Daily report for 14 November 2022

Sharm El-Sheikh Climate Change Conference - November 2022

月曜日は、山積みの作業量を認識するところから始まった。第2週の後半には、閣僚級や議長職による政治レベルの議論が予定されているが、これに加えて、補助機関から多数の議題項目が送られてきた。

議長職の協議

非公式のストックテイク・プレナリー:COP議長のSameh Shoukryは、今週議論する3つの路線について説明し、補助期間会合で保留された次の13の議題項目でも、審議が続けられると述べた:緩和、適応、損失損害、農業、ジェンダー、対応措置。議長職協議は、開会プレナリーで示されたカバー決定書及び他の議題項目でも続けられる。11月16日水曜日には、閣僚級協議も始まる。

損失損害のガバナンス:Amr Essam (エジプト)が進行役を努める協議で、締約国は、ワルシャワ国際メカニズム (WIM)を、CMAのみの統治下におくか、それともCMAとCOPの両方の統治下におくか、議論した。全ての開発途上国グループは、WIMを、COP及びCMAの統治下におくことを支持したが、少数の先進国は、自分たちのパリ協定の解釈では、WIMはCMAのみの下にあると述べ、あるものは、二重の権限にする柔軟性の探究を表明した。締約国は、来年、この議論を取り上げ、今年度はCOPがCMAの成果を支持するという「グラスゴー方式(Glasgow approach)」を用いることで合意した。

COP

国別適応計画:Pepetua Latasi (ツバル)及びJens Fugl (デンマーク)を共同進行役とする非公式協議で、Latasi共同進行役は、最新の決定書草案へのコメントを求めた。

適応行動及び支援の規模拡大の重要性に関するパラグラフで、あるグループは、グラスゴー気候協定(決定書1/CP.26)の適応のセクションに言及するだけに留める、特に先進締約国に対する適応資金拠出額の大幅増を要請することに言及するだけとし、短い文書にすることを提案した。

3つの先進国は、GCF適応基金の議論は緑の気候基金(GCF)へのガイダンスの議題項目の方が適切ではないかと指摘したが、少数の開発途上国グループは反対し、実施と行動が必要だと強調、この問題の重要性を「強調する(underscoring)」との表現に不満を述べた。協議が続けられる。

CMA

プレ2030年野心に関するハイレベル閣僚級ラウンドテーブル:COP 27議長のShoukryは、議長職はこのラウンドテーブルでの意見表明を記す非公式ノートを作成すると告げた。

UNFCCC事務局長のSimon Stiellは、排出量をより早く削減し、強力な行動を進め、主要締約国から野心引き上げの保証を確保する野心的な緩和作業プログラムを求めた。

UNFCCC事務局のBernd Hackmannは、現在のそして最新のNDCsの概要を説明する、国家決定貢献(NDC)統合報告書を提示し、これらの実施でも、排出量は2030年までに10.6%増加すると指摘した。

気候変動政府間パネル(IPCC)の作業部会III共同議長のJim Skeaは、緩和に関するIPCC報告書の主要結論を説明し、二酸化炭素換算で100米ドル/トン以下のコストで、排出量を2019年比で半減できるオプションは全ての部門に存在すると強調した。

GCFのHong Pattersonは、動機金の持続可能な再生可能のリスク緩和イニシアティブ(Sustainable Renewables Risk Mitigation Initiative)に焦点を当てた、このイニシアティブは、6つのアフリカ諸国及びウズベキスタンにおける再生可能エネルギーの民間投資への対応を支援する。

閣僚らは、いずれも緊急の野心引き上げを求め、少数の開発途上国は、支援の必要性を強調した。緩和作業プログラムに関し、シンガポールは、提示された文書は一連の「トーク・ショップ(talk shop)」を招く可能性があるとして懸念し、英国は、明確なモダリティを求めた。ブータンは、後発開発途上国(LDCs)の立場で発言し、各国の指針となるカレンダーを求めた。

COP 27のカバー決定書に関し、日本、ツバル、及びその他は、緩和野心に重きを置くよう求め、オーストラリアは、100%再生可能エネルギーに向け動くと約束することを提案した。

化石燃料に関し、アンティグアバーブーダは、小島嶼諸国連合(AOSIS)の立場で発言し、将来世代のセーフガードは座礁資産を意味すると述べ、ツバルとバヌアツは、化石燃料不拡散条約を提案し、英国は、石炭を段階的に廃止する努力を強めるよう求めた。

サポートに関し、ボリビア、ガボン、及び他の開発途上国は、前回の資金約束を実現し、正当な移行を支援する必要があると強調した。EUは、資金支援に「数兆ドルを動員する(mobilize trillions)」必要があるとし、民間部門の役割を強調した。

適応世界目標のグラスゴー・シャルムエルシェイク作業プログラム:非公式協議で、共同進行役のMattias Frumerie (スウェーデン)及びKishan Kumarsingh (トリニダード・トバゴ)は、締約国に対し、可能な場合は文書をスリム化し、意見が分かれる箇所では、オプションを示すよう要請した。少数の締約国は、自分たちの提案が入っていないと指摘、文書への組み込みを求め、他のものは、譲れない線(red lines)を指摘した。

将来の作業の指針となる枠組のオプションに関し、一部の締約国は、作業プログラムの指針となるよう、さらにグローバルストックタイクに貢献するよう、妥協点を探り、「組織化アプローチ(a structured approach)」を検討する意思があると表明し、多数の開発途上国グループの支持を得たが、一部の先進国は反対した。

共同進行役は、締約国に対し、共同進行役の文書を用いて議論するよう求め、提出文書を取り入れた新しい文書を求める少数の締約国の要請には抵抗した。次のステップで意見が一致しなかったことから、共同進行役は、今後の進め方に関し、議長職のガイダンスを求めると述べた。

資金問題:気候資金に関する新しい集団の数量目標:Zaheer Fakir (南アフリカ)及びGeorg Børsting (ノルウェー)を共同進行役とする非公式協議で、ある開発途上国グループは、現在の文書は過度に手順上の文書になっており、中身を足す必要があると述べた。締約国は、将来の技術専門家ダイアログの題目に関するガイダンスの規範性を議論し、一部のものは、この段階で将来の題目を「マイクロ・マネージ(micromanage)」すべきかどうか、疑問を呈した。協議を続ける。

適応基金:非公式協議で、共同進行役のDiann Black-Layne (アンティグアバーブーダ)及びEva Schreuder (オランダ)は、文書草案に関し、意見発表を求めた、この文書草案は適切な場合、CMP文書に反映される。

資金資源の規模拡大の緊急性を強調するパラグラフに関し、少数の開発途上国グループは、「先進締約国」は開発途上国に支援を提供すべきと規定するよう求め、他のものは、これに「特に、小島嶼開発途上国(SIDS)及び後発開発途上国(LDCs)」を加えるよう求めた。ある開発途上国グループは、支援するグループの特定に反対した。

3つの先進国は、適応基金の議論では、パリ協定締約国の全面的な参加が重要だと強調するパラグラフの追加を提案したが、ある開発途上国グループは反対した。

多数のものは、適応基金気候イノベーション・アクセレーターへのアクセスに関する、特定の国の不適格性を、懸念と共に指摘する文案について、議論した。共同進行役は、新しい文書草案を配布する。

損失損害への対応に対する資金供与制度:Julio Cordano (チリ)及びUrsula Fuentes (ドイツ)は、非公式協議の共同進行役を務め、全てのアイデアをまとめる要素ペーパーを提示した。多数のものは、この文書の検討時間の短さを指摘し、自分たちの意見は失われていると述べ、一部のものは、この文書は交渉の土台として受け入れられない可能性があると述べた。

少数のものは、今回のCOPでの(資金)ファシリティ設置という提案が記載されていないと指摘、共同進行役のCordanoは、「2024年までのプロセスの成果(Outcome of the ‘process’ up until 2024)」という表題の下にあると指摘した。他のものは、次の脚注に懸念を表明した:この議題項目の成果には、グラスゴー・ダイアログなど、責任や補償は含まれておらず、2024年までに最終決定書を採択するとの観点で、一つのプロセスを発足する(the outcomes on this agenda item do not involve liability or compensation, include the Glasgow Dialogue, and will launch a process with a view to adopting a conclusive decision no later than 2024)。これはこの議題項目のスコープの合意から乖離していると述べた。協議が続けられる。

62項の協力的手法のガイダンス:非公式協議で、共同議長のKuki Soejachmoen (インドネシア)及びPeer Stiansen (ノルウェー)は、今後2日間のこの議題項目の作業スケジュール案について説明、SBSTAの文書を基礎に、合意された電子フォーマット(AEF)、第6条データベース、集中計算及び報告プラットフォーム(CARP)から作業を開始する。共同議長は、夜には「非公式な非公式」協議を行うタイムスロットが利用可能になると指摘した。

AEFに関し、締約国は、表記載の行動及び保有の情報での希望オプションを示した。多数のものは、PDFフォーマットに入る難しさを嘆いた。必要な情報の特定について、締約国の意見は分かれ、ある開発途上国グループは、多数の国はこの分野の事前の経験が不十分であり、最初にこの方法の利用しやすさを試す必要があると強調、このCMAでのAEFの暫定承認を提案した。このCMAにおける合意を希望するものは、一部の国は2023年にも国際的に移行する緩和成果(ITMOs)への利用を見据えていると指摘、AEFsは第6条2項の報告インフラの他の部分の情報提供でも必要だと述べた。

個別のコメントは、次の項目に注目した:表題「ITMO ID」の下にある名称の解釈、たとえば「ID」及び「シリアル番号(serial number)」など;「行動のタイプ(action type)」及び「部門(sectors)」の下の名称のスリム化及び調整;必須項目及びオプションの表示;他の国際的な緩和目的に利用された成果の情報及び追跡(tracking)。

第6条データベース及びCARPに関し、締約国は、残された協議時間内で作業を進める方法について提案した、たとえば、非公式な非公式協議専用の協議時間を追加する、CMA決定書を必要とする優先項目を特定するなどである。非公式協議は、11月15日火曜日に再開される。

64項メカニズムの規則、モダリティ、手順:非公式協議で、共同進行役のKate Hancock (オーストラリア)及びSonam Tashi (ブータン)は、今週のCMAのマンデートは次の項目であると説明した:第6条4項監督機関の報告(FCCC/PA/CMA/2022/6 and Add.1);SBSTAでの第6条4項の議論からの文書。

監督機関の提案に関し、締約国は、手順規則の提案及び収入の一部に関する提案を支持した。除去に関し、締約国は、3つのオブザーバーグループと共に、いくつかの懸念を提起し、環境十全性の確保を求め、次の表現を従前からの決定書の表現に合わせるよう求めた:環境及び社会のセーフガード及び人権、そして先住民の権利。さらに、締約国は、次の項目の当該機関への委任を支持した:提案についてさらなる作業をし、CMA 5にその結果を報告する;この作業を関連する手法論の作業と合わせて行う;利害関係者協議の追加開催及び文書提出要求;異なる除去のタイプ、逆転、リーケージ、苦情メカニズムに関し、さらなる議論をする。

他の追加作業に関し、複数のグループは、当該機関に対し、次の項目など、関連する全てのマンデートでの作業を要請することで、メカニズムの運用開始を確保するよう求めた:手法論、標準ベースライン、クリーン開発メカニズム(CDM)の移行、CDM持続可能な開発ツールのレビュー。さらに、2023年をこの作業の終了期限と設定し、専用の支援組織構造及び十分な資金供与を確保するよう求めた。

締約国は、SBSTAから送られてきたCMA決定書草案のCDM活動の移行及び認定排出削減量(CERs)の利用に関するセクションについても、短時間議論した。協議は続けられる。

68項非市場アプローチ枠組の作業プログラム:コンタクトグループ会合で、共同議長のMaria Al-Jishi (サウジアラビア)及びJacqueline Ruesga (ニュージーランド)は、第2週の作業の焦点はSBSTAでの第6条8項の議論から送られてきた決定書草案の未決項目での合意だと説明、非公式協議で議論を続けた。締約国は、作業プログラム活動の実施スケジュールのセクション、及び2026年の活動のレビューに対するインプットのセクションで意見交換を行った。

(実施)スケジュールに関し、共同議長は、次の橋渡し案を示した:2023年の活動スケジュールは義務化、2024-2026年のスケジュールは表示のみ;提案された作業プログラム期間のラベルを外す;CMAに対し、プログラムの中間評価ではなく、毎年のインプット提供を委任する。締約国は、橋渡し案の賛否に関し、意見発表を行った。

2026年レビューへのインプットに関し、締約国は、このセクションの必要性について議論し、一部のものは、この段階では「基本的な手順(standard procedure)」の記載にとどめ、後日、特定ガイダンスを決定するよう提案した。

共同議長は、午後の「非公式な非公式協議」での議論継続を奨めた。

COP/CMA

緑の気候基金(GCF)に対するガイダンス:非公式協議で、共同議長のToru Sugio (日本)は、11月12日土曜日に配布された、COP決定書草案及びCMA決定書草案を含める文書に対する、締約国のコメントを求めた。少数の締約国は、共同議長の努力に感謝する一方、この草案には、重複するパラグラフ、わかりにくいパラグラフがあり、多くの作業が必要だと指摘した。一部の開発途上国及び先進国は、GCFをマイクロマネジメントする成果はトップダウン過ぎ、理事会の審議に予断を加えるとして警告した。ある開発途上国は、理事会でのアンバランスな(地域)代表に懸念を表明、ある開発途上国グループは、損失損害(問題の議論)での「いやがらせ(gaslighting)」に警告し、現在のGCFは損失損害に対応できる構成にはなっていないと述べた。別な開発途上国グループは、資金フローは先進国から開発途上国に流れるべきだとの記述を提案した。共同議長のSugioは、口頭で意見発表できない締約国の懸念に応え、書面での提出を要請、これを次の文書バージョンに組み込むと述べた。協議は続けられる。

適応委員会の報告及びレビュー:SBSTA議長のTosi Mpanu Mpanu (コンゴ民主共和国)が進行役を務める非公式協議で、議長は、次を指摘した:SBsの結論書で、締約国は、11月12日土曜日の午後6時に配布され、11頁を1頁にまとめられた文書草案をベースに、議論することで合意した。同議長は、参加者に対し、新しい文書は提案せず、妥協案で議論することを求めた。締約国は、次の文章の挿入を提案した:IPCCとの協力;NDC共通時間枠への言及;委員会活動への利害関係者の参加強化。少数のものは、適応委員会のCMAによるレビュー終了という先進国の提案に、反対した。

議長のMpanu Mpanuは、今後の進め方に関し、議長職と協議すると述べ、その間、締約国は非公式に議論するよう求めた。

CMP

適応基金理事会の報告:Diann Black-Layne (アンティグアバーブーダ)及びEva Schreuder (オランダ)を共同進行役とする非公式協議では、11月13日日曜日に配布された文書草案改訂版に関する意見を聴取した。ある先進国は、プロセスをスリム化する機会探求に関し、文書中の「認定(accreditation)」に「プロジェクト承認(project approval)」を含めるとの以前の提案を再度述べたが、ある開発途上国グループは反対し、この2つのプロセスは大きく異なると述べた。ある国は、妥協案を提示、資金にアクセスしやすくするため、異なる資金プロセスの調和を図るSIDSやLDCsでのパイロットプロジェクトの検討を提案した。このオプションは、小規模グループで探求する。共同進行役は、新しい文書草案を配布する予定である。

クリーン開発メカニズム問題:Alick Muvundika (ザンビア)及びKazuhiza Koakutsu (日本)を共同進行役とする非公式協議で、締約国は、CER移行に関するSBSTA文書のプレースホールダーを含める、11月13日日曜日発行のCMP決定書草案の初版について、意見交換を行った。

CMA決定書に関し、締約国は、次に関係する一時的プロセス及び移行プロセスの時間枠について、異なる意見を表明した: CERの発行;手法論の承認、改定、更新;運用機関の認定。一部のものは、特定の日付の設定を希望したが、他のものは反対した。一部のものは、第6条4項メカニズムの運用開始に向け、これらのプロセスの一部をリンク付けするよう求めたが、別なものは、事務局に技術的な作業の遂行を委任し、2023年のCMP18で決定することを提案した。

締約国は、この一時的な措置の対象となる活動に新規植林及び再植林を含めるかどうか、さらにポスト2020年のCERsの自主的な取り消しを可能にするかどうかでも、意見が分かれた。

共同進行役は、文書の新しいバージョンを発行すると告げ、締約国の非公式協議を奨励した。

対応措置実施の影響に関するフォーラム:非公式協議で、共同進行役のAndrei Marcu (パプアニューギニア)及びDaniel Waterschoot (EU)は、決定書草案に関する意見発表を求めた。参加者は、フォーラムの中間レビューに関する多様な「側面(aspects)」または「活動(activities)」を論じる文章に注目し、次の項目を議論することで合意した:クロスカッティング・イシュー、地域問題、指標及び報告作成、地域ワークショップ、事例研究、訓練、会議、他の問題とのリンク、正当な移行、石炭火力の段階的削減及び非効率な化石燃料補助金の段階的廃止の影響。

意見の違いは続いた。先進国は、人権に関係する共通するが差異のある責任という表現の削除を提案したが、開発途上国は反対した。先進国は、地域ワークショップに関する文章、及びカトヴィツェ専門家委員会(KCI)の会議日数の増加に関する文章の削除を求めたが、開発途上国は、削除に反対した。

開発途上国は、フォーラムの作業計画の影響を追跡する指標の文章削除を提案したが、少数の先進国は、この文章の保持を希望した。夜に、非公式の議論を再開する。

廊下にて

残りは1週間となり、時間は貴重なものとなった。補助機関から送られてきた多数の問題は、「記録かもしれない(might just be a record)」と、ベテラン参加者は嘆いた。資金問題など、通常の第2週の題目に加え、補助機関からは気候ガバナンスの範疇に入る13の議題項目が送られてきた。一部のものは、それぞれは異なるようだが、行き詰まりの原因はどれも似通っていると指摘、特に資金及び支援の問題を挙げた。さほど意見対立はないと見られていたジェンダーの問題でも、開発途上国支援の方法を巡り、難しい論争が起き、これは今週も続くとみられる。

技術的な作業の遅れに直面し、到着した閣僚たちからは政治的議論に入る前の進展を求められ、交渉時間を求める声が相次いだ。夕方や夜になって、「余分の時間(Extra time)」が見つかった。

UNFCCC事務局長のStiellは、異なるタイムラインを考えていたようで、閣僚たちに対し、緩和努力の状況からみて、温暖で不確かな世界を創ることになるとし、「我々の集団の運命に直面する時だ(time to face our collective fate)」 と述べた。

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