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Katowice Climate Change Conference - December 2018

カトヴィチェ気候変動会議はポーランドのカトヴィチェで、日曜日に開会、2018年12月14日まで続けられる。この会議では、国連気候変動枠組条約、京都議定書、パリ協定の全ての統治組織及び補助機関の会合も開催される。タラノア・ダイアログは、この会議中に技術的政治的フェーズを終了する。

この会議に対する期待感

この会議は、2015年パリ協定の運用可能に必要な詳細を設定するパリ協定作業計画(PAWP)を最終決定する期限である。PAWPの交渉は、実施に関する補助機関(SBI)、科学的技術的助言に関する補助機関(SBSTA)及びパリ協定に関する特別作業部会(APA)の下で行われる。

PAWPに関する全ての課題で交渉が進行中である。主要課題には、パリ協定のサイクル方式の特性、繰り返しの特性に関係するものが含まれる、すなわち、締約国が5年ごとにそれぞれの国家決定貢献(NDCs)を提出または更新すること、透明かつ信頼できる枠組の下でその進捗状況を定期的に報告すること、パリ協定の目標に向けた全体の進捗状況を評価するため5年ごとにグローバルストックテイクを行うという特性である。交渉に関する議論では、次の問題に焦点が当てられる予定である:

  • NDCsの明確さ、透明性、理解を進められる情報(APA);
  • NDCsの特性(APA);
  • NDCsの計算方法(APA);
  • 行動及び支援に関する透明性枠組、これには温室効果ガス(GHG)排出量の報告及び開発途上国に供与され、投入された資金支援が含まれる(APA);
  • グローバルストックテイクに関係する問題(APA);
  • NDCsの共通枠組(SBI);
  • NDC登録簿のモダリティ及び手順(SBI)。

カトヴィチェでは、この他、下記のものなどPAWPの重要テーマが議論される:

  • パリ協定の実施推進・遵守促進委員会(APA);
  • 公的干渉を通して許与され投入された資金源の計算方法(SBSTA);
  • 開発途上国による適応努力の認識(SBI及びSBSTA)、適応報告書(APA);
  • 対応措置実施の影響に関するフォーラム(SBI及びSBSTA);
  • 市場手法及び非市場手法などパリ協定第6条の下での自主的な協力(SBSTA)。

UNFCCCプロセス

気候変動に対する国際政治の対応は、1992年の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の採択に始まる、この条約は、「気候系に対する危険な人為的干渉(dangerous anthropogenic interference with the climate system)」を回避すべく温室効果ガスの大気濃度の安定化を目指し、国際的な気候変動協力の基本的な法的枠組及び原則を規定する。この条約は、1994年3月21日に発効、197の締約国を有する。

UNFCCCの効果を高めるため、1997年12月に京都議定書が採択された。この議定書では、先進工業国及び市場経済移行国が、6つのGHGsのバスケットに関する排出削減の数量目標達成を約束する。京都議定書は、2005年2月16日に発効、192の締約国を有する。その第一約束期間は2008年から2012年までで行われた。2012年ドーハ改定文書は、2013年から2020年の第二約束期間を設置した。このドーハ改定文書は、144か国の批准が達成されたところで発効する予定である。これまでに121の締約国がドーハ改定文書を批准した。

2015年12月、締約国は、パリ協定を採択した。この協定の規定では、全ての国がNDCsを提出し、グローバルストックテイクにより、緩和、適応、実施手段における全体の進捗状況を5年ごとにレビューする。パリ協定は、2016年11月4日に発効し、現在までに184の締約国が協定を批准した。

重要な転換点

ダーバン・マンデート:パリ協定の交渉マンデートは、2011年、南アフリカ、ダーバンでの国連気候変動会議で採択された。締約国は、強化された行動のためのダーバンプラットフォームに関する特別作業部会(ADP)の発足で合意、2015年より遅くない時期までに「全ての締約国に適用可能な条約の下での議定書、他の法的文書、もしくは法的効力を有する合意成果を策定(to develop a protocol, another legal instrument or an agreed outcome with legal force under the Convention applicable to all Parties)」し、2020年までに発効させることをマンデートとした。ADPは、2℃目標に関係するプレ2020年の野心のギャップを埋めるための行動探究もマンデートとした。

リマ:2014年、ペルー、リマでの国連気候変動会議は、パリ協定に向けた交渉の更なる進展を図る「気候行動のためのリマ宣言(Lima Call for Climate Action)」を採択した。この宣言は、交渉文書草案の要素を推敲し、国家決定貢献草案(約束草案:INDCs)の提出及び統合プロセスを検討すると共に、プレ2020年野心にも対応する。

パリ:2015年の国連気候変動会議は、フランスのパリで開催され、12月12日、パリ協定が採択されるに至った。この協定には、世界の平均気温の上昇を産業革命前水準比で2℃を十分下回る上昇に制限するという目標、そしてこれを1.5℃までに制限するための努力追求が含まれる。この協定では、気候変動の悪影響に適応するための各締約国の能力向上、GHG排出量が少なく気候耐性型の発展を志向する経路と合致する資金フローの実現も目指す。この協定は、各国の異なる事情に鑑み、衡平性、及び共通するが差異のある責任及びそれぞれの能力の原則を反映する形で実施される。

パリ協定の下で、各締約国は、継続して野心度を高めるNDCsを、5年間隔で通知することとする。2020年までに、NDCsに2025年までの時間枠を含める締約国は、新しいNDCsを通知することが要請され、NDCの時間枠が2030年までの締約国は、これらの貢献を通知するまたは更新することが要請される。

パリ協定の重要な特性には、透明性枠組、ならびにグローバルストックテイクと称するプロセスが含まれる。締約国は、この5年ごとのプロセスを2023年に開始し、緩和、適応、実施手段に関する全体の進捗状況をレビューする。さらにこの協定には、適応、資金、技術、損失と損害、遵守に関する条項も含まれる。

締約国は、パリ協定を採択した際、この協定の運用上の詳細を策定するPAWPを立ち上げた、これにはAPA、SBI、SBSTAが行うものも含まれる。締約国は、パリ協定の長期目標に向けた全体の進捗状況を調べる促進ダイアログを、2018年に開催することで合意した。このプロセスは現在、タラノア・ダイアログと称される。

パリにおいて、締約国は、パリ協定の目標達成には、全ての締約国及び非締約国利害関係者が、より強力で野心的な気候行動を推し進める必要があると合意した。数名の非締約国利害関係者は、リマ・パリ行動アジェンダをさらに推し進め、パリでユニラテラルな緩和プレッジを行ったが、これには一万件以上の登録行動が含まれた。非締約国利害関係者の行動に対する関心は、2016年に開始されたグローバル気候行動のためのマラケシュ・パートナーシップでも続いている。

マラケシュ:マラケシュでの国連気候変動会議は、2016年11月7-18日に開催され、この会議中、第1回のパリ協定締約国会議(CMA 1)も開催された。締約国は、PAWPに関係する数件の決定書を採択、この中には、この作業を2018年までに結論を出すべきこと、キャパシティ・ビルディングに関するパリ委員会の委託条件、協定第9.5条(先進国による事前の隔年資金報告書)に則り提供される情報を特定するプロセスの開始が含まれた。このほか、採択された決定書には、損失と損害のためのワルシャワ国際メカニズム(WIM)の5か年作業計画の承認、技術メカニズムの強化、ジェンダーに関するリマ作業計画の強化に関するものが含まれた。

フィジー/ボン:フィジー/ボン気候変動会議は、2017年11月6-17日、フィジーのCOP議長職の下、ドイツのボンで開催された。COPはタラノア・ダイアログを立ち上げ、「実施のためのフィジーモーメンタム(Fiji Momentum for Implementation)」を設立した、これはプレ2020年の実施及び野心に高い優先度を与える決定書である。さらにCOPは、PAWPの完了に関するガイダンスも提供、適応基金はパリ協定においても役割を果たすこととする、ただしその決定をCMA 1-3までに行わなければならないことも決定した。締約国は、地方の地域社会及び先住民のプラットフォーム、WIMの執行委員会、資金常任委員会、適応基金の更なる発展を図ったり、ガイダンスを提供したりした。

会合期間外のハイライト

SBSTA 48SBI 48APA 1-52018年4月30日から5月10日、ドイツのボンで開催された会合では、PAWPに関する議論で多くの結論及び決定に至っており、これらの問題の審議を継続することで合意した。この努力を支援すべく、締約国は、APA共同議長に対し、「交渉の合意されたたたき台(agreed basis for negotiations)」の作成を助ける「ツール(tools)」を8月1日までに準備するよう要請した。この会議のユニークな特徴はタラノア・ダイアログであった。「我々はどこにいるのか(Where are we)?」、「どこへ向かいたいのか(Where do we want to go)?」、どうやってそこへ行くのか(How do we get there)?:という疑問を中心に設計されたこのプロセスで、締約国及び利害関係者は、カトヴィチェ気候変動会議に提出される統合報告書に情報を提供するストーリーについて、情報を交換した。

バンコク追加交渉会合:交渉には追加の時間が必要との認識に基づき、2018年9月3-9日に開催されたこの会合は、専らPAWPに関係する議論に充てられた。この会議の「バンコク成果(Bangkok outcome)」は、これらの問題を横断した進展状況を、307頁のまとめ文書に示しており、締約国によるPAWPの審議を進展させるべく、会合期間外でも作業を遂行するよう議長役に求めていた。この会議の閉会時、多数のものは、進展状況が「一様でない(uneven)」と評した。締約国は、SBI、SBSTA、APAの議長役に対し、文章案など、今後の審議推進方法を示す合同リフレクション・ノートの作成を要請した。

IPCC 482018年10月1-6日、韓国のIncheonで開催されたこの会議で、気候変動に関する政府間パネルは、1.5ºCの地球温暖化に関する特別報告書(SR15)を承認した。この報告書は、2015年にパリ協定を採択した決定書でのUNFCCCの要請に基づき作成された。この報告書は、現在の気候変動の影響、及び地球温暖化を1.5℃で制限する場合に回避可能な気候変動の影響を2℃またはそれ以上の温暖化と比較して紹介する。この報告書は、地球温暖化を1.5ºCで制限するには、土地、エネルギー、産業、ビジネス、輸送、都市の各部門での「急速かつ遠大な(rapid and far-reaching)」転換が必要であると強調する。このIPCC報告書は、タラノア・ダイアログへのインプットとなる予定である。

COP 24のプレCOP閣僚会議:38か国の閣僚及び代表は、2018年10月23-24日、ポーランドのクラコフで会合し、COP 24でのPAWPの完了を推進すべく、交渉の現状について議論した。参加者は、緩和、適応、資金、透明性について議論し、合意分野や疑問が残る問題を明らかにすると同時に、タラノア・ダイアログがカトヴィチェでの気候変動会議の重要な成果になると指摘した。

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Participants

National governments
US
Negotiating blocs
European Union

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