Report of main proceedings for 23 October 2014

ADP議題項目3のコンタクトグループは、この日一日中、ワークストリーム1(2015年合意)の審議をし、意図する国家決定貢献分(約束草案) (INDCs)に焦点を当てた。昼食時には、各国のINDCs策定に対する協力及び支援に関するブリ―フィングが行われた。午後、再生可能エネルギーの展開、エネルギー効率化、プレ2020年の期間における都市環境及び土地利用の改善による緩和機会の実現に関する技術専門家会議(TEMs)のフォローアップ会議、及びADP進捗状況報告会合が開催された。

ADP 議題項目 3のコンタクトグループ

INDCs共同議長のKumarsinghは、締約国に交渉を促し、INDC 決定書のリマ送致が可能になる前に、重要な疑問点を議論しなければならないと付言した。

韓国、CARICOMの立場で発言したセントルシア、スイス、トンガは、共同議長の文書草案を議論のたたき台として歓迎した。エクアドルとアルジェリアは、LMDCs提出の会議場ペーパー(CRP)に基づく交渉を提案した。南アフリカは、INDC 決定書の中で2015年合意要素の作業に言及するよう求めた。

ナウルはAOSISの立場で発言し、INDCsの速やかな提出を求めた。日本は、新しい期限の導入に反対した。

スイスとパラオは、附属書 I締約国と非附属書 I 締約国の二つの差異化に反対した。コロンビアは、それぞれの能力への言及を提案した。ブラジル、南アフリカ、コロンビア、ソロモン諸島、トリニダード・トバゴ、パラオは、退行に警告し、ブラジルは、差異化に対する「同心的な(concentric)」手法を提案した。

トリニダード・トバゴは、2℃目標達成に向け「野心の上昇スパイラル」を確保するよう求めた。ヨルダン、コンゴ民主共和国、アルジェリアは、先進国と途上国におけるINDCsの差異化を提案した。イラン、AOSIS、ナイジェリア、ヨルダンは、先進国の主導を促した。

韓国は、INDCsに全締約国に適用可能な緩和情報及び国情を反映する追加情報を付けることを提案した。ガーナ、コンゴ民主共和国、タンザニア、ヨルダン、ナイジェリア、東チモール、エクアドル、ニカラグア、アルジェリア、ブラジルは、INDCsに緩和、適応、実施方法 (MOI)を含めるべきだと述べた。エルサルバドルは、先進国のINDCsに十分かつ予測可能な公共資金を含めるよう求めた。

スイスと米国は、INDCsに適応を入れる場合は提出が遅れると主張した。ツバルは、適応を「適切に」扱うよう求め、合意に損失と被害を入れることも求めた。東チモールは、LDCsに対し質的な緩和貢献分の提示を認めるよう提案した。タンザニア、ALBAの立場で発言したキューバ、そしてイランは、ワルシャワ・マンデートの尊重を強調した。

CARICOM、米国、シンガポール、クック諸島、スイスは、緩和に焦点を当てるINDCsを求めたが、エルサルバドルは反対した。ガンビアは、適応による緩和面の共同便益を強調した。ソロモン諸島は、INDCsの内容におけるMOIの交渉は信頼を構築すると述べた。ツバルは、「緩和INDCsの特急」と「資金の各駅停車」とを結び付ける必要があると強調した。

南アフリカ、コロンビア、AOSIS、トンガは、評価プロセスがカギになると強調した。トンガは、締約国と専門家はINDCs明確化の質問ができるようにすべきだと付け加え、ベネズエラは、MRV INDCsのためのプラットフォームを提案した。AOSISは、 野心が1.5℃限度に沿うものか、それとも2℃限度に沿うものかを評価するよう求めた。パラオは、集団的INDCsのレビューでは各国の野心引き上げを認めるべきだと強調した。

エルサルバドルとCARICOMは、事務局によるINDCsの適切性及び透明性評価報告書の作成を提案したが、日本は反対した。コロンビアは、事務局でINDCsを取りまとめ、連絡し、レビューは外部機関が行うことを提案した。アルジェリアは、事務局はINDCsを先進国分と途上国分の2つに分けた文書に取りまとめるべきだと述べた。ブラジルは、連続する野心引き上げ作業の一環として定期的なINDCs提出を提案した。ヨルダンは、INDCsのレビューに反対した。

コロンビア、CARICOM、スイスは、リマでのINDCs決定書の採択を支持したが、タンザニアは反対した。

共同議長のKumarsinghは、締約国の「立場固執」を嘆き、議論を中断し、INDCsでは数件の提案が提出され、選択された問題で明確化がなされたが、大きな進展はなかったと指摘した。

ADP進捗状況報告会議

共同議長のRunge-Metzgerは、適応、資金、ワークストリーム2、INDCsに関する集中審議を歓迎した。同共同議長は、保留されている問題を挙げ、共同議長はワークストリーム2及びINDCsに関する意見を新バージョンの決定書草案で取りまとめると伝えた。

アンブレラグループの立場で発言したオーストラリア、AILACの立場で発言したコスタリカ、EU、CARICOMの立場で発言したセントルシア、そしてガンビアは、共同議長のガイダンスとプロセスの透明性を歓迎した。エジプトはLMDCsの立場で発言し、前回のADP会議で提示されたCRPsに基づき、文書の交渉を開始するよう提案し、ADPマンデートは共同議長による文書提出を認めていないと付言した。

ボリビアはG-77/中国の立場で発言し、文書草案作成での進展の無さへの懸念を表明し、ADPのリマでの成果文書は締約国からのインプットをベースに締約国が作成することを提案した。スイスはEIGの立場で発言し、「スローだが、豊富で深い」議論がなされたと述べ、一部の意見の一致点を指摘した。ネパールはLDCsの立場で発言し、議論は有用であったと述べ、INDCs決定書草案での進展を促した。EUは、多様な議題項目の議論が遅れていることに失望感を表明し、2015年合意の要素に関する簡潔な文書を求めた。AILAC及びEUは、適応に関するもの、既存の制度の上に構築することなど、いくつかの意見の一致点の概要を説明した。

INDCsに関し、LMDCsは、ワルシャワ・マンデートはINDCsの交渉「サイクル」を含めておらず、長期的緩和も含まれていないと述べた。サウジアラビアは、INDCsは国情主導とし、その範囲はパリで決めることを提案した。スーダンはアフリカングループの立場で発言し、先進国による資金のINDCsの要点は2015年3月に提出可能であると述べた。

ワークストリーム2に関し、アンブレラグループは、TEMsを歓迎すると同時に、緩和の実現を招くことを確実にする作業が残っていると指摘した。EUは、2015年の後のTEMsの進め方に関する意見の集約を指摘した。ナウルはAOSISの立場で発言し、ワークストリーム2の文書の推敲を待望すると述べた。LDCsは、TEMsの有用性を強調し、先進国に対しプレ2020年の義務遵守を求めた。

今後の進め方に関し、アンブレラグループとEUは、共同議長に対し、ワークストリーム2及びINDCsに関する決定書草案の新バージョン作成を求めた。EIGは、共同議長にリマ合意の要素に関する文書の新バージョン提出を求めた。アフリカングループは、リマではワークストリーム1に関し一つの成果(文書)とするよう求めた。EUは、合意に関する法律問題の緊急の議論を提案した。CARICOMは、合意の法律様式、逆行なしの原則、適応に関する議論を求めた。

ドミニカ共和国は、2015年合意に教育及び啓発を統合することに関する文書を23の国が提出したことに注目した。HOLY SEEは、国家には地球規模の公共財である気候保護の行動をとる倫理上の義務があると述べた。ペルーは、(残された)時間が少なくなっていると警告し、リマにおいて確固とした基礎を築くと決意することを求めた。

多くの国が、2015年4月までの追加会合開催、2015年の後半でのもう一つの会合開催を支持した。

ボリビアのJuan Hoffmaisterは、適応に関する非公式協議では世界目標に焦点を当て、建設的な議論が行われたと報告し、締約国はこの協議を今会合終了時まで継続するよう要請していると指摘した。

共同議長のRunge-Metzgerは、次の点を強調して会議を締めくくった:2014年に2回のADP会合を開催、一つは2月に開催することで合意;共同議長のノンペーパーを整理する;画面に示す文書の交渉では合意がない;効率的な作業をし、文書の交渉に入る必要がある。

TEM

UNFCCC 事務局のHalldór Thorgeirssonは、TEMs参加組織及び支援組織による報告発表の進行役を務めた。

国際エネルギー機関、国際再生可能エネルギー機関、国連環境計画とデンマーク技術大学のパートナーシップ、Sustainable Energy for All、持続可能な低炭素輸送に関するパートナーシップは、エネルギー効率化、再生可能エネルギー、及び輸送面での行動加速化で進展があったと報告し、次の点を強調した:支援の機会;官民パートナーシップ;全体的な手法。参加者は特に次の点を明らかにするよう求めた:先進国におけるエネルギー効率化と再生可能エネルギーの強化;輸送に関するTEM;途上国でのエネルギー効率化プログラムへの支援継続性。

ICLEI - 持続可能性のための地方政府、世界銀行、及び国連ハビタット計画は、都市での行動の進展を強調した、これには次のものが含まれる:国連気候サミットにおける市長協定の発足;都市の緩和及び適応計画;資金援助。参加者は次の問題を議論した:金融機関が途上国に課す条件;「グリーンな」投資と「ブラウン(環境に優しくないー訳者注)」投資を区別する必要性;2015年合意のビジョン。

地球環境ファシリティーと緑の気候基金 (GCF)は、プレ2020年の野心の引き上げにどう貢献できるかに焦点を当て、GCFは2014年11月の初期プレッジ会合の重要性を強調し、締約国に貢献を求めた。国連食糧農業機関及び世界銀行は、国連気候サミットで登場した多様な新しいイニシアティブに注目した、これには森林に関するニューヨーク宣言が含まれる。両組織は、TEMsはイニシアティブを開発し、実地に起きている作業の概要を示し、今後、進めていくために議論しなければいけない課題を明らかにするための機会を提供すると指摘した。

技術執行委員会(TEC)及び気候 技術センター・ネットワークは、特にエネルギー効率化の問題などのTEMsに対する組織の対応方法を議論し、TECは、締約国から明確なガイダンスを得る必要があると強調した。

廊下にて

ADP 2-6の会議も折り返しとなり、参加者の考えはこれまでに達成された進捗状況に向けられた:意見が一致した分野は出てきたか、議論は十分早く進行しているか。一部のものは、議論の有用性を強調したが、土曜日夜までの審議を待つ議題項目のリストの長さから、多くのものは、ADP共同議長のKumarsinghが問いかけたように、締約国は「何をしているかが分かっているのか」、そして「何を達成しようとしているのか」、首をかしげている。

明らかに意見の一致が出てきた分野は、 INDCsの問題である。条約採択以降、世界が変化したということには大半の参加者が賛成したが、それが何を意味するかの解釈は、一部のものが「フリーサイズ」と呼ぶものと「二分」方式の間に延びる長い線のどこかに位置取りすることになる。

これと同時に、多数の締約国は、両極を近づけようと明確な相互努力を行った。「同心的な」差異化というブラジルの提案は、ちょっとした論議を呼び、多くのものは、その運用方法探究に関心を寄せた。INDCs作成能力構築のための協力行動に関するブリーフィングも、情報交換に役立つ場として多くのものに歓迎された。

概観すると、夕方の調整会議に向かう参加者の後ろに秋の長い影が伸びる中、木曜日に開催された光のフェスティバル「Diwali」でも雰囲気を完全に明るくするには至らなかったのは、共同議長のKumarsinghが指摘したとおりであり、一部のものは既に「自分たちの考えに光を当てる」リマの春を待望していた。

(IGES-GISPRI仮訳)

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