉を進展させるよう求めた。オーストラリアは、 アンブレラ・グループの立場から、COP決定書に含めるのが相応しい内容と法的合意に含めるべき内容とを区別することを提案した。スイスは、環境十全性グループの立場から、 個別の課題に取り組むための分科会の設置を提案し、文書のスリム化に集中するべきだと主張した。

なお、時間の都合により、その他の交渉グループは開幕ステートメントをインターネット上に掲示させた。http://unfccc.int/bodies/awg/items/7544.php

ワークストリーム 1 (2015年合意)

会議が開幕した日曜から金曜日まで、 ワークストリーム1 はADP共同議長が議長を務めるADPコンタクトグループでの討議を行った。会合の主たる目的は、気候変動のためのリマ声明に記された期限である2015年5月までに交渉文書を作成することである。文書はDjoghlaf共同議長が進行役を務める木曜午前の非公式協議でも検討された。

日曜日から火曜日のADP コンタクトグループでは、新たに追加する文言案を中心に、決定書 1/CP.20に付属する交渉文書草案の要素について、セクションごとの議論を行った。 両共同議長は、締約国の意見を十分に反映させることが狙いであり、すでに検討済みのセクションについては新たな文言を追加することはできないと強調した。

予定よりも早く火曜午後にはコンタクトグループでの第一検討会が終了。 その後、改訂されたセクションについてはインターネットで提供されたが、全体の交渉文書は当初の39頁から86頁に肥大した。

締約国が追加を要望した文書案やジュネーブ会議の成果については下記の通りセクションごとに総括する。

文書の第一検討: 総則/目的: セクションC “総則/目的”については日曜日午前のADP コンタクトグループで検討が行われた。

米国は、目的について個別のセクションを設ける必要性があるか疑問視した。ブラジルは、セクションCは新合意が必要とされる理由の説明に必須だと主張した。サウジアラビアは、セクション省略を提案したものの、これを残す場合には、その目的を1~2パラグラフで記載すべきだと述べた。セクションCは、合意の全体的な目的の言及に絞り、この目的の達成方法については別のところで詳しく記載する案が数カ国から出された。シンガポールは、条約と新合意との関係について取り上げるよう求めた。

モルディブは、 AOSISの立場から、平均気温の上昇幅を1.5 °C未満に抑制する科学について記載するよう求めた。ジャマイカは、 2050年までに世界の温室効果ガス(GHG)排出量を少なくとも70-90%削減するという大幅かつ迅速な排出削減を担保するテキストを提案した。EUは、IPCC第5次評価報告書との整合性を確保すべく、今世紀末までにCO2や長寿命のその他の温室効果ガス(GHGs)を正味ゼロ排出にする必要があると強調した。スイスは、正味のGHGゼロ排出を達成する目的を記載する必要があるとの意見に賛同した。一方、ブラジルは、IPCCの記載を入れることは政治化につながると警告した。

スーダンは、 アフリカン・グループの立場から、 損失・被害に関する新提案を発表した。AOSISは、すべての締約国が高い野心を掲げる必要性や、緩和と適応の相関関係、損失・被害への対応などについて強調した。

ブラジルは、テキストの記載の一部に“進化しつつあるCBDR”など、リマの成果に沿っていない内容になっているのは遺憾だと述べた上で、すべての締約国が義務を負うことに賛同の意を示した。

マレーシアは、 有志途上国グループ(LMDCs)の立場から、緩和と同じ緊急性をもって適応に対応するよう求めるとともに、特に途上国の緩和行動と先進国からの支援強化との関係について強調し、気候変動に対して先進国がいかなる単独措置にも訴えるべきではないとの主張を入れることを提案した。サウジアラビアは、 “レジリエンスと適応力の確保” に関する文言と“すべての投資は気候変動にレジリエントである”という文言を合体させる案を提起した。

いくつかの締約国が、ジェンダーの平等に関する文言を入れる案に賛同した。ツバルは、 LDCsの立場から、さまざまな提案の類似点について指摘した。メキシコも、ウガンダ、チリ、ボリビアの支持を受け、人権に関する文言を提案した。また、ツバルは、LDCsの立場から、 すべての締約国の参加、人権、障がい者の権利などについての文言を入れるよう求めた。

成果: セクションC “総則/目的”は、いくつかの代替案やセクションの構成に関する提案も含まれるパラグラフ 0-12から構成され、全4頁となった。

緩和: 緩和に関するセクションDは日曜日の午後、ADPコンタクトグループで検討が行われた。

アルゼンチンは、 LMDCの立場から、約束、貢献、および 行動は条約の原則や義務を順守しなければならないとし、先進国締約国の数値化された排出抑制削減目標 (QELROs) については比較可能、検証可能で、いかなる前提条件なく実施しなければならないと強調した。また、途上国の行動には、国内の特殊事情やニーズに合わせて、REDD+や適応・緩和の合同アプローチも含めるべきだと主張した。

チリは、独立中南米カリビアン諸国連合(AILAC)の立場から、INDCsに関して、すべての締約国が継続的に緩和の約束を行うべきだとし、事前および事後のレビューを区別する文章を提案した。また、土地利用部門における市場メカニズムの活用については、環境十全性や二重カウント防止、途上国における気候変動へのレジリエンスの支援に対する課税などの記載を盛り込むべきだと提案した。

 パナマは、熱帯雨林諸国連合(CfRN) の立場から、ワルシャワREDD+枠組を新合意に反映し定着させることや、セーフガードの適用、途上国による森林部門の緩和活動の実施向けの支援に関する決定書 10/CP.19を踏まえた条約に基づく制度的アレンジの強化等を求めた。

EUは、特に算定ルールについて強調し、これに関する記載を行動および支援の透明性に関するセクションから緩和セクションに移し、土地利用と市場メカニズムに関する文章を分離することを提案した。また、各締約国の約束について、定期的に点検し、更新していく必要性があると強調した。オーストラリアは、締約国が個別に執行機関の認定を受けたモダリティーに沿ってそれぞれの国内スケジュールを改訂するという文章を含めて、各国のスケジュールや緩和・貢献の草案に関する文章を提案した。

ケニアは、アフリカン・グループの立場から、先進国が実施手段 (MOI)を提供する義務や、社会経済の発展、貧困撲滅が第一の最優先課題であると強調した。モルジブは、 AOSISの立場から、市場メカニズムの活用による徴収金について、もっとも脆弱な途上国の適応費用を賄うために利用するよう提案した。

“持続可能な開発への公平なアクセスという文脈において2050年までに正味の排出量をゼロにすることを目指し、2015年に先進国の排出量をピークアウトさせる”ことが根本的に重要であると記す文章をベースに、タンザニアは、こうした取組みに関して、先進国に対しては「数値と期限」を明記させ、途上国に対しては「希望的」な内容であるとする文章にすることを提案した。

米国は、草案全体に記された先進国と途上国という文言について、定期的に更新する附属書xに記載された国と附属書yに記載された国に変更することを提案した。さらに、今後の貢献に関するサイクルについての協議に対する締約国の関わりかたを明瞭にするため、 “締約国は各サイクルの開始6ヵ月前までにINDCsを提出する”という文言を入れるよう提案した。 カナダは、 IPCCの指針に沿ってすべての締約国が国内のインベントリ報告書を作成するよう提案する文章を提案した。

セネガルは、土地利用部門における市場メカニズムおよび行動は、ホスト国の持続可能な開発に貢献すべきだと主張し、現行の市場メカニズムをベースに中央管理された市場メカニズムを提案した。エチオピアは、2015年合意に市場メカニズムの詳細を明確に示す新たな提案文書を発表した。

南アフリカは、レビューは動的な貢献のサイクルに不可欠な要素だと強調するとともに、COPが策定する予定となっている共通算定ルールに関する文章を提案した。ニュージーランドは、算定ルールをもっと明示的に取り上げなければならないとし、ノルウェーとともに、二重算定を回避することが重要であると強調した。

ボリビアは、代替措置や市場以外のアプローチ、緩和・適応の合同アプローチを盛り込むべきだとし、“母なる地球の保護と十全性”に関する文章の追加を求めた。地球規模の排出予算について、エチオピアは、人口1人あたりの排出量を記載し、歴史的なないについても考慮することを提案した。

市場および市場以外のアプローチ:  Reifsnyder共同議長は金曜午前、ベネズエラなどの国々が、締約国の新提案を理解するために本件についての話し合いを提案していたことを踏まえ、セクション Dのパラグラフ 23に記載された“市場、市場以外、市場なし”に関して、ADPコンタクトグループでさらなる意見交換を行うよう提案した。

ブラジルは、 REDD+が国家間の移転が可能な単位(ユニット)を生成しないことを考慮すると、REDD+のためのワルシャワ枠組が“典型的な” 市場以外のメカニズムになると強調した。また、ブラジルは、土地利用部門における行動と市場をリンクさせるべきではないとし、京都議定書12条(クリーン開発メカニズム(CDM)及び17 条(排出量取引) を踏まえて、COPまたは新合意の執行機関が策定したルールに沿って単位を移転できる新しい経済メカニズムを提案したが、同メカニズムに係わる算定については各国のインベントリとは別個に行うようにすると説明した。また、絶対的な経済全体の排出削減数量目標を有することが補足性を土台とする排出権取引制度に参加するための資格基準になるとし、CDM+では現在のCDMのモダリティーと必要な適応を統合させるべきだと述べた上で、 ブラジルは、CDM+に基づくプロジェクトでは、航空や海運部門のプロジェクトをカバーすることを提案した。さらに、中止となった認証排出削減クレジットを締約国の資金の約束として算入可能とすることを提案した。一方、EUは、資金の約束を数値化することに反対し、ブラジル提案が機能するか疑義を呈した。

EUは、すべての締約国に緩和の義務が課されるポスト2020年の新たな枠組みにおける市場のありかたを検討することが重要であると強調し、新合意のメカニズムは京都議定書のものと同じではないだろうと述べた。 また、EUは、炭素市場に対して二階建てアプローチを採るべきだとするブラジル案を支持した上で、約束は必ずしもブラジルが示唆したような経済全体のものにならないと述べ、緩和の約束を担う締約国間で緩和の成果を移転するメカニズムの構想を示した。 EUは、第2のメカニズムは、数値化された緩和約束の枠組みの外で認証を受けた成果の移転を入れるべきだと提案した。

ボリビアは、公的な気候資金の支援を受ける代替アプローチを求め、新合意の市場メカニズムは途上国や民間部門に責任を転嫁するもので、非効率的な技術を推進し、不平等を助長するものだとして反対を唱えた。アルゼンチンは、中国とともに、土地利用、海運・航空部門に係わる市場メカニズムの提案を除外すべきだとし、2015年合意における市場を整備することに反対を唱えた。

ロシアは、市場メカニズムのアプローチに関する問題を“大きく政治問題化”させることに釘を刺した。 EUは、いかなる国も炭素市場への参加を強制されることはないと説明した。米国は、締約国が国家間市場を利用する上で許可は必要とされないことを改めて指摘した。

日本は、ポスト2020年の期間に、国連が運営する集中管理型の市場メカニズムだけでなく、締約国が共同で開発するメカニズムも利用可能とする案を提案し、すべての締約国に適用可能な算定ルールの重要性と二重カウント防止の重要性を強調した。ニュージーランドは、新合意においては、国際的な市場の活動に幅広く多様な参加を想定していると述べ、執行機関は規制的な役割よりも支援的な役割を担うべきだと強調した。パナマは、UNFCCCが炭素市場の規制を推進する役割を担うべきだと強調し、既存のセーフガード条項や諸基準とともに、REDD+のメカニズムが重要な役割を担うと主張した。ベリーズは、カリブ共同体(CARICOM)に焦点を当て、約束の多様性という観点における共通算定ルールの重要性や、二重カウント防止、環境十全性保全や遵守機関による監督の必要性を訴えた。

米国は、2015年合意では市場に対して京都議定書とは違うアプローチを想定しており、法的拘束力を有する約束に基づき、割当量単位の移転を認めることを考えていると述べた上で、京都議定書の要素を導入・適用することは簡単だが、二国間メカニズムとの間で矛盾が生じないようにするために国際的な市場をいかに活用すべきかという点で合意が必要だとし、市場の設計や実施方法が明確になっていないと指摘した。

中国は、2015年合意に市場メカニズムを含める理由はないと主張し、ベネズエラとともに、仮に市場メカニズムを含める場合は、参加要件を設定する必要があり、途上国の参加は任意とすべきだと強調した。 ベネズエラは、“人為的に創られた商品”の取引は気候制度の崩壊を招くと強調し、気候資金としてのクレジット算定を自主的に中止するという考え方が、すべての政府に自国の資金の約束回避を容認するものとなると述べ、途上国が市場の恩恵を受けるならば、どのように恩恵を受けるのか文書で明記するべきだと主張した。

サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、中国とともに、先進国の約束を理解し、合意するまで「待つ」よう促し、市場に関して条約の他機関での議論の結果が出るまでは史上についてさらに議論するのを待つことを奨励した。また、多くの国がどのような形であれ、市場メカニズムの活用は、先進国の国内行動を単に補完するものとすべきだと強調した。

成果: セクション Dは、パラグラフ 13-24までの全12頁。緩和の長期的、国際的側面; 緩和の約束/貢献/行動; 制度的なアレンジ; 緩和情報の報告; 算定ルール; 緩和の野心強化に向けた新たなプラットフォームの設置場所等に関する小見出しを盛り込んだ。また、セクションDには構成上の提案も盛り込まれた。

適応および損失・被害: 適応、損失・被害に関するセクション Eは、月曜午前のADP コンタクトグループで検討された。

チリ(AILAC)、メキシコ、ドミニカ共和国は、適応に関する世界目標を盛り込むことを提案した。南アフリカは、数値と質の両面を盛り込んだ適応の世界目標を提案した。

 ガーナは、アフリカン・グループの立場から、適応行動の事前評価と適応のニーズに見合った資金を求めた。EUは、すべての締約国が気候変動への適応を約束し、気候耐性をもつ開発を実現するために協調することを提案した。カナダは、“地球規模で国家を超えた影響”が及ぶことを認識しつつ、すべての締約国が気候変動による悪影響に適応することを提案した。スイスは、優良事例を共有する必要があると強調した。ブラジルは、締約国は各国ごとに決定した貢献部分に適応の要素を組み込み、途上国の締約国には脆弱性やMOIのニーズの評価を入れるようにするよう奨励した。サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、適応行動は経済多角化に貢献すべきだと述べた。

ノルウェーは、締約国の適応取組みの基礎として、伝統知識や先住民の知識を含め、利用しうる限り最高の科学知識を活用すべきだと強調した。モルジブは、AOSISの立場から、適応委員会を新たな議定書に基づいた適応に関する主幹機関とするべきだと強調した。 韓国は、取組みの重複を予防すべきだと強調した。

ツバルは、LDCsの立場から、地域の適応センター創設を提案し、金融機関に対して国際クリアリングハウスや適応に関する登録簿に情報提供を行うよう促した。EUは、適応行動への支援における国や地域、国際機関のシナジー効果を促進することを提案した。中国は、適応に関する既存の取り決めを統合したメカニズム創設を提案した。

チリ(AILAC)、メキシコ、ドミニカ共和国は、行動に関する動的な性質や適応不全、途上国の負担追加の回避、既存のツール重視、人権の促進、および科学や伝統的な知識に基づく適応等を考慮しつつ、各国が適応の約束を定めることを提案した。アフリカン・グループは、ボリビアとともに、伝統的知識に焦点を当てるとともに、ジェンダーへの感受性に関する文章を求めた。エジプトは、約束、貢献、および行動は、国家主導で、ジェンダーに配慮しつつ行うべきだと提案し、女性や子供のように脆弱な人々を重視すべきだと述べた。 ドミニカ共和国は、ジェンダー配慮型でコミュニティを基盤とした適応を強調した。

モニタリングと評価については、メキシコ(AILAC)とドミニカ共和国が、測定基準に関する締約国主導型プロセスの設置を提案した。日本は、すべての締約国が、共通の報告制度を通じて、各国の適応行動を報告することを提案した。

損失・被害については、セントルシアが、AOSISの立場から、LDCsとともに、 損失・被害に関する文章を新しいセクションに移すことを提案した。サウジアラビアは、LMDCの立場から、損失・被害については別途取り上げるべきだとして賛同の意を示し、損失・被害の執行委員会で補償のための体制を立ち上げることを提案した。

セントルシアは、AOSISの立場から、損失・被害のためのワルシャワ国際メカニズムについての細目について、メカニズムの運営手順や手続きの更なる整備や、条約に基づく既存の団体や専門家グループならびに条約以外の関連機関や専門家団体との連携や、国際法に基づく関連する先例の検討などを中心とした提案内容を含む文章を提起した。

LDCsは、緩やかに進行する気象現象の悪影響を受ける国々に対する補償制度や気候変動によって移住や強制退去を余儀なくされた人々に対応するための移住調整施設の設置を求めた。メキシコ(AILAC)とドミニカ共和国は、両国とそのコミュニティに対して、資金および技術の支援を提供するよう持ちかけた。

成果: セクションEは、パラグラフ 25-33を含む、全13頁。また、 適応と損失・被害とを区別したいとする締約国の希望が反映された。セクションEの小見出しは以下の通り:長期および地球規模の適応に関する諸側面; 約束/貢献/行動/条約4条に基づき適応に関する約束;モニタリング・評価/ [附属書 II締約国] [附属書Y締約国] [そのような立場にあるすべての締約国]向けのモニタリング・評価;情報や知識、教訓の共有;制度的なアレンジ;損失・被害。

資金: 資金に関するセクションGについては、月曜日の午前と午後に開かれたADP コンタクトグループ会合で検討された。

ボリビア(G-77/中国)は、エジプト(アフリカン・グループ)の支持を受け、資金源の規模; アセスメント及びレビュー;各種資金といったクラスターに分けて合意をまとめることが可能ではないかと提案した。G-77/中国は、GCFを中心的な運用機関として、条約の資金メカニズムを京都議定書の資金関連機関とともに、2015年合意の中で機能させるよう提案し、予測可能な資金源や定期的な資金補充を通じたGCFの強化を求めた。

アフリカン・グループは、資金に関する数値目標や気温目標との間に明確な関係性をつけるよう求めた。中国は、先進国からの公的な資金供与のターゲットも記した明確なロードマップを策定し、資金源を継続的に拡充するよう要請した。サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、資金は、補助金ベースの資金を含め、主に公的資金とすべきだと主張した。資金源の規模については、エジプトが、先進国は国内総生産(GDP)の比率(%)に応じて資金を貢献すべきだと提案した。

EUは、先進国のリーダーシップの下で、すべての締約国が、個別および集団での気候資金の動員を行うことを提案した。しかし、日本は、附属書 IIの締約国だけが資金拠出が義務付けられるとする新合意の文言について反対を唱えた。オーストラリアは、“附属書に記された締約国”との記載を“そのような立場にある全ての締約国”という記載に変更することを提案し、各種資金源から資金を動員するよう奨励した。

ノルウェーは、検証済みの成果ベースで支払うことによって、野心的な緩和行動を最大化し、インセンティブを与えることを提案した。米国は、資金の流れに関して被支援国の報告を強化する必要があると強調した。また、化石燃料補助金に焦点を当て、炭素排出量の高い燃料への投資を段階的に廃止することが重要であると強調した。ニュージーランドは、気候資金や投資が確実に効果を上げられるようにする必要があると強調した。

ツバルは、LDCsの立場から、適応資金の5割を小島嶼開発途上国(SIDS)やLDCsに配分することを提案し、損失・被害のための資金窓口やGCF向けの資金補充サイクル、定期点検と拡充が予定される資金支援、国際民間航空機関(ICAO)/国際海事機関(IMO) の適応資金課税、新たな資金源などを求めた。パナマは、 CfRNの立場から、REDD+ と損失・被害の資金の窓口を別々に設置することを提案した。

スイスは、共通の透明性ある枠組みについて、時と共に変化し、すべての締約国に適用可能で、支援の提供・利用・影響を包含するような枠組み構築を提案した。エクアドルは、 LMDCの立場から、先進国はそれぞれの資金貢献に関する情報、途上国は各国のニーズに関する情報を提出すべきだと主張した。

チリは、AILACの立場から、緩和目標との関連で「すべての投資が低排出で気候による悪影響に耐えられるようにする」という新たな基本理念を提唱した。ボリビアは、“気候レジリエンス および 持続可能な開発メカニズム”を構築することを提案した。キリバスは、最も脆弱な国を支援するための早期着工型の行動を促す特設メカニズムを設置する必要があると認識することを提案した。

 G-77/中国は、条約4条とCBDRについて言及しつつ、先進国と附属書 IIの締約国が途上国のニーズに沿った資金拠出を行うことを求め、適応と緩和の平等配分; 途上国間の公平な分布;支援のMRVを強調した。さらに、 REDD+については、森林の不可欠かつ持続的な管理のための成果ベースの行動に向けた代替的アプローチを強調した。

成果: 資金に関するセクションGは、パラグラフ 34-53までの全17頁。セクションについて2つの代替オプションも記載している。1つ目のオプションは、セクションGを8つのサブセクション(基本理念; 法的合意に基づく制度機関の定着;合意に基づく制度機関の定着に関する決定書のための提案; 資金源の規模に関する取組み; 法的合意に基づく貢献;資金源; 報告に関する新しいサブセクション; 気候資金の定期的サイクルを明記した気候資金のMRVに関するサブセクションを含める提案のためのプレイスホルダー)に分ける案。2つ目のオプションは、セクション Gをパラグラフ 34-36に代わる3つのパラグラフで構成案だ。

技術: 技術に関するセクションHは、月曜午後のADP コンタクトグループ会合で検討された。

ブラジルは、各国の貢献に技術の要素を盛り込むことを提案した。エジプトは、GCFの技術への資金拠出の効果と妥当性を評価することを提案した。インドは、GCFで途上国が環境にやさしい技術にアクセスするための費用全額を賄う資金を割り当てるよう提案した。

サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、途上国のINDCsの効果的な実施と技術とを関連づけるよう求めた。中国は、長期的な技術の目標、ならびに先進国が“移転の準備が整っている”技術のリストを定期的に評価・作成することを提案した。

スーダンは、アフリカン・グループの立場から、技術ニーズの評価を技術の 枠組みやR&D(研究開発)、これらの実現を可能にする環境等の整備を求めた。

ボリビアは、先住民や地域のコミュニティがもつ技術を強調した。

成果: セクションHは、パラグラフ 53 bis.-57の全4頁。4つのサブセクション(長期的な技術目標; 総則; 約束; 制度的なアレンジ)から構成される。

キャパシティビルディング: キャパシティビルディングに関するセクションI は、月曜午後のADP コンタクトグループで検討された。

多くの途上国は、途上国が気候変動の行動を強化できるかは先進国が提供するMOI次第であると強調した。

モルジブは、AOSISの立場から、情報とりまとめやギャップやトレンドの分析、ツールやメソドロジーの開発、利用可能な支援と特定されているニーズとのマッチング、 UNFCCC諸機関とその他関連機関との協力の調整等の作業を行う‘連絡調整センター’を置く国際的なキャパシティビルディングのメカニズムの設立を提案した。

エジプトは、 LMDCの立場から、キャパシティビルディングのメカニズムは、経験や教訓、優良事例などの共有を土台とすべきだと強調した。サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、いかなる先進国締約国の支援は、途上国締約国のINDCsの特徴、範囲(スコープ)および実質に干渉すべきではないと強調した。

成果: セクションIは、パラグラフ 58-63の全4頁、3つのサブセクション(総則; 約束;制度的なアレンジ)の構成。

行動および支援の透明性 : 行動および支援の透明性に関するセクションJは、月曜午後のADPコンタクトグループで検討された。

ニュージーランドは、緩和に関する文章すべてをまとめることを提案した。EUは、緩和の算定ルールに関する文章をセクションDに移すという案を支持し、MRVに関するメソドロジー(手法)や測定基準、ガイドラインを共通化するよう求め、土地利用に関しては一貫性のある報告方法を確立するよう要請した。日本は、適応に関するモニタリングおよび評価の記載を削除するよう提案した。スイスは、共通算定ルールや環境十全性を保護し、協力協定による国際的に取引可能な緩和の成果との二重カウント防止のための追跡システムづくりを求めた。

ヨルダンは、LMDCの立場から、資金に関する登録簿と共通様式を利用した資金に関する報告を求めた。中国は、先進国によるMOIに関する情報は技術審査のプロセスを経由して検証すべきであるとし、その後に多国間評価プロセス、遵守結果を示した結論を出すべきだと提案した。さらに、途上国は、供与を受けた支援のレベルに応じた気候行動を報告するものとし、その後“技術的な分析”を受けた情報について、締約国が各国の国家主権を尊重しつつ、非強制的かつ非懲罰的な意見交換を前向きに行うことを提案した。

成果: セクションJは、パラグラフ 64-69の全11頁。総則; 約束;ルール及びモダリティーと題されるサブセクションで構成される。

約束に関する時間枠とプロセス: セクションKは火曜日午前のADPコンタクトグループで検討された。

サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、遵守や手続き制度に関する条項のセクションとともに、セクション Kはパリでの法的成果を予断するものであり、ADPの権能を超えているとの警戒感を示した。

EUは、締約国が緩和の約束を定期的に引き上げる必要があると指摘した。インドネシアは、逆行することがあってはならないと強調した。シンガポールは、各国の状況や法的要件を考慮に入れることが重要であると強調した。インドは、締約国は、歴史責任や‘世界炭素予算’の公平分担を踏まえて調整することを検討すべきだと主張した。

ニュージーランドは、約束の順序づけや実施ルールの重要性を強調するとともに、透明性枠組に関するCOP決議は遡及的に適用されないと明記するよう提案した。

ブラジルは、各締約国が5年の期間の貢献について提出し、その後の機関の貢献についても内容を示すよう提案した。EUは、5年間隔で野心を点検することを提案した。

コスタリカは、緩和の約束のレベルに係わるリスクのレベル(または、リスクの有無)を評価すべきだと主張した。 南アフリカは、緩和や適応、MOIについて、現在の約束や将来の約束を網羅させ、過去の点検と同様に将来の点検も行うことを提案した。

サイクル: 木曜午後のADPコンタクトグループでは特にセクションK、パラグラフ 71の新合意のサイクル問題に関する意見交換が行われた。

サウジアラビアは、アラブ・グループの立場から、サイクルについて、野心の点検とダーバン合意に基づく6つの要素すべての実施を関連づけなければならないと強調し、途上国のサイクルの差別化を求めた。

EUは、緩和と適応の約束は同じように取り扱うべきではないと指摘し、すべての締約国は常に緩和の約束を維持し、定期的に点検と強化を行っていかねばならないと述べた上で、批准を擁しない単純な改訂手続きを行うよう求めた。ロシアは、時間枠の採用は“逆効果”で取組みを“逆行”させる恐れがあると警告し、疑似法的な調整手続きを求めた。

ブラジルは、貢献のうち資金の要素がGCFや地球環境ファシリティ(GEF)の資金補充のサイクルだけでなく、各国の予算サイクルの制約を受けていると警告した。また、緩和については、第1期間は5年の貢献を最終的には法的なかたちにし、第2期間は貢献内容を表すという5年サイクル期間を基準にするアプローチを採って、民間部門に対する長期的なシグナルを発信するよう求めた。また、漸進的に野心的な貢献を義務付けるという案は、第1期間の野心を引き下げてしまう可能性があると牽制した。また、ブラジルは、 2015年合意では、世界目標に向かって積み上げてゆく進展に関する規定ならびに各国の約束草案(INDC)のサイクルに関する規定についてのレビューも盛り込むことを提案した。

一方、日本は、投資家向けにシグナルを発信するために、10年サイクルにするよう求め、貢献の強化と理解を主たる目的とした中間レビューを検討する意思を表明した。チリは、AILACの立場から、新合意では貢献の範囲をしっかりと定義すべきだとし、緩和、適応、MOIについては異なるニュアンスで表現すべきだと提案した。スイスは、リマ会議ではINDCsの提出に関して、各国が異なる時間枠(期限)で提出しても良いとすることで締約国が合意したと改めて指摘し、第2約束期間にはすべての締約国が提出期限を合わせ、次期約束を同時期に提出することに合意することも可能だと示唆した。

中国は、2020-2030年に野心の強化に集中する10ヶ年サイクルで、信頼を醸成していくことを提案した。その際、先進国がリーダーシップをとって排出削減を行い、途上国にMOIを提供するものとし、途上国がそのリーダーシップに追随する形でMOIを活用して各国の緩和・適応の野心レベルを引き上げるという方式にすることを示唆した。また、国内サイクルの重要性を強調し、途上国がそれぞれ行動の強化については国内的に総括を行う案を主張した。さらに、中国は、包括的なアプローチの必要性を認め、合意の様々な要素間の全体的なつながりを指摘した。

米国は、5カ年サイクル案への支持を表明した上で、締約国毎のサイクルを統一する案の方野心引き上げに対する一般市民の注目を集めやすいと支持する意向を示した。一方、米国は、2030年目標について、5年毎に再点検する案は国内プロセスが必要な国々は野心のレビューに後ろ向きになることが経験則から判明しているとして留保すると述べた。

メキシコは、今後の進展の行方を評価する必要があると強調した上で、AILACが提案している約束の事前点検を支持した。ベリーズは、CARICOMの立場から、5年サイクル案を支持し、 第一期間を2020年から開始させるという案を出した。 また、INDCsについては、SIDSやLDCs各国の特殊事情を勘案しつつ、法的拘束力を有する約束に転換していくよう求めた。

インドは、合意の要素すべてに対応するINDCsについて、先進国と途上国では異なる情報を求めつつも、時間枠は同じくするよう要望した。他方で、INDCsの事前点検については反対した。イランは、このサイクルのプロセスは、先進国の支援を前提条件とすべきだと主張した。サウジアラビアは、緩和、適応、MOIには補完的な性質があるとし、サイクルに関して、緩和、適応、MOIの要素すべてを考慮すべきだと主張した。

ツバルは、LDCsの立場から、緩和とMOIのサイクルを並行させるよう求め、5年サイクル案を支持した。また、LDCsは、サイクルの中間地点で各国が貢献内容を引き上げられるようにすることを強調した。マーシャル諸島は、地域や各国の優先課題を反映させる必要があるため、適応サイクルには柔軟性を持たせるよう求めた。Reifsnyder共同議長は、“極めて有益で興味深い議論”が出来たと参加者に感謝の意を示し、予想していたよりも“豊富な思考の糧”が実ったと述べた。

成果: 「約束に関する時間枠およびプロセス/貢献/実施および野心に関するその他事項」という表題の付いたセクションKは全17頁。「同セクションを議論することは時期尚早だと考える締約国も一部に存在する」 との脚注がつけられることになった。また、2つのオプションも入った。

オプション I はパラグラフ 69 bis.-87 で、4つのサブセクション:「約束 /貢献/行動/実施および野心の範囲; 事前の検討/透明性および 明瞭正のさらなる推進/諮問プロセス/期間; 公式化/確定/行動の強化に関する総括(反省); 実施の戦略レビュー/合算した野心の評価/野心メカニズムの強化」で構成。

オプション II は、プロセスの定期点検に関するパラグラフ 70のみ。

実施及び遵守の推進:セクションLは、火曜日の午前、ADPコンタクトグループで議論された。

モルディブはAOSISの立場で発言し、施行を推進する確固とした遵守システムに関する文章を提案した。LDCsの立場で発言したツバル、及びCARICOMの立場で発言したトリニダードトバゴは、執行部と促進部からなる遵守委員会を提案した。EUは、新しい合意の統治組織の第1回会合での遵守メカニズムの詳細採択を支持した。マーシャル諸島は、遵守委員会のメンバーについて、SIDSを含める、衡平な地域代表を提案した。

パキスタンはLMDCsの立場で発言し、先進国の排出削減約束の遵守及びMOIの提供のモニタリングを提案した。南アフリカは、「防止すると共に協力的(preventative and cooperative)」なシステムなど、遵守に関する差異化された手法を求めた。ボリビアは、国際気候正義裁判所の設立を提案した。

成果:セクションLは3頁あり、パラグラフ88に3つのオプションを示す。脚注において、一部の締約国はこのセクションの議論は時期尚早と考えていることを指摘する。

手順及び制度の条項:セクションMは、火曜日の午前中、ADPコンタクトグループで議論された。

ノルウェーは、条約の下の全ての補助機関は別に規定されない限り、2015年合意においても任務を果たすとすることを提案した。

新しい合意の附属書の改定に関し、EUは、締約国は緩和約束を引き上げる方向であれば調整可能とし、この調整は4分の3以上の締約国が反対しない限り受理される、当該合意からの脱退は締約国が約束を順守した場合にのみ可能とすることを提案した。

エチオピアは、SBI及びSBSTAが締約国の一人当たりのGHG排出量とGDPをレビューし、これらの数字の世界平均を決定するフォーミュラに基づき、かつ締約国の人口規模に配慮して、附属書I及び附属書II改定の決定書草案を提示することを提案した。

メキシコは、満場一致を得るためのあらゆる努力が尽きた場合、出席し投票する締約国の3分の2の多数決で決定できるとする、ただし資金関係問題は例外とし、この場合は満場一致を必要とする、手順上の問題も例外とするが、この場合は過半数を必要とすることを提案した。

成果:セクションMは6頁あり、パラグラフ89-103を含める。このセクションには二つのサブセクションが含まれ、その題目の一つは制度アレンジ、もう一つは手順条項/最終条項である。脚注では、一部の締約国はこのセクションの議論は時期尚早と考えていると指摘する。

序文と定義:ADPコンタクトグループは、火曜日の午前中、これらのセクションについて審議した。

モルディブはAOSISの立場で発言し、EUと共に、気候変動は可能な限り広範な協力が求められると認識する文章を提案した。

スイスは、性別及び人権に関する別なパラグラフを求めた。AILACは、人権に関するパラグラフを独立させるよう求めた。リヒテンシュタインは、ポスト2015年開発アジェンダの達成に大きく貢献すべき合意を求めた。

イランはLMDCsの立場で発言し、現在の世界のGHG排出量で最大の割合を占めるのは先進国起源の排出量であるとし、途上国の排出量はその社会的、開発上のニーズを満たすため成長すると指摘することを提案した。

EUは、共通だが差異のある責任及び各国の能力(CBDRRC)に言及する全ての箇所に、異なる国情への言及を追加するよう提案した。米国は、附属書のプレースホールダーを提案した、一つは新しい附属書xで、パリで合意され、進化する排出量及び経済動向に関する基準に従い定期的に更新される、もう一つは新しい附属書yで、能力と進化する経済状況に基づき合意される。セントルシアは、提案された新しい附属書に含まれない国のための新しい附属書zのプレースホールダーを提案した。

成果:序文に関するセクションAは、4頁あり、二つのオプションを含める。オプション1は、序文のプレースホールダー、オプション2には序文パラグラフに関する多数の提案が含まれる。定義に関するセクションBは、提案された定義づけを含め、次の用語に関するプレースホールダーが示される:「統治組織(governing body)」、「締約国(Party)」、「排出削減量(emission reductions)」、「条約(Convention)」、「出席し投票する(present and voting)」、「補助機関(subsidiary bodies)」、「附属書X締約国(Party included in Annex X)」、「附属書Y締約国(Party included in Annex Y)」、「附属書Z/III締約国(Party in Annex Z/III)」及び必要な場合は他の定義。

合意の構成:水曜日午前中、ADPコンタクトグループは、2015年合意の構成に関し、意見交換を行った。

共同議長のReifsnyderは、次の問題に焦点を当てるよう締約国に求めた:2015年合意はどうあるべきか;それは条約をどのように進展させるか;それは「1回限りの合意(one-time agreement)」か、それとも連続する約束の集約で進化し続けるものか;COP 15以降に設置された各組織及びメカニズムの役割;適応、緩和、MOIをどう扱うか;合意に含めるべき問題は何か、COP決定書で扱われるべき問題はどれか。

グアテマラはAILACの立場で発言し、新しい合意は次のものであるべきと強調した:野心的で全世界的;後退を防ぐ;全ての約束の段階的な規模拡大を導く。ツバルはLDCsの立場で発言し、次を求めた:損失と被害に関する別なセクション;緩和と適応をバランス良く扱う;既存の制度の尊重。モルディブはAOSISの立場で発言し、損失と被害を適応とは別に合意に入れるよう提案し、合意とCOP決定書との関係を明確にする必要があると指摘した。バハマは CARICOMの立場で発言し、特に次に関するセクションを含める議定書を提案した:一般原則;約束と義務;実施に関する情報の通知;遵守;紛争解決メカニズム;資金メカニズム。

サウジアラビアはアラブ・グループの立場で発言し、当該合意の中身を議論する前に、その法的特性の議論を行うべきでないと強調した。EUは、議定書の形での法的拘束力のある成果を希望すると再度述べ、発効及び批准に関する規定、さらには地域経済組織及び遵守に関する規定も必要だと指摘した。

米国は、当該合意は野心的な行動をより一層進めるため、時間とともに進化すべきと発言した。同代表は、当該合意には緩和と適応の両方を含めるべきだと述べた。米国は、約束草案(INDCs)を附属書に入れることに反対、195種類ものINDCsを記載するには別なフォーマットの方が適切であろうと指摘した。スイスは、次のような合意を求めた:全てのものが加入する;既存の制度を発展させ強化させる;緩和、適応、資金に関する規則を含め、各分野の固有のニーズに従い、それぞれの規則を論じる。

ロシアは、当該合意には次を含めるべきだと述べた:目的;原則;主要な題目別の問題。同代表は、次を強調した:約束と遵守の明確なリンク付け;全員の参加;新しい合意の発効については、京都議定書で学んだ教訓に配慮する。トルコは、新しい合意では社会経済の現実を考慮に入れ、科学を指針とすることを提案した。ノルウェーは、新しい合意には緩和と適応の両方のセクションをバランス良く含めるべきであり、それぞれの全世界的特性を反映させるべきだと述べた。アルゼンチンは、ADPの作業は条約とその原則に沿うものであるべきで、CBDRRCを反映させるほか、決定書1/CP.17(緩和、適応、資金、技術、行動及び支援の透明性、キャパシティビルディング)の全要素をバランスの良く反映させるべきと強調した。

形式は機能に従うべきと強調したオーストラリアは、次の項目を強調した:効果性;単純さ;耐久性;重複回避。メキシコ、米国、ブラジルは、新しい合意の下でもその実施を推進するため、既存の制度を含めることを支持した。

ブラジルは、サイクルごとに再検討する必要のない合意が重要であると強調した。ニュージーランドは、全世界性及び長寿命の原則を強調した。マレーシアはLMDCsの立場で発言し、パリ会議の成果は「既に永続しており長寿命の(the already long-lasting and durable)」条約の実施を強化すべきだと強調した。

LMDCsは、適応と緩和の異なる特性に注目することから、全ての要素をバランス良く、全体的に扱う方向へと転換することを求めた。同代表は、支援のMRVに関する規則の強化を求めた。ニュージーランドは、緩和は不可欠と指摘、支援のアレンジは必要だが、「それ自体で完結とみるべきではない(should not be seen as an end in themselves)」と指摘した。

ニュージーランドは、土地利用部門及び市場のための算定規則を合意に含めることとし、その技術的詳細はCOP決定書で扱うことを提案した。アルゼンチンは、土地利用部門を合意から外すべきと指摘した。ブラジルは、市場メカニズムを伴う合意は全て、当該メカニズムの算定規則に関する共通の理解に基づくべきと強調した。ベネズエラは、新しい合意における市場メカニズムへの言及を削除するよう提案した。パナマはCfRNの立場で発言し、新しい合意にREDD+のワルシャワ枠組及び明確な算定規則を含めるよう求めた。

締約国数か国は、合意に入れるものとCOP決定書に含めるものとの分別が重要と強調した。EUは、何が時間の試練に耐えるか、何を規則的に改定する必要があるかを考える必要があると指摘した。メキシコは、批准プロセスなしで効率的に調整可能な合意を支持した。米国は、合意と決定書の間に階層関係があってはならないと指摘した。ブラジルは、「二級の要素(second-class elements)」などないはずだと述べた。中国は、パリ会議の成果の法的形式で合意しないうちに、その合意に何を入れるかを議論したり、決定したりするのは時期尚早だと述べた。

インドは、新しい附属書x、y、zの提案に反対し、次を求めた:新しい合意の法的特性の影響に関するワークショップ;IPCC評価報告書が交渉に情報を提供する方法の明確化;ワークストリーム2 (プレ2020年野心)の決定のパリ会議前での完了を確保する。

成果:交渉文書は、3件の構成上の提案と付録もしくは附属書のプレースホールダーで終了する。

スリム化の議論:火曜日の午後、共同議長のReifsnyderは、文書スリム化に関する締約国の意見を求めた。同共同議長は、リマからの要素文書をセクションごとに作業することを提案し、締約国の意見は別な文書に集め、締約国の参考にすることを提案した。

中国及びベネズエラは、リマからの要素文書に戻ることは一歩後退であるとして、懸念を表明した。ベネズエラ、サウジアラビア、ウガンダ、LMDCsの立場で発言したマレーシア、ベリーズ、アフリカン・グループの立場で発言したスーダンなど、締約国数か国は、改定文書に焦点を当てる必要があると強調した。締約国数か国は、改定文書において自国の見解が十分反映されているかどうかを検証し、改定文書が利用可能になるまでスリム化作業は延期したいとの希望を強調したが、一部の締約国は、直ちにスリム化作業を開始するよう求めた。

ブラジルは、締約国の意見の差異を示すビジュアル化または表を盛り込み、COP決定書要素からの合意(treaty)要素の分離可能性を示すノンペーパーを提案した。スーダンはアフリカン・グループの立場で発言し、この段階で決定書要素から合意要素を分離することに反対した。マレーシアはLMDCsの立場で発言し、スリム化では次に焦点を当てるべきだと述べた:文章を条約及びリマで達成された合意に沿うものにする;提案のニュアンスを保持する;各要素をバランス良く論じる。エチオピアとベネズエラは、交渉のいかなる段階においても、各締約国は新しい文章を提案する権利を有すると強調した。ブラジルは、締約国に対し、新しい文章の提案を控えるよう勧めた。

締約国は、改定文書の全セクションをレビューする機会が終了した後の水曜日の午後に、スリム化の検討を開始することで合意した。

水曜日の午後、共同議長のDjoghlafは、締約国に対し、文書スリム化方法について提案するよう求めた。同共同議長は、事務局は改定文書の中にほぼ同一のパラグラフがあることを指摘したと説明、そのパラグラフをスクリーンに示した。LDCsの立場で発言したツバル、そしてボリビアは、議事進行上の問題を指摘し、新しい文書について検討するため、更なる時間を求めた。ボリビアは、文書の中のどの提案が似通っているかを決めるのは締約国が行うことであり、事務局がすることではないと強調した。共同議長のDjoghlafは、文書の最初の読み上げで提案の提出を控えた締約国にはスリム化提案を提出する機会が与えられるべきと強調した。AILACの立場で発言したチリ、エチオピア、オーストラリアは、スリム化に関する特定の提案を行った。

ベネズエラは、時間の効率的な利用、改定文書の最初の多国間の読み上げを促した。ロシアは、交渉の開始を支持したが、少人数グループでの会議に移るという共同議長の提案には反対した。エクアドル、ベネズエラ、LMDCsは、締約国がそれぞれの特定の提案について説明することを提案した。ブラジルは、締約国がオープンエンドの非公式協議において重複箇所を特定することを提案した。マーシャル諸島は、この手法を支持し、この作業を文書にまとめるかどうか、締約国が今週後半に決定することを提案した。マレーシアは、締約国が変更を提案し始めた場合、ジュネーブ文書はどうなるのか明確にするよう求めた。

イランは、エジプトの支持を受け、新しい文書に帰属する改訂版の作成を事務局に要請したが、ベネズエラとコロンビアは反対した。共同議長のDjoghlafは、属性を付けた文書は非公式文書であり、締約国はその推進者の情報を得ることができると指摘した。

木曜日の午後、共同議長のDjoghlafは、スリム化に関する非公式協議の進行役を務めた。同共同議長は、午後のコンタクトグループ会合において、これらの議論に関する報告を行い、オーストラリア及びLMDCsの立場で発言したアルゼンチンのスリム化案に注目した。

木曜日の午後、スリム化に関する更なるコンタクトグループの会合が行われた後、共同議長のReifsnyderは、締約国が既に行っていた自国の提案に関し木曜日の午後6時までに事務局に修正案を提出した場合を除き、ジュネーブ文書は変更されないと指摘した。同共同議長は、当該文書は翻訳され、各締約国に送付されると述べ、スリム化案及び文章の追加は6月に導入できると指摘した。同共同議長は、ジュネーブでの更なる野心を求める締約国の要求について、締約国はスリム化に関し「過剰な懸念(too many concerns)」を持っていると指摘し、スリム化について更なう非公式協議を行うことはないと述べた。

成果:金曜日午後のADP閉会プレナリーは、ジュネーブで作成された文書を6月のボンでのパリ合意に向けた実質的交渉の基礎とすることで合意した。さらに、交渉文書は公式文書として発行され、翻訳され、COP 20の要請どおり締約国に回されることでも合意した。共同議長のReifsnyderは、この文書は予定より早く3月に締約国に通知されるとし、文書の通知は、次のことに関し予断を加えるものではないと強調した:パリでの法的な成果;いずれのパラグラフでもその法的特性、あるいは文書内の記述箇所;合意の構成;もしくは、パリ成果が、全ての締約国に適用可能な条約の下での議定書、別な法的文書、もしくは法的効力を有する合意成果のいずれになるか。ADP交渉文書は下記で閲覧可能: http://unfccc.int/files/bodies/awg/application/pdf/negotiating_text_12022015@2200.pdf

ワークストリーム2 (プレ2020年野心)

プレ2020年野心に関するワークストリーム2は、火曜日の午前中、技術検証プロセス(TEP)に関する会合の中で議論された。さらに木曜日午前中のADPコンタクトグループの議論でも取り上げられ、6月のADP 2-9に向けた手法に関する同コンタクトグループのブレインストーミング会合でも議論された。

技術検証プロセス:火曜日午前中のTEP会合開会にあたり、共同議長のReifsnyderは、ADPはTEPの進展方法についてCOP 21に提案を提出しなければならないことを想起した。

COP 20議長でペルーのJorge Voto-Bernalesは、リマ・パリ行動アジェンダ、及び非国家行動者の役割に焦点を当てた。COP 21議長でフランスのLaurence Tubianaは、リマ・パリ行動アジェンダの前進を図る努力を強調し、低炭素経済は「必然である(inevitable)」と指摘した。UNFCCC事務局長のChristiana Figueresは、中央政府だけでなく、全ての利害関係者の行動にインセンティブを提供するのは「比較的新しい知恵(relatively new wisdom)」であると強調した。進行役のTosi Mpanu Mpanu (コンゴ民主共和国)は、TEP及びその成果の強化方法を検討するよう求めた。

マリはG-77/中国の立場で発言し、「より多く、より早く、今(more, faster, now)」行動することに焦点を移さなければならないと強調し、モルディブはAOSISの立場で発言し、緊急の行動に焦点を当てるよう求め、SIDSにおける再生可能エネルギーに注目した。ブラジルは、「金融と投資の世界(the financial and investment worlds)」の専門知識を集約する技術専門家会議(TEM)を提案した。インドは、技術コストや利用可能な資金、技術及び資金を吸収できる各国の能力に特別注目するよう求めた。中国は、TEPでは多国間評価プロセス及び資金に関する常設委員会で得られた情報を活用することを提案した。南アフリカは、コロンビアの支持を得て、実施で得られた経験に焦点を当てるTEMsを求めた。

米国は、EU及びコロンビアの支持を得て、政策決定者サマリーを提案した。EUは、高い緩和ポテンシャルを有する分野、及びグッドプラクティスの実例に焦点を当てることを提案した。コロンビアは、運輸など、「失われた政策オプション(missing policy options)」に注目するよう求めた。サウジアラビアは、水、海洋の保護とブルー・カーボン、経済多角化、土地利用、都市計画、食料安全保障への注目を求めた。

この議論では、UNFCCCの組織及び関連する代表的な国際機関のTEPへの参画を得る方法に焦点が当てられ続けた。午後、参加者は、代表的な国際機関の役割について議論した。

金曜日の午後、進行役のMpanu Mpanuは、TEPに関する議論についてADP閉会プレナリーに報告した。同進行役は、一部のUNFCCCの組織及び国際組織は、TEPに関係する活動の実施に向け相当額の資金源を動員できたと強調した。同進行役は、実施段階に向け、MOI、特に資金を「より多く、より早く、今(more, faster, now)」行うことへの参加者の熱意に注目した。同進行役は、将来のTEMsの主題に関する提案に加え、専門のタスクフォースとかリエイゾン・グループなど、関連制度間の協調を実現するためのアイデアが提案されたと報告した。

ワークストリーム2に関するコンタクトグループの議論:ADPコンタクトグループは、木曜日の午前中、ワークストリーム2について議論した。

マリはG-77/中国の立場で発言し、LMDCsの立場で発言した中国の支持を得て、プレ2020年の行動に関する全てのビルディング・ブロックに対応する包括的な手法を求め、次の3つの常設かつ平行する交渉トラックを求めた:実施加速化プロセス;技術専門家プロセス;ハイレベル参加プロセス。

南アフリカ及びその他は、京都議定書のドーハ改定文書批准に関する決定書1/CP.20のパラグラフ17-18の作業を進めることが重要であるとし、決定書1/CP.13 (バリ行動計画)に関する合意成果実施の重要性を強調した。オーストラリアは、パラグラフ17-18の詳細を議論するとの提案に対する懸念を表明、米国は、ワークストリーム2に関し合意された作業計画に焦点を当てるよう参加者に求めた。

LMDCsは、AOSISの立場で発言したモルディブ、及びAILACの立場で発言したコロンビアと共に、締約国に対し京都議定書ドーハ改定文書の批准を求めた。ニカラグアは、緩和、資金、ビジョンに関する現在の「失われた10年」を嘆いた。南アフリカは、先進国の野心引き上げプロセスを求めた。AILACは、次を求めた:資金の規模拡大;持続可能な開発の共同便益に注目;ハイレベルの参加。

日本、ニュージーランド、米国などの締約国数か国は、既存の制度の果たす役割を強調した。EUは、資金面などで進捗のあったことを強調し、毎年1千億ドルを気候資金に提供するという合意された目標には、多様な資金源のものが含まれると指摘した。ニュージーランドは、GCFに加えて、多数の公共資金分配チャンネルがあると強調した。

ニュージーランドは、スイスの支持を得て、エネルギー部門の財政手法に関する政策オプションを議論するよう提案した。ブラジルは、自主的な緩和活動の社会経済的価値を認識する方法を議論するTEMを提案、その結果の金融価値ユニットへの転換を求めた。メキシコは、TEMsを新しいプロジェクトの実行に転換してく必要があると強調した。同代表は、スイスの支持を得て、GCFまたは二国間協力により繰り返せる特定プロジェクトに注目する、地域のもしくは小地域のTEMsを提案した。サウジアラビアは、TEMsには適応の共同便益の考えを入れるべきだと述べた。南アフリカは、TEMsとGCF及び適応基金などの既存組織との明確なリンクづけが必要だと強調した。ノルウェーは、TEMsは適応に焦点を当てるだけでなく、健康や持続可能な開発の共同便益にも目を向けるよう提案した。

共同議長のReifsnyderは、参加者の提案に感謝し、プレ2020年野心引き上げに関するリマ・マンデートについて考察し、6月のボン会議で、これをどう取り上げるか検討することを求めた。金曜日午後の閉会プレナリーにおいて、共同議長のReifsnyderは、ワークスストリーム2の進め方に関する締約国の意見、及び他の参加者の意見を認識し、これらの意見は2015年のADP作業計画策定に役立つとし、そのような作業の中には、TEPの更なる進展の提案をCOP 21に提出することを求めたCOP 20の要求に関する6月会合での検討も含まれると指摘した。

6月のADP 2-9に向けたアプローチ

金曜日の午前中、ADPコンタクトグループは、6月のボン会合でADPの作業をどう進めるべきかを議論するブレインストーミング会合を開催した。

南アフリカはG-77/中国の立場で発言し、アフリカン・グループの立場で発言したスーダン、アラブ・グループの立場で発言したサウジアラビアと共に、ボンでは交渉を直ちに開始するよう求め、共同議長に対し、十分早い時期に、明確なシナリオノートを作成するよう要請した。同代表は、次を要請した:同時並行で行う会合は2つまで;進行役の選出では先進国と途上国のバランスをとる;緩和及び適応に関する議論とMOIの議論とを分断しない;ワークストリーム2の議論に専念する時間をとる。会議室に関し、同代表は、ロシアと共に、「小さく狭いスペース」は避ける必要があると強調した。中国は、ワークストリーム1の全要素を等しく扱うよう求め、インドと共に、ワークストリーム2のため適切な時間を確保するよう求め、現在の「バランスの悪さ」を嘆いた。ロシアは、ワークストリーム1と2のバランスを交渉するのは「意味がない(lead nowhere)」と警告した。

EUは、ジュネーブ会合において締約国が文書のスリム化や重複パラグラフの削除をできなかったことは残念であると強調し、ボン会合での「議事進行速度の大幅な変更(radical change of pace)」を求めた。同代表は、事務局で文書の技術的分析を行い、スリム化が可能な箇所にハイライトをかけることを提案し;6月の会合では問題ごとに時間を限ったスピンオフグループで交渉することを支持した。さらに同代表は、INDCs全体の影響や2℃目標に対して残されたギャップなど、INDCsに関する審議を求めた。EUは、ワークストリーム2に関し、決定書1/CP.20のパラグラフ18に基づく特別な作業は必要ないと述べた。

ツバルはLDCsの立場で発言し、進展の加速化を図る必要があると強調し、まず文書中の重複箇所を減らすよう提案し、共同議長のシナリオノートでは、コメントまたは表の形で重複箇所を特定するよう提案した。同代表は、ボンでの2つのスピンオフグループ設置を支持した。

スーダンはアフリカン・グループの立場で発言し、中国と共に、今年後半に計画されているADP会合の一つを4月に移すよう提案した。スイス、エクアドル、ノルウェーは、6月の前の追加会合に反対した。

サウジアラビアはアラブ・グループの立場で発言し、緩和や適応、MOIなどの問題について、連携して議論することを要請した。メキシコは、同時並行で進行する会合は2つまたは3つを超えることがないよう求め、オープンエンドにすべきで、バランスの良い形で任命された進行役とし、各進行役は、進行役を務めた会合の終了後、コンタクトグループに報告することができると述べた。スイスは、ノルウェーと共に、時間を限定するスピンオフグループを設置し、プレナリーに報告するというメキシコの提案を支持した。エクアドルは、ボンでの会合の最初の部分では、ジュネーブで終了しなかったスリム化作業に専念し、その後「進行モード(facilitated mode)」に移行することを提案した。中国は、事務局において「文書に変更を加えることのない(without touching the text)」技術サポートペーパーを作成するとの提案を支持し、同時に、共同議長は指針となる文書を作成すべきでないと強調した。同代表は、スピンオフグループに関し、どの問題を議論するか、進行役をどう選出するかを明確にする必要があると指摘した。

オーストラリアはアンブレラグループの立場で発言し、文書の重複部分を削除する機会が失われたことを嘆き、将来の作業モードの明確化を求めた。ロシアは、ジュネーブ交渉文書は突破口であるとし、プロセスが進むにつれ忘れられることがないことを希望すると述べた。同代表は、ボンでの開会プレナリーをスキップすることを提案した。

ベネズエラは、ジュネーブ会合の前向きかつ敬意のある雰囲気を称賛し、EU、スイス、ノルウェー、アンブレラグループが示したアイデアを支持すると表明した。同代表は、ビクター・ヒューゴーの言葉「時を得たアイデアほど強いものはない」を引用、「気候変動への対応というのはアイデアではない、我々が起こすことだ(addressing climate change is no longer an idea but something we will make happen)」と述べた。

エジプトは、共同議長主導のプロセスではなく、締約国主導のプロセスが必要だと強調した。インドネシアは、ジュネーブ文書の重複箇所特定という事務局及び共同議長の支援は有用であったと指摘した。モルディブは、行動できる政策成果の開発に焦点を当てる2つのTEMsを提案した。マーシャル諸島は、6月の会合において、INDCsの作成及び提出に関する締約国の経験の意見交換を行う場を設定するよう提案した。マレーシアは、ボンのシナリオノートの中にスリム化に関するジュネーブ会議の議論を盛り込むことを提案した。

共同議長のDjoghlafは、透明性と参加性の原則に従うという共同議長の約束を強調し、プロセスでは「驚きはない(no surprises)」と強調した。

閉会プレナリー

ADP閉会プレナリーは金曜日の午後に開催された。締約国は、ジュネーブで作成された文書を、決定書1/CP.20の要請に従い締約国に通知される交渉文書にすることで合意し、ADPは、ボン会議でこれに基づく実質的交渉を開始することで合意した。共同議長のReifsnyderは、午前中のブレインストーミング会合において締約国が意見を披露したことに感謝し、6月会合のシナリオノートは、会合に十分先立つ時機に発行されると指摘した。

共同議長のReifsnyderは、ADPは2015年に少なくとも1回の追加会合を開催することで昨年10月に合意したことを想起した。同共同議長は、シナリオノート(ADP.2015.1.InformalNote)及び共同議長の締約国との議論を想起し、2015年の後半ではボンにおいて、それぞれ5日間の追加会合を2回開催する必要があると指摘した。同共同議長は、その最初の会合は8月31日から9月4日、2回目は10月19日から23日に開催されると発表した。UNFCCC事務局長のChristiana Figueresは、この2回のADP会合のロジスティック、及びCOPとADP会合の参加資金に充てるため、合計で780万ドルの新たな資金が必要になると指摘した。

ADP報告官のYang Liu (中国)は、本会合の報告書(FCCC/ADP/2015/L.1)を提出、締約国はこれを採択した。

共同議長のReifsnyderは、このプロセスに貴重な貢献をしたオブザーバー、そして会議を成功裏に終わらせた締約国に感謝した。同共同議長は、ADPがこの会合を中断し、6月に再開することを提案、締約国もこれに同意した。共同議長のDjoghlafは、締約国、UNFCCC事務局長と事務局に感謝し、「交渉文書を持つことは、ボンからパリへの共通の軌跡をたどる上で有用であるる」と指摘した。

ペルーはCOP 20議長職の立場で発言し、締約国に対し、ワークストリーム1の下での実質的な題目について協議することを奨めた。同共同議長は、ワークストリーム2に関し、次に注目するよう求めた:既存の約束の速やかな実施;TEMプロセスを含め、適応の便益を有する緩和行動の施行と実施;異なる利害関係者の参加を奨励する行動プラットフォームの推進。コスタリカは、「国際的な人権の中心地」であるジュネーブから発想を得たジュネーブ人権と気候行動宣言を発表した。同代表は、この自主的なイニシアティブは人権が気候行動により良い情報を提供できるようにするため、全体能力を高めることを意図すると説明した。同代表は、署名国として、チリ、コスタリカ、ミクロネシア連邦、フランス、グアテマラ、アイルランド、キリバス、モルディブ、マーシャル諸島、メキシコ、パラオ、パナマ、ペルー、フィリピン、サモア、スウェーデン、ウガンダ、ウルグアイを挙げた。

共同議長のReifsnyderは、閉会の辞の中で、「ジュネーブの精神が皆さんの心にとどまり、パリ会議への道を導いてくれますように(may the spirit of Geneva remain with you and guide us all on the road to Paris)」と述べた。同共同議長は、午後3時47分、会議の休会を宣言した。

今会合の簡易分析

歴史に学ぶ

「過去を思い出せないものは、同じことを繰り返すことが運命づけられている」 George Santayana

ジュネーブ気候変動会議は、この多忙かつ重要な交渉の一年、12月のパリ気候変動会議で採択される予定の2015年気候合意を最終決定すべく専念する一年の始まりを示す会議である。この2015年での交渉担当者の課題を列挙する長いリストの第一の課題は、パリ会議で受け入れ可能な合意の基礎となる交渉文書の作成であった。ジュネーブの歴史的なPalais des Nationsに集まった参加者は、本会議のこの主要な目的を、予定よりかなり早く達成できた。

金曜日の午後に会議が閉会された際、参加者の間には楽天的な雰囲気が流れ、ジュネーブ会議の成果は今後の交渉に向けた良い兆しを示すものと感じていた。しかし一部のものは、失望感を表明し、締約国はジュネーブ会議での文書のスリム化を開始すべく、さらに多くのことをすべきだったと述べた。ともあれ、ジュネーブ文書をパリ合意にもっていくには、さらに難しい作業が必要であるというのが皆の認識である。

この簡易分析は、ジュネーブ気候変動会議の主要な提供可能な形式の文書であるジュネーブ交渉文書の推敲作業に焦点を当てる。ジュネーブ文書に盛り込まれた主要な実質的問題で、パリで合意に達するには解決しなければならない問題について論じる。最後に、パリ会議に向けた道筋における重要な複数の通過点についても考察する。

ジュネーブ交渉文書の作成

2014年12月のリマ気候変動会議において、締約国は、ADPに対し、2015年5月までに交渉文書を作成し、これをパリでのCOP 21の6か月前に締約国に通知することを要請した。締約国は、決定書1/CP.20 (リマ気候行動声明)の附属書である交渉文書草案の要素文書をベースに、この作業を開始した。

作業の中心は、自国の意見が適切に反映されていないと締約国が考えた箇所に文章を追加することであった。火曜日の夕方までに、全ての新しい文案が集められた。このプロセスで、文書の分量は2倍以上になり、もともとの39頁が88頁にまで増加した。

気候交渉のベテランは、ジュネーブ会合の成功を文書の長さで測ることに警告した。このような長文文書は、リマ会議からの「共同議長文書」を「締約国のものである文書」に変えていくプロセスにおいて「不可避な部分」と見たのである。広範な意見の集約が為された、すなわちジュネーブで起きたことは、締約国が文書を自分たち保有物と感じるための必要な前提条件であり、パリ合意の交渉では、全ての締約国の意見が取り入れられるとの確信が深められた。

この週の早い時期に、文書の第1回読み上げが終了したことから、共同議長は、多数の締約国の支持を得て、重複部分や冗長な部分を除去し、文書のスリム化を始めようと数回試みた。しかし一部の交渉グループは、スリム化段階に進む用意ができていないとした。この結果、技術的修正を除き、交渉文書は金曜日の時点においても火曜日夕方の状態のまま残された。EUを含む一部の締約国は、ジュネーブ会議でスリム化が進まなかったことに対し、失望感を表明した。

締約国は、今後のADP会合におけるスリム化方法についても、数回、議論する機会があった。多くのものは、6月の非公式な議論開始を支持すると表明した。さらに会合期間外においても、事務局において重複箇所などの明白な箇所を特定し、スリム化を開始することを提案した。共同議長は、締約国の考えは6月会合用の共同議長シナリオノートに反映させると説明した。

金曜日午後、ADPは、ジュネーブ文書を公式文書として発表、締約国に回すべきことで合意した。共同議長Reifsnyderは、進捗状況を喜び、この作業は COP 20の要請より早い3月には達成されることになると指摘した。

ジュネーブ交渉文書ができたことで、締約国は、新しい議定書採択の法的要件も満たせることになる。しかしCOP 21までの道のりにおいて、各締約国は、パリ合意がADPマンデートに提案される「全ての締約国に適用される条約の下の議定書、別な法的文書、もしくは法的効力を有する合意成果」のどれになるのか、それぞれの考えを固める必要がある。パリ合意が新しい議定書になるかどうかに関しては、多様な意見が残されている、しかし多くのものは、パリ合意と一連のCOP決定書で構成される「パリ・パッケージ」となる可能性を思い描いている。

クリスマスのお願いリストから、新年の決意表明へ?

ジュネーブ交渉文書は、適応から資金、技術、キャパシティビルディング、緩和、透明性に至る、ADPマンデートの全ての重要な本質的分野を対象にしている。ジュネーブ文書を通読した一部のベテランは、この文書はリマ文書と比較し、締約国の立場の明確な違いを「ほぼ当然のように」反映しているとコメントした。一部のものは、ジュネーブ会議のように文章の追加が中心である場合、大きく進展させるのは「かなり容易」だが、締約国が妥協点を探し始めたときは、課題が大きくなると警告した。

緩和は、パリに向かう道筋における重要な懸念材料であり続ける。現在及び約束された排出削減量と、危険な気候変動を防ぐ安全な道筋に世界を導くために必要な排出削減量との間には、よく知られたギャップが存在する。この点、ジュネーブ文書には、REDD+や土地利用部門、そして排出量取引や強化されたクリーン開発メカニズム(CDM+)などの市場メカニズムを含め、緩和を遂行する方法に関する新しいそして以前からの広範なアイデアが含まれる。

リマ会議からの主要アウトプットの一つは、約束草案(INDCs)の要件及びプロセスに関する合意である。締約国は未だ公式INDCsを提出していないが、主要排出国の中国、米国、EUによるポスト2020年の排出削減量計画の発表は、パリ合意は締約国を2℃目標に向けた安全な道筋に導くに足るほど野心的にならないのではないかとの懸念を生じさせた。

ジュネーブ文書には、締約国の約束/貢献の評価、約束提出の時間枠及び「サイクル」に関し、数件の提案が含まれる。これらの明白な技術的詳細は、多くのものが言う「ダイナミックな合意」、すなわちCOP 21後の緩和野心の定期的レビューや強化を可能にする合意を確保する上で、重要な要素である。この問題に関し、締約国の意見は大きく分かれる。

ジュネーブ文書には、締約国の見解の違いが反映されている、すなわち集約レベル及び個別レベルにおいて、締約国の約束または貢献の事前の、そして/または事後の、レビューをすべきかどうか、それを途上国と先進国で差異化するかしないかに関する見解の違いである。さらにこの文書には、新しい約束を提出する時間枠について、異なるオプションが含まれている、大半のものは5年サイクルを希望したが、一部のものは10年サイクルを提案した。最後に、この文書には、2015年合意における締約国の緩和約束の遵守レビュー方法に関する多数のオプションも含まれる。これらのオプションは、京都議定書の下の遵守委員会と同様、施行部と促進部で構成される遵守委員会、さらには国際的な気候正義裁判所が含まれる。また締約国の中には、パリ合意に遵守メカニズムは不要と考える国もある。

差異化やCBDRRCの問題も、ジュネーブ文書の中で明白な違いがみられる分野である。UNFCCC締約国は、長年、差異化を論じており、CBDRRCを「静的なものと解釈」するものから、進化して解釈し、いわゆる先進国と途上国の「ファイアウォール」の除去あるいは移動を唱えるものまでその立場は広範囲にわたる。COP 20後、一部のコメンテーターは、決定書1/CP.20は差異化のファイアウォールを動かす基礎を敷いたと強調した。にもかかわらず、ジュネーブ文書は、差異化に関するオプションの全てが机上に残されたままであることを明確に示している。差異化は、文書中、序文から本文のセクションに至るいくつかのセクションで論じられ、多数の手法も提案されている。一部の提案は、UNFCCC附属書に規定される既存の締約国の分類に依るものだが、他のものは、既存の先進国、途上国の違いを超えるものを提案し、一部の締約国は、パリ合意のための全く新しい附属書を提案する。

交渉文書の中に含まれる頁の数を目安にするなら、資金問題は、将来のADP会合で交渉担当者を多忙にする可能性が高い。資金に関する文章の長さは17頁に及び、(民間資金対公共資金の)資金源に関するもの、その配分を行う組織、貢献の限界に関するものなど、広範なオプションが含まれる。この箇所でも、附属書II締約国のための量的な約束から、全ての「行える立場にある締約国」からの資金貢献に至る、広範囲な差異化の見解が存在する。

ジュネーブ文書を横断する多数の箇所で論じられていることは、パリ合意において、適応に更なる重要性を持たせるかどうか、実施手段の提供など、締約国の手順上のそして実質的な義務の両方の面で、重要性を持たせるかどうかという問題である。さらにこの文書には、2013年のワルシャワ気候変動会議 (COP19)以来、専門のメカニズムで議論されてきた損失と被害という微妙な問題についての新しいアイデアも盛り込まれた。ジュネーブ会議において、LDCsは、気候変動移住調整ファシリティー(climate change displacement coordination facility)の設置に関する文章を提案、これは気候変動の結果として移住を強制される人口の組織的な移動及び計画的な移住の問題という、気候交渉の会議室ではおそらくは長く厄介な問題とされてきた問題に対処しようとする努力に新たな根拠を与えた。しかし締約国数カ国は、この問題をUNFCCCの下で議論することに長く抵抗しており、損失と被害に関する交渉は複雑なものになる可能性が高い。

多くのものは、損失と被害の問題は気候変動の行動と人権保護の関係に驚くほど複雑に絡み合っていると感じており、現在のジュネーブ交渉文書でも少数のセクションで論じられ、先住民、女性及び子供の権利などにも言及する。閉会プレナリーにおいて、先進国及び途上国の18か国は、国内レベルで人権及び気候の専門家の間で最善の実施方法や知識に関する意見交換を行う非公式の自主的イニシアティブの設置を発表した。人権の保護と気候変動の関係については、既にコペンハーゲンのCOP15においても不完全ながら議論され、過去数カ月には更なる注目を集めており、前国連人権高等弁務官(UN High Commissioner for Human Rights)のMary Robinsonが気候変動のための国連特別大使に任命されている。

これからの道筋:ジュネーブ文書をパリ合意に換えていく

ジュネーブ文書が、正式な編集と翻訳のため、事務局の手に確実にわたされたことから、参加者は、6月のUNFCCC補助機関の次回会合での交渉に入る準備のため、3か月以上の期間を得ることができた、4月と5月には交渉担当者レベルの非公式会合、3月と5月には非公式な閣僚会合が予定されている。

Palais des Nationsを離れるにあたり、多くの参加者は、パリ会議に関し控えめながらも楽観的な見方を示していたようである。2009年以後、歴史的な義務に関する一定の重要な再調整が行われてきたことは間違いなく、多くの新しい交渉グループや連合が生まれ、その中には伝統的な先進国と途上国の区分を超えるものもある。米国は、最近、中国及びインドと重要な二国間協定を締結している。

現状維持を主唱するものと、「京都の世界」からの移動を希望する者との間には裂け目が生じているが、国際的な気候ガバナンスに影響する行き詰まりの解決策を取りまとめるには、極めて厳しい政治取引が必要である。ジュネーブの交渉文書は、締約国を、歴史を築く道筋に正式に立たせるものであり、人類が直面する最大の課題と言われる問題に対処する道を開く。成功するか否か、それは時が経てばわかるだろう。

今後の会議予定

東南アジアにおける持続可能な森林管理(SFM)のための気候変動資金推進に関するワークショップ: SFM資金支援を行う国連森林フォーラム(UNFF)執行プロセスの下で開催されるワークショップは、SFM資金供与とREDD+との間のリンク付けと調整の機会を検討する。このワークショップは、国連アジア太平洋経済社会委員会 (UNESCAP)が共催する。 日付:2015年2月17-19日  場所:タイ、バンコック  連絡先:Mark Petimezas  電話:+1-212-963-3401  電子メール:unff@un.org  www http://unff-fp.un.org/events/climate-change-financing-for-sfm/

アフリカ地域の隔年更新報告書(BURs)作成に関する実地訓練ワークショップ:非附属書I締約国の国別報告書に関する専門家諮問グループ (CGE)は、アフリカ地域のBURs作成に関する訓練ワークショップを開催する。 日付:2015年2月23-25日  場所:ドイツ、ボン  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228-815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int 

wwwhttps://unfccc.int/national_reports/non-annex_i_natcom/meetings/items/655.php

短寿命気候汚染物質削減のための気候と大気浄化連合(CCAC)の作業部会会議:CCACは、2012年2月に発足した短寿命気候汚染物質(SLCPs)対応の自主参加の国際枠組、その作業部会はCCACの活動を監督する。CCACの目的は、環境及び人間の健康を守り、食糧及びエネルギーの安全保障を推進し、近未来の気候変動に対応するため、メタンや黒色炭素、多くのハイドロフルオロカーボン(HFCs)類の排出量を削減することである。  日付:2015年2月24-25日  場所:ネパール、カトマンズ  連絡先:CCAC事務局  電話:+33-1-44-37-14-50  ファクシミリ:+33-1-44-37-14-74  電子メール:ccac_secretariat@unep.org  wwwhttp://www.ccacoalition.org/ 

41回気候変動に関する政府間パネル(IPCC)総会:この会合は、特にIPCCの将来作業及びAR5の学習事項を議論するため、2月に開催される。 日付:2015年2月24-27日  場所:ケニア、ナイロビ  連絡先:IPCC事務局  電話:+41-22-730-8208  ファクシミリ:+41-22-730-8025  電子メール:ipcc-sec@wmo.int  wwwhttp://www.ipcc.ch

生態系を基盤とする適応(EbA)実施コミュニティー国際会議:国連環境計画(UNEP)の中南米カリブ海地域の技術移転及び気候変動行動に関する地域ゲートウェー(REGATTA)と、REGATTAのEbA実施コミュニティー、中南米実際行動促進部がこの会議を共催、EbA実施コミュニティーの強化を図り、EbAにおける地域の経験を議論し、協力の機会を明らかにする。 日付:2015年2月26-27日  場所:ペルー、リマ  電子メール:info@solucionespracticas.org.pe  wwwhttp://us7.campaign-archive1.com/?u=77865e2d8ac8b3a11af7f6a5a&id=7bf5909e56&e=[UNIQID]

共同実施監督委員会(JISC)36回会合:UNFCCC京都議定書のJISC第36回会合は3月に開催される予定。  日付:2015年3月12-13日  場所:ドイツ、ボン  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228 815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int 

wwwhttp://ji.unfccc.int/Sup_Committee/Meetings/index.html

国連世界防災会議:国連世界防災会議は、日本政府が主催、国連国際防災戦略事務所(UNISDR)の企画で開催される。参加者は、ポスト2015年の防災戦略枠組で合意することが期待される。 日付:2015年3月14-18日  場所:日本、仙台  連絡先:Ms. Elena Dokhlik, UNISDR  電話:+41-22-91-78861  ファクシミリ:+41-22-73-39531  電子メール:wcdrr2015@un.org   www:http://www.wcdrr.org/  

緑の気候基金(GCF)9回理事会会合:GCF理事会は、第9回会合を開催、基金の運用化に関する作業を継続する。さらに、3月23日には、理事会の委員会会合及びパネルの会合が開催される。日付:2015年3月24-26日  場所:韓国、ソンド  連絡先:GCF事務局  電話:+82-32-458-6059  ファクシミリ:+82-32-458-6094 

電子メール:secretariat@gcfund.org  wwwhttp://news.gcfund.org/

CCACハイレベル会議:CCACハイレベル会議は、CCACの進捗状況を評価し、CCACの将来作業の方向性にインプットを与え、SLCPsに関係する最新の政策及び科学的な発展を学ぶ。  日付:2015年5月19日  場所:スイス、ジュネーブ   連絡先:CCAC事務局  電話:+33-1-44-37-14-50  ファクシミリ:+33-1-44-37-14-74  電子メール:ccac_secretariat@unep.org  wwwhttp://www.ccacoalition.org/

世界気象機関(WMO)17回総会:WMO第17回総会では、特に2016-2019年の戦略計画、ポスト2015年開発アジェンダ、航空気象学、防災、性差別問題の本流化について議論する。  日付:2015年5月25日―6月12日  場所:スイス、ジュネーブ  連絡先:WMO事務局  電話:+41-22-7308111  ファクシミリ:+41-22-7308181  電子メール:wmo@wmo.int  wwwhttps://sites.google.com/a/wmo.int/cg-17/

UNFCCC42回補助機関会合:UNFCCC補助機関の第42回会合及びADP第2回会合第9部(ADP 2-9)は、2015年6月の開催が予定される。  日付:2015年6月1-11日  場所:ドイツ、ボン  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228-815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int 

wwwhttp://www.unfccc.int 

気候変動ハイレベルイベント:国連事務総長は、UNFCCCの2015年世界合意達成にモーメンタムを与え、合意達成努力に弾みをつけるべく、このハイレベルイベントを開催する。  日付:2015年6月29日  場所:ニューヨーク国連本部  連絡先:国連事務総長オフィス  wwwhttp://www.un.org/pga/calendar/

気候変動の下での共通の将来:この会議は、国連教育科学文化機関(UNESCO)、国際科学会議(ICSU)、総合地球環境学研究所(Future Earth)がフランス政府とのパートナーシップで開催する科学中心の会議であり、気候変動を取り巻く最新の研究状況を調査する。このイベントでは次も議論する:気候変動に関する知識の現状;気候変動の課題への対応;集団の行動及び転換に向けた解決策。  日付:2015年7月10-17日  場所:フランス、パリ 

連絡先:会議事務局 電子メール:science@commonfuture-paris2015.org

 wwwhttp://www.commonfuture-paris2015.org/

開発資金に関する第3回国際会議:開発資金に関する第3回国際会議は、各国首脳、関連大臣―金融、外務、開発協力担当大臣―及び他の特別代表など、可能な限り最高の政治レベルの会議を開催する。この会議では、政府間の交渉で合意した成果、及び総会のサマリーと会議の他の議論を、会議報告書に盛り込む予定。 日付:2015年7月13-16日  場所:エチオピア、アジスアベバ  連絡先:UN 国連開発資金オフィス  電話:+1-212-963-4598  電子メール:ffdoffice@un.org  wwwhttp://www.un.org/esa/ffd/ 

ADP 2-10ADPの第2回会合第10部は2015年8月-9月で開催の予定。  日付:2015年8月31日-9月4日  場所:ドイツ、ボン  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228-815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int  wwwhttp://www.unfccc.int

CCAC作業部会会議:CCAC作業部会は、CCACの協力行動に指針を与える作業を継続する。  日付:2015年9月2-3日  場所:後日発表予定  連絡先:CCAC事務局 電話:+33-1-44-37-14-50  ファクシミリ:+33-1-44-37-14-74  電子メール:ccac_secretariat@unep.org  wwwhttp://www.ccacoalition.org/

ポスト2015年開発アジェンダ採択の国連サミット:このサミットでは、ポスト2015年開発アジェンダの採択が予定される、これには次が含まれる:宣言;一連の持続可能な開発目標、目的、指標;実施方法及び新たな開発のためのグローバルパートナーシップ;実施のフォローアップ及びレビューの枠組。 日付:2015年9月25-27日  場所:ニューヨーク国連本部  連絡先:国連持続可能な開発局 ファクシミリ:+ 1-212-963-4260   電子メール:dsd@un.org https://sustainabledevelopment.un.org/post2015/summit

IPCC42回総会:IPCC第42回総会は2015年10月に開催予定。  日付:2015年10月6-10日 [正式発表は後日]  場所:クロアチア、ドブロニク  連絡先:IPCC事務局  電話:+41-22-730-8208/54/84  ファクシミリ:+41-22-730-8025/13  電子メール:IPCC-Sec@wmo.int  wwwhttp://www.ipcc.ch

ADP 2-11ADP第2回会合第11部は、2015年10月に開催予定。  日付:2015年10月19-23日  場所:ドイツ、ボン  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228-815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int  wwwhttp://www.unfccc.int

UNFCCC COP 21: UNFCCCC COP 21及び関連の会議はパリで開催される。  日付:2015年11月30日―12月11日  場所:フランス、パリ  連絡先:UNFCCC事務局  電話:+49-228-815-1000  ファクシミリ:+49-228-815-1999  電子メール:secretariat@unfccc.int  wwwhttp://www.unfccc.int

This issue of the Earth Negotiations Bulletin © <enb@iisd.org> is written and edited by Beate Antonich, Kati Kulovesi, Ph.D., Annalisa Savaresi, Ph.D., and Virginia Wiseman. The Digital Editor is Leila Mead. The Editor is Pamela Chasek, Ph.D. <pam@iisd.org>. The Director of IISD Reporting Services is Langston James “Kimo” Goree VI <kimo@iisd.org>. The Sustaining Donors of the Bulletin are the European Commission (DG-ENV and DG-CLIMA), the Government of Switzerland (the Swiss Federal Office for the Environment (FOEN) and the Swiss Agency for Development Cooperation (SDC)), and the Kingdom of Saudi Arabia. General Support for the Bulletin during 2015 is provided by the German Federal Ministry for the Environment, Nature Conservation, Building and Nuclear Safety (BMUB), the New Zealand Ministry of Foreign Affairs and Trade, SWAN International, the Finnish Ministry for Foreign Affairs, the Japanese Ministry of Environment (through the Institute for Global Environmental Strategies - IGES), the United Nations Environment Programme (UNEP), and the International Development Research Centre (IDRC). Specific funding for coverage of this conference has been provided by the Kingdom of Saudi Arabia and the EC (DG-CLIMA). Funding for translation of the Bulletin into French has been provided by the Government of France, the Wallonia, Québec, and the International Organization of La Francophonie/Institute for Sustainable Development of La Francophonie (IOF/IFDD). The opinions expressed in the Bulletin are those of the authors and do not necessarily reflect the views of IISD or other donors. Excerpts from the Bulletin may be used in non-commercial publications with appropriate academic citation. For information on the Bulletin, including requests to provide reporting services, contact the Director of IISD Reporting Services at <kimo@iisd.org>, +1-646-536-7556 or 300 East 56th St., 11D, New York, NY 10022 USA.

Participants

Tags