Daily report for 3 November 2021

Glasgow Climate Change Conference

グラスゴー気候変動会議の交渉では、COP 26にとり極めて重要とみられ、今後数日間、相当な作業が必要だと思われる多数の重大問題に焦点を当てた、この中には資金、透明性、第6条(協力的アプローチ)が含まれた。

COP

資金関係問題:パリ協定第95(事前の資金的透明性) の下での隔年報告書の統合及びとりまとめ、及びこれに関するワークショップのサマリー報告書:このコンタクトグループは、第9条5項に関するCMAコンタクトグループに続いて開催され、共同議長はGeorg Børsting(ノルウェー)及びCarlos Fuller(ベリーズ)が務めた、COP決定書草案の要素に関する締約国の意見を聴いた。アフリカングループの立場で発言したエジプト、及びインドは、CMA決定書に記載される要素と同じものの大半を含めることとし、COPの下での長期資金の予測可能性に関する構成要素を加えるよう求めた。EUは、CMA決定書の投影は支持したが、さらなる追加には反対した。米国は、環境十全性グループ(EIG)の立場で発言したスイスの支持を得て、手順上の決定優先を表明し、第9条5項の報告書はパリ協定のみに従うと指摘した。非公式な締約国協議で議論を続ける予定。

緑の気候基金(GCF)の報告、及び同基金に対するガイダンス:このコンタクトグループの共同議長は、Diann Black-Layne (アンティグア・バーブーダ)及びToru Sugio (日本)が」務めた。共同議長のSugioは、締約国に対し、資金常任委員会(SCF)報告書付録に記載される共同進行役提案のガイダンス草案を議論のたたき台とするよう奨励し、米国もこれを支持した。南アフリカは、アフリカングループの立場で発言し、SCFはガイダンス草案の議論を終了できなかったと指摘し、この草案を交渉のたたき台とすることに反対した。

ボリビアは、森林の総合的で持続可能な管理のための緩和と適応の合同アプローチなど、代替政策アプローチがGCFの2020-2023年作業計画で考慮されていない理由を尋ねた。

アンティグア・バーブーダは、小島嶼国連合(AOSIS)の立場で発言し、気候資金へのアクセスで小島嶼開発途上国が直面する特有の課題、損失損害資金の欠如やプロジェクト申請にかかる高い取扱料などの課題に注目する必要があると強調した。マラウィは、後発開発途上国(LDCs)の立場で発言し、資金の決定を4年間待機しているプロジェクト案を引き合いに出し、開発途上国にとり、資金はいつでもアクセス可能なものではないと指摘し、プロジェクト別の公認手順を見直すよう促した。

EUは、技術や適応など他の問題と切り離して資金を議論するのは困難だと強調し、このグループの提出文書には、1.5℃気温目標への言及など、ガイダンス草案に含まれていない要素が数件あると指摘した。

コロンビアは、独立中南米カリビアン諸国連合(AILAC)の立場で発言し、数件のGCFの改善分野を提案、次のものが含まれた:効率及び透明性;共同便益を伴うプロジェクトへの資金拠出;負債を有する中所得諸国及び高所得諸国へのグラントの増額;当該国の通貨によるローンの提供。スイスは、EIGの立場で発言し、他の金融機関との統一性を改善し、プロジェクトの当該国の所有権を高めるよう提案した。このグループは、交渉のたたき台となる新しい文章を共同議長が発行できるかどうかで締約国の意見が一致しなかったことから、協議を中断した。

資金メカニズムの第7回レビュー:このコンタクトグループの共同議長は、Daniela Veas (チリ)及びEva Schreuder (オランダ)が務め、締約国は、COP 25及びCOP 26の議長職が作成した非公式リフレクションノートに関し、意見交換を行った。スイスは、EIGの立場で発言し、このレビューではパリ協定を考慮に入れるよう提案し、資金メカニズムはパリ協定でも役割を果たすことから、CMAはこのレビューの一部であるべきだと述べた。AILACの立場で発言したコスタリカ、カナダ、EU、米国は、この提案を支持した。南アフリカは、アフリカングループの立場で発言し、インド、及びアラブグループの立場で発言したサウジアラビアの支持を得て、資金メカニズムはパリ協定にserve(役割を果たす)ではなく、開発途上国のニーズに対しserve(務めを果たす)なのだと警告した。

AILACは、SCFレビュー報告書のCOP 27及びCMA 4への提出を提案した。カナダは、EUの支持を得て、このレビューでは効率及び効果性に焦点を当てることを提案した。非公式協議で議論を続ける予定。

CMA

パリ協定第95(事前の資金透明性)の下での隔年報告書の統合及びとりまとめ、及びこの報告書に関するワークショップのサマリー報告書:コンタクトグループの共同議長は、Georg Børsting (ノルウェー)及びCarlos Fuller (ベリーズ)が務めた、締約国は、CMA決定書草案の要素に関し意見交換を行った。多数の開発途上国及び先進国は、資金の予見可能性が重要であると強調した。さらに、この項目の下で義務付けられ、遂行された作業を反映させるよう求めた、これには情報の統合及びとりまとめ、2021年6月に開催された会合期間内ワークショップ、CMA 3の第2週に開催されるハイレベル閣僚級ダイアログなどの作業が含まれた。

EIGの立場で発言したスイス、AOSISの立場で発言したベリーズ、アフリカングループの立場で発言したエジプトなど多数のものは、隔年報告書をどのように改善できるかに関する推奨案を含めるよう求めた、この中にはワークショップからの推奨案が含まれた。エクアドルは、G-77/中国の立場で発言し、開発途上国ニーズ及び優先性、国家決定貢献(NDCs)の条件付き要素、損失損害への支援のニーズの考察を反映させるよう求めた。インドは次の点を強調した:明確性;「新規で追加的(new and additional)」に関する情報;気候資金の多国間合意された定義。アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイ(ABU)の立場で発言したブラジル、及びアフリカングループは、手法論の明確化を求めた。コロンビアは、AILACの立場で発言し、定性的及び定量的という両方の情報を求め、中南米が優先地域と考えられていないことを嘆いた。

EU及びノルウェーは、報告書の改善で学んだ学習事項を議論しても良いと表明した。米国は、要素として次の項目を提案した:パリ協定の資金長期目標への言及;資金の動員規模拡大;気候資金の規模拡大の課題及び障壁。

非公式締約国協議で審議を続ける予定。

SBSTA

パリ協定の下での手法論問題:NDCsの実施及び達成に向けた進捗状況を追跡するための共通の表フォーマット(CTF)非公式協議の共同進行役は、Helen Plume (ニュージーランド)が務め、NDCsの進捗状況を追跡するCTFのオプションに関し、その変更及び更新を説明する文書を提出した。参加者は、共同進行役に対し、オプションのさらなるスリム化をし、オプションを合体して短い文章にする機会を指摘し、どこに違いがあるのかをもっと強調するよう求めることで、意見を集約させた。数名の発言者は、「考えていたよりも違いは少ない(we are much closer than we thought)」と指摘し、ある開発途上国グループは、現在のオプションにおける違いの多くは情報の提示方法の違いであり、どの情報を含めるかではないと要約した。参加者は、第6条の下で保留されている決定とのインターリンケージをどうするか、検討した。NDCの説明への言及に関係して、意見の不一致が見られたほか、報告フォーマットでも意見の不一致があった、ある開発途上国グループは、報告を表形式で行うか、それとも記述式とするかを決定するのは締約国次第であると指摘した。

国別インベントリ報告書のための共通報告用の表:非公式協議の共同進行役を務めたのは、Xiang Gao (中国)であり、同共同進行役は、概要草案に対する締約国の編集案をまとめた文書を指摘した。議論では柔軟性条項に焦点があてられた。参加者は、柔軟性条項をどこに適用するか、明確にすることが重要だと強調し、それぞれが希望するアプローチを指摘、注釈用のキー、セルにシェードをかける、文書ボックス、サマリーの表、そしてこれらの組み合わせの利用を指摘した。一部のものは、脚注の利用やシェード付け利用に関する警告を指摘、これらは既に別な目的で使われていると指摘した。少数の国は、柔軟性条項が適用できる様々な場合において、この条項が利用されていると表示する方法に的を絞った議論を求めた。一部のものは柔軟性条項の適用を表示する方法は各国が自主決定できるようにすべきだと強調したが、他のものは、各国の報告書間で一貫性を確保するには、共通アプローチが必要だと強調した。

隔年透明性報告書(BTR)、国別インベントリ文書(NID)、技術専門家レビュー報告書(TERR)の概要:非公式協議の共同進行役は、Helen Plume (ニュージーランド)が務めた、同共同進行役は、異なる報告書の概要草案を記載する文書を提示した。議論が蒸し返されたのは、顕著で持続的な不一致の特定に関する条項の関係であり、少数の国は、これは実施及び遵守委員会の協議の中で議論されるべきだと強調した。

少数の開発途上国グループは、適応に関する情報と、損失損害に関する情報の自主的レビューについて、これらの情報の差異化を求めた、少数の先進国は、レビューの範囲を拡大しないことを希望した。

他に指摘された点には次の関係のものが含まれる:NIDの下でのエネルギーの章の詳細度;柔軟性条項と切り離し、一定期間の報告改善を議論する;支援のニーズに関する2つの章の違いを明確にする。

参加者は、非公式に協議することで合意し、さらに概要の法的立場の疑問、すなわち概要の利用を義務化するか、それとも自主的とするかの疑問はコンタクトグループで議論し、決定書の表書きに明記することで合意した。

6条:締約国は、この日一日を通し、Mandy Rambharos (南アフリカ)、Hugh Sealy (バルバドス)、Peer Stiansen (ノルウェー)、Kim Solberg (オランダ)を共同進行役とする非公式協議での文書草案に関し意見交換を行った。

62(国際的に移行される緩和オプション、ITMOs)4か国の先進締約国は、相応の調整に関し、このための手法は作業プログラムに先送りするのではなく、グラスゴーで解決されるべきだと述べた。3か国の締約国は、相応の調整を適用するタイミングもCOP 26で決定されるべきだと述べた。ある開発途上国グループは、手法の作業プログラムを結論づける期限として2028年を提案した。

2か国の開発途上国は、NDCの範囲外で発生したITMOsに相応の調整は必要なのかと質問し、一部の先進国は、この文章の保持を支持する一方で、ここで言う「範囲(scope)」を明確にする必要があると指摘した。

第6条2項の下での野心に関し、数名のものは、参加締約国の排出量の実質増加なしという原則を支持した。ある先進締約国は、第6条2項のガイダンスと第6条4項(メカニズム)のガイダンスをバランスの取れたものにするよう促し、ITMOがパリ協定の長期目標の実現に貢献することを、参加及び報告の必要条件にすべきだと提案した。ある開発途上国グループは、パリ協定の気温目標への言及に反対した。少数の締約国は、ITMOsの移行及び利用に対する数量制限に反対し、ある開発途上国は、「経済的に不必要な制限(economically unnecessary limits)」と評した。ある開発途上国グループは、収入の一部の必要性、及び第6条4項の条項と平行する世界の排出量の全体的緩和が必要だと強調した。

人権及び先住民の権利に関し、2か国の締約国は、先住民は参加できるようにすべきであり、過去の市場は転地を招いていたと指摘した。2つの開発途上国グループは、2つの先進締約国の支持を得て、パリ協定の序文の表現を反映するよう文章の書き直しを提案し、一部のものは、この表現はガイダンスよりも決定書の序文に示すべきだと提案した。ある開発途上国は、そのような言及に反対したが、2つの先進締約国は、既存の文章を支持すると表明した。ある開発途上国グループは、権利を保護する強力なセーフガードを促した。

次の項目でも意見が分かれた:他の国際的緩和目的でのITMOsの利用;非GHGの計算方法、これについて締約国は一定の柔軟性を示した;最初の報告のタイミング;数回のNDC期間を横断するモニタリングを行うことで逆転に対応する。多数のものは、インフラストラクチャ―の要求事項を実施するためのオプションを策定する専門家グループについて、設立の必要性に疑問を呈し、代表性や参加性の懸念があると指摘した。

64(メカニズム)締約国は、ベースラインと追加性を議論した、この中にはベースライン設定手法に関するパラグラフをどのようにスリム化するかも含まれた。締約国は、実績ベースの手法、利用可能な最善の技術、実際の排出量か歴史的な排出量かに関し、それぞれの希望を表明した。ある締約国は、国の、地域の、地方の状況へ言及するよう求めた。ある開発途上国グループは、ベースラインに関する「最大限の柔軟性(maximum flexibility)」を求めた。

参加責任に関し、ある開発途上国グループは、当該活動及びそのベースライン・アプローチがホスト締約国のNDC及び低排出開発戦略(LEDS)にどのように貢献するかを説明するとの文章について、削除を提案した。

監督機関の機能に関し、ある締約国は、運用機関の信任、手法論の策定、クレジット期間の更新に関するホスト締約国のアレンジの承認に反対した。さらに締約国は、次の項目に関し、意見交換を行った:第6条4項の下での相応の調整;収入の一部;クリーン開発メカニズム及び認証排出削減量の移行;プレ2020年の REDD+ユニットの移行;需要抑制。

68 (非市場アプローチ)締約国は、ガバナンスのアレンジについて議論した。少数の先進国は、マドリードからの以前の文章を希望し、現在の文章は一歩後退であると評した。これらの先進国は、この作業のマンデートはSBSTAの下でのものだと指摘し、「軽いタッチ(light touch)」の制度アレンジであれば、非市場アプローチに関する情報収集を容易にする可能性があると示唆した。少数の開発途上国は、2層構造の制度というオプションを支持し、これに恒久的な促進メカニズムまたはネットワークを付し、この作業プログラムをさらに運用可能にする位置的なタスクフォースを付けることを支持した。これら諸国は、第6条の他の要素に対する制度アレンジと相似するものを支持した。ある開発途上国グループは、この作業プログラムはSBSTAではなくCMAの下のものであるべきだと強調し、別なものは、人権、ジェンダー、先住民への言及を含めるよう求めた。

グローバルストックテイクのためのインプット情報源:非公式協議の共同進行役は、Juliana Arciniegas (コロンビア)及びChristiane Textor (ドイツ)が務め、議論で焦点があてられたのは、決定書19/CMA.1のパラグラフ36と37に記載されたグローバルストックテイク向けのインプット情報源のリストについて、締約国が十分と考えているかどうか、十分でない場合は、何の追加を提案するかであった。

共同進行役は、今後もリストを再検討する機会はあり、これで尽きるわけではないと強調した。締約国は、このリストが開始点にすぎないことで合意し、少数の先進国は、これで十分であるとの見解を示した。少数の開発途上国グループは、追加提案する情報源をリストアップし、ストックテイク自体、このリスト以上の情報源を考察できると指摘した。一部のものは、非締約国利害関係者、特に開発途上国からのインプットを求める検討プロセスが必要だと強調し、事務局はこれを可能にすべく支援し、先進国と開発途上国からのインプットのバランスを確保すべきだと強調した。非公式協議が続けられる予定。

SBI

国別適応計画(NAPs)非公式協議の共同進行役はJens Fugl (デンマーク)が務め、決定書草案の文章に対する意見表明を招請した。少数の開発途上国グループは、文章を検討する時間がないと嘆いた。この草案に関する地域内の調整を可能にするための協議中断後、参加者は、一般的な意見を述べたが、主に序文の要素に焦点を当てた。一部のものは、NAPsの役割について、「脆弱性を軽減し損失損害を防止するツールとして(as a tool to reduce vulnerability and prevent loss and damage)」ではなく、「適応能力を構築する(building adaptive capacity)」とするよう提案した。

 ある先進国は、適応委員会は既に多くの作業負担を抱えているとし、GCFへの要請は資金の議論の中で検討すべきだと警告した。少数の国は、異なる適応関係プロセスに対し数件の窓口を設置するよりも、適応に関する一つの国内窓口にする方を希望した。参加者は、さらなる時間が必要だと強調し、共同進行役は、会議時間のスロット追加を要請すると述べた。

適応基金の第4回レビュー:非公式協議の共同進行役は、Ali Waqas Malik (パキスタン)が務め、レビューに関するCMP決定書の新しい草案に対する反応を聴いた、この草案には委任条件を示す附属書が含まれた。先進国及び一部の開発途上国グループは、括弧を外すよう求め、さらにSBIに対し、2022年でのCMP決定書草案を要請することに加え、レビュー完了の決定書草案を同年にCMAに推奨するよう要請するパラグラフから、「適切であれば(as appropriate)」という表現も削除するよう求めた。これらのグループは、決定書13/CMA.1 (適応基金はパリ協定においても役割を果たすと、特に決定する)への言及保持を支持した。他の開発途上国グループは、これに反対し、CMPがレビューを終了した時点で、CMAはガイダンスを提供する可能性があると示唆した。

レビューの範囲に関し、ある開発途上国グループは、開発途上国によるパリ協定の実施及び損失損害への対応に対する適応基金の支援方法、適応の世界目標達成に対する支援方法を含めるよう提案した。少数の開発途上国は、「資格を有する(eligible)」開発途上締約国への言及に反対した。さらに開発途上国は、「信頼でき(credible)」「アクセス可能な(accessible)」資金資源の提供に言及するよう求めた。先進国は、このレビューで適応基金理事会のガバナンス及び同基金のパリ協定での役割の効果性を評価することを提案した。

共同進行役は、非公式な非公式協議を開催し、CMAの役割及びガバナンスの問題を議論することを提案した。

共通時間枠:SBI議長のMarianne Karlsen (ノルウェー)が進行役を務め、結論書草案及び付随する決定書草案を提示した、後者には同議長の2021年6月16日の非公式ノート、非公式協議のインプット、その後の提出文書に基づき、9つのオプションが記載された。同議長は、この文章は「不完全(imperfect)」であり、さらなる審議が残されていると認識、しかし全ての意見及びオプションを対等の形で記載していると強調した。一部の締約国は、決定書草案の中身の議論に参加したが、Karlsen議長は、この会議の目的は決定をすることではなく、SBIが第2週にCMAで議論するためのたたき台を確実に送れるようにすることだと強調した。同議長は、締約国に対し、オプションを絞り込むため、非公式の議論に参加するよう奨励した。議論の後、SBIは、結論書草案及び決定書草案をCMA 3に送ることで合意した。

SBSTA/SBI

農業に関するコロニビア共同作業(KJWA)非公式協議の共同進行役は、Philip Blackwell (アイルランド)が務め、結論書草案を提示した。締約国は、バランスのとれた文章を作成しようとの共同進行役の努力を広く歓迎し、このことは議論参加に向けた優れた開始点であるとの考えを示した。

次の項目などが議論された:結論書草案の中で、「ニュージーランド・ワークショップ」の考察を記載するかどうか、記載する場合はどのように記載するか;データの収集及び分析の手法論枠組に関する明確性の欠如;炭素貯留;生態系サービス。

一部の先進国は、KJWAは農業に焦点を当てているので、適応だけに注目しているわけではなく、緩和も含めるべきだと強調し、いかなる国の排出量削減を強制しているわけではないと強調した。一部の開発途上国は、緩和を含めることに反対した。一部の締約国は、KJWAは条約の下のものであり、パリ協定と結びつけられるべきではないと強調した。その後、非公式な非公式協議が招集された。

長期世界目標の第2回定期レビュー:非公式協議の共同進行役は、Una May Gordon (ジャマイカ)及びFrank McGovern (アイルランド)が務め、締約国に対し、2021年6月に開催された議論を反映する非公式ノートについてコメントするよう招請した。一部の先進国は、レビューの一部の要素が政治問題になっているとし、組織化された専門家ダイアログ(structured expert dialogue (SED))の次回の会合では、気候変動に関する政府間パネルの作業部会II及びIIIのさらなる参画を提案、他の締約国もこれを支持した。少数のグループは、将来のSED会合では対面式の会議を増やすよう推奨した。

一部のグループは、このレビューでは条約の下での実施方法に向けた進捗状況も検討すべきだと強調した。ある開発途上締約国は、レビューの二つのテーマ(長期世界目標の適切性及びその達成に向けた進捗状況)に同等の注目をするよう提案した。一部の開発途上国は、結論書草案の中に、レビューの次のステップも記載するよう提案した。

 共同進行役は、文書草案を作成、締約国の審議にかける予定。

廊下にて

水曜日、グラスゴーでは太陽が輝き、会場の中の空気も明らかに落ち着いてきた。カメラクルーのフラッシュを浴びることが多かった世界の指導者やその随行団に代わり、いつもの締約国とオブザーバーの組み合わせが会議やサイドイベントの会場を行き来していた。

この落ち着きも交渉の会場では溶けてなくなり、より厳しいムードになった。この日、資金や第6条など、多くの主要議題項目で協議が行われた。多くの交渉担当者は、参加者のバランスがとれておらず、「1+1」の入場規則の適用が不公平であることに対し、懸念を口にし続けた。5件の資金議題項目に関する交渉は、成功に長短がある形で開会した。緑の気候基金に対するガイダンスでは、文書草案作成のマンデートを共同議長に与えるかどうかで合意できなかった。

一部のものにとり驚きであったのは、代表団長たちが、通常は最終的な「パッケージ」合意に含めるか、または交渉議題に記載されていないマンデートを取り上げる「決定書の表書き」について、議論するため会合したことであった。締約国は、このCOPにおける決定書の表書きに対するマンデート、さらにはこの背後の動機に疑問を呈した。

他のものは、2週間の会合の最後まで疲れる交渉が続くと予想、新しい集団の資金数値目標を決定するプロセスなどの問題は、ある参加者の見方によると、「高度に政治的で、合意に達する機会が一切無い」ものである。現在、数名の交渉担当者がCOVIDの検査で陽性になったり、濃厚接触者とされたりして、自主隔離するなか、水曜日の会議の終わりを迎える参加者たちの心を占めていたのは、健康と安全の問題であった。

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