Daily report for 17 November 2025
UN Climate Change Conference - Belém, November 2025
第2週が始まり、ブラジルの議長職は、多くの項目の協議を開催し、多忙を極めていた。公正な移行、技術、資金関係問題など、他の議題項目では、技術レベルの交渉が続いた。
議長職協議
NDCs、BTRs、第9条1項、UTMsに関する議長職協議:月曜日の朝、COP 30/CMP 20/CMA 7議長職のTúlio Andradeは、これまでの協議に関するサマリーノートを提示し、コメントを求めた。多数の締約国は、「Mutirão決定書」の形での成果もしくはパッケージにするとのオプションを支持した。オーストラリア、ケニア、パナマ、カナダは、1.5℃のミッション再開を支持した。
枠づけに関し、アラブグループ、有志開発途上国(LMDCs)、アフリカングループ、その他は、共通するが差異のある責任及びそれぞれの能力(CBDR-RC)の原則への言及強化を支持し、環境十全性グループ(EIG)及びノルウェーは、「各国の国情に合わせ(in line with national circumstances)」の追加を提案した。小島嶼国連合(AOSIS)は、オーバーシュートの規模及び期間を限定するため、この10年間の間に、加速的に行動するよう求め、ノルウェー及びオーストラリアとともに、1.5℃を0.1℃ずつ上回ると問題だと強調した。EIG及びパナマは、科学(サイエンス)への言及強化を提案した。ジョージアは、リオ条約への言及を求めた。モナコ及びメキシコは、気候変動に関する義務については、国際司法裁判所の諮問意見への言及を求めた。
後発開発途上国(LDCs)は、この重要な10年間での行動の加速化、そして1.5℃に向けてのロードマップという提案を支持した。アフリカングループは、この種のロードマップには、国家決定貢献(NDCs)を未提出の国に対する提出の呼びかけを含めるほか、NDC実施への支援、緩和作業プログラムの強化、専門家諮問グループへの支援を盛り込むべきだと述べた。LMDCsは、グローバル・ストックテイク(GST)成果の実施という概念に反対し、アフリカングループとともに、NDC及び隔年透明性(BTR)統合報告書に関するダイアログにも反対した。
LMDCs、アラブグループ、アフリカングループは、特定の部門、たとえばエネルギー部門などを標的にすることに反対し、部門別アプローチ、及び長期戦略への言及を拒否した。アフリカングループ及びカタールは、野心を非炭素化と結びつけることに反対し、カタールは、持続可能な開発の概念における低炭素開発に注目するよう促した。独立中南米カリビアン諸国連合(AILAC)は、国家決定の特性を残すことを条件に、部門別ロードマップの探求を支持し、森林を含める、自然系に関するロードマップを提案した。
AOSISは、適応資金の重要性を強調した。アフリカングループは、緩和を強調しすぎると嘆き、LDCs、その他とともに 適応と資金への言及を増やすよう促した。
欧州連合(EU)は、野心の加速化への言及はどれも資金支援への言及を伴うのはなぜか、その理由を質問し、さらに新しい集団の気候資金数量目標(NCQG)への言及が1回だけなのはなぜか、理由を質問し、EIGは、全ての行動が資金を条件とするわけではないと強調した。EIGは、第9条1項への言及、及び適応資金の3倍増への言及に反対し、これはNCQGの交渉を再開しようとするものだと指摘した。EIGは、負担分担アレンジへの言及にも反対し、これらのリスクはパリ協定の国家決定という特性を損なうと指摘した。オーストラリアは、資金が最も脆弱なものにも回るよう、資金へのアクセスを強化するなど、量的な要素を含めるNCQGの実現を呼びかけた。
AILACは、条件付きのNDCsに支援を提供する場合にのみ、各国による条件付きNDCsの提出を奨励するリスクが生じると警告し、全ての開発途上国は、そのNDCsに対する支援を受ける資格を有すると強調した。
EUは、締約国に対し、気候関連の貿易措置、または貿易関連の気候対策を報告するよう要請するプロセスに、反対した。アルゼンチンは、対応措置を含めるすべての措置は、世界貿易機関の規則を遵守する必要があると発言し、締約国は、特に開発途上国に対する対応措置の影響軽減に努めた。ロシアは、貿易措置には共同便益とトレードオフがあると指摘するよう提案した。カナダは、気候措置の越境影響を議論する既存の場の活用を支持した。
議長職は、このノートを、「Mutirão 決定書」の様式にし、現在の箇条書き部分を詳細な文書に改定する予定。議長職は、締約国に対し、改定版への情報提供を、書面で行うよう招請した。
第2週のキックスタートに向けた議長職の情報交換会合:昼食時、 COP 30/CMP 20/CMA 7議長のAndré Corrêa do Lagoは、透明性及び交渉のための安全な場の提供という、議長職の約束を繰り返し、COPには作業を完了する能力があるとのシグナルを世界に見せつける機会だと指摘し、締約国に対し、11月18日の夜までに作業を終わらせ、11月19日水曜日には、閉会プレナリーを開催可能にするよう促したが、同時に11圧21日金曜日まで続く可能性も指摘した。同議長職は、締約国に対し、「タスクフォース・モードへの切り替え」を促し、各国の代表団は、このプロセスから何を持ち帰るかを聞くべきではない、自分たちの国が、社会が、そして政府が、パリ協定実施のプロセスにどういう貢献ができるかを問うべきだと強調した。
ベレン・パッケージのためのMutirãoの動員:午後、Túlio Andradeは、この協議では、「Mutirão 決定書」での各締約国の優先策に焦点を当て、さらにCOP 30でバランスの取れた成果を上げるには、どの保留事項が重要かを考えると説明した。同議長職は、締約国に対し、11月19日水曜日までに全ての作業を終了させるべく努力するよう求め、これはベレンのレガシーとなり、このプロセスを永遠に変えることになると強調した。
スクリーンには項目のリストが映し出された、これには次が含まれた:適応世界目標(GGA);公正な移行作業プログラム(JTWP);緩和作業プログラム;国別適応計画(NAPs);GST;第9条5項(事前の資金報告);第2条1c項(資金フロー・アラインメント);対応措置;資金常任委員会;緑の気候基金(GCF)及び地球環境ファシリティの報告;損失損害対応基金の報告書及び同基金へのガイダンス;適応基金報告書及び適応基金関係問題;技術実施プログラム(TIP);第13条8強化された透明性枠組の下での報告)。議長職は、締約国からの質問に答え、これらの協議が、これらの議題項目に関する技術的な協議にとってかわるわけではない、むしろCOP 30での成果全体をバランスの取れたものにすると明言した。
その後、締約国は、リストされた項目に関する意見発表を行った。この中では、次が求められた:
- GGA指標が資金負担を開発途上国にシフトしないようにするためのセーフガード、アフリカングループは、適応への国内予算の配分追跡に反対した;
- 部門別協力のロードマップ、EIGは、エネルギー転換及び森林に関するロードマップを提案した;
- 森林に関する成果、パプアニューギニアは、2030年までに世界の森林伐採を逆転することに関し文書草案を作成すると強調した;
- 2030年までのNAP実施に対するファストトラックな資金の供与;
- 気候資金を、公共の資金だけでなく、全ての資金源から動員する;
- 転換型適応だけでなく、全ての適応経路を支援する;
- UNFCCCプロセスへの健康の組織的な統合;
- 山岳地方の優先策への配慮。
山岳地方:COP 30/CMP 20/CMA 7議長職のPedro Brancanteは、これまでの協議から得られたものを指摘、これには次が含まれた:山岳に特化した議題項目の設置では意見の一致がなかった;このプロセスでの山岳地方の関連性に注目する増進型アプローチは広く支持を集めた;毎年のダイアログ開催には反対はなかった、そのモダリティについては多様な提案が出された。
山岳地方グループ、ネパール、ブータン、ペルー、チリは、毎年のダイアログを、2026年以後、SBs合同で開催することを支持し、2名の共同進行役が、このダイアログを主導し、ダイアログに関する報告書作成を行うことを支持した、さらに、SB 64以後、山岳関係の気候行動の進捗状況、課題、機会を検討し、年次ダイアログの結論を審議し、行動可能な次のステップを特定するため、合同のSB議題項目の設置を求めた。ネパール及びブータンは、2026年3月末までに文書を提出し、事務局がこれら文書をまとめることを提案した。
EU、スイス、日本は、山岳地方の問題を新しい議題項目にするのではなく、既存のワークストリーム、たとえば研究ダイアログや適応に関するナイロビ作業プロフラムの下で、議論することを希望した。EUは、毎年のダイアログの開催に警鐘を鳴らし、他の生態系に関するダイアログの開催に道を開くことになりかねないと指摘したが、このダイアログのSB 64での開催は支持した。ジョージア及びリヒテンシュタインは、毎年のダイアログからGSTへのフィードインを支持した。報告作成に関し、山岳地方グループ、EU、チリ、ペルー、ネパールは、次回のCOPに提示する正式な報告書の作成を支持した。
アフリカの特別なニーズ及び状況:Pedro Brancanteは、締約国の意見発表を求めた。AILACは、10年以上で初めての中南米でのCOP開催では、地域への偏見が見られたとして嘆き、GRUPO SURとともに、このセンシティブな問題の議論再開に警鐘を鳴らし、開発途上国の、特に気候変動の影響に最も脆弱な諸国の、特定のニーズ及び特別な事情への配慮に関するUNFCCCの第3条2項を指摘し、パリ協定ではLDCs及び小島嶼開発途上国(SIDS)を特別な認識を持って扱っていることを想起した。パキスタン、ブータン、エクアドルは、同様の懸念を提起し、パキスタンは、開発途上国同士の競合に失望した。セントルシアは、SIDSの特別なニーズ及び状況は超えられない一線であると強調した。
アフリカングループは、アフリカ地方の脆弱性はユニークなものであると主張し、COP 28及び29でのこの問題の進展の無さを嘆いた。アフリカングループは、次の点を指摘した:開発途上国の特別なニーズ及び状況を認識するCMAのカバー決定書;開発途上国、特にアフリカにおける気候変動の頂点に関する意見書の提出;事務局によるアフリカの締約国の意見書取りまとめ、及びCMA 7での審議。
議長職のBrancanteは、締約国の意見は分かれ、意見を一致できそうにないと、COP 30gい朝食に報告すると述べた。同議長職は、この問題に関する特別イベントが11月21日金曜日に開催されると指摘、参加を招請した。
他の国際機関との協力:COP 30/CMP 20/CMA 7 議長職のLuiz de Andrade Filho主導の協議で、コロンビア、EU、英国、EIG、カナダ、パラオ、オーストラリア、パナマ、モンゴルは、これまでの意見を捉える非公式ノートの作成を支持した。コロンビアは、この文書では次を論じるべきだと強調した:定期的な会合を促進するための議題項目の設置;実質的な議論への移行;国際協力からパリ協定の実施に情報を提供できるようにする;リオ条約同士のコミュニケーション促進。
サウジアラビア、ロシア、アフリカングループ、イラク、中国は、反対し、事務局と国際機関の間の協力がどのように行われるかを明確にする必要があるとして、時間が限られていると指摘した。アルゼンチンは、リオ条約はそれぞれ独自のマンデートや資金源を有すると警鐘を鳴らした。
議長職は、この会合期間中に次のステップについて議論し、締約国に報告すると申し出た。
技術レベルの交渉
緑の気候基金(GCF):COP/CMA非公式協議では、David Kaluba (ザンビア)が共同進行役を務め、COP及びCMA決定書草案の第2版に関する意見交換が行われた。多くの締約国が、GCF理事会の報告書を歓迎したが、アラブグループは反対した。
GCFのパートナーシップに関し、先進国は、「先進締約国からの寄付額増加」の削除を求めた。
カナダ及びAILACは、直接アクセスのパラグラフに、先住民への言及を入れるよう求め、AILACは、他の脆弱なコミュニティへの言及も要請した。カナダは、理事会のジェンダー行動計画への言及追加を支持したが、アラブグループは反対した。
アラブグループは、早期警戒システムへの支援を求めたオマーンの要請が不公平な扱いを受けたとして嘆き、拒否の合理性に関する速やかな対応を求める文案を提案した。
CMA文書に関し、先進国は、NCQG決定書に関するパラグラフを括弧でくくるよう要請した。
共同進行役らは文書草案を改訂する予定。
損失損害対応基金:COP非公式協議で、共同進行役のDaniel Lund (フィジー)は、文書草案への意見発表を招請した。
アラブグループは、全ての開発途上国はこの基金の資金にアクセスするとの表現を想起する必要があると強調し、先進国に対し、損失損害に対する支援の供与を続けるよう促した。アラブグループは、先進国の「逆行(backtracking)」を非難し、この懸念への対応がなされなければ、手順規則草案の規則16項の適用を求めるとし、ガイダンスでは、先進国の歴史的責任に言及するよう主張すると強調した。EU及び日本は、逆行の考えに反対し、英国とともに、過去の決定書から個々の要素を「いいとこどり」しているとして非難し、資金アレンジの運用開始に関する決定書を実施する意図があると強調し、全ての締約国がそうすることを希望すると述べた。
AOSISは、直接の予算支援メカニズムを介する、直接アクセス・モダリティの設置を促した。EUは、COPは次回の会合での直接アクセス・モダリティの運用開始を期待すると指摘することを提案した。EUは、バルバドス実施モダリティの下で、資源配分を進めるため、プレッジの転換をどう表現するか、AILACと議論したいと述べた。
LDCsは、アフリカングループ及びAOSISの支持を得て、理事会はモダリティ及びプロセスが資源アクセスの障壁にならないようにすることを、他者の利益優先という高い法的務の問題とは、分けておくべきだと述べた。アラブグループは、「他者の利益優先の法的義務(fiduciary standards)」に「高い」は不要だと述べた。
非公式な非公式協議で議論が続けられた。
適応基金:CMP非公式協議で、共同進行役のKoosje Beumer-van der Loo (オランダ)は、適応基金理事会の年次報告書に関する文書草案について、意見発表を招請した。
アフリカングループ、アラブグループ、AILACは、革新的な資金調達手段探求への言及に反対した。EUは、2025年で3億米ドル以上との新しい資源動員目標の承認について、「これまで以上に多数の貢献者から(の動員)」と特定するよう求めた。スイスは、3億米ドルの数字に警鐘を鳴らし、理事会は現実的な数字目標を設定するべきだと強調した。EU及び英国は、先進国に対し、基金のマンデート及び資源動員目標の達成に必要なレベルの資源供与を要求することに反対した。
EU、AILAC、AOSISは、「受益不足の地域(underserved regions)」という表現に警鐘を鳴らした。ロシア、アラブグループ、アフリカングループは、関連のグループに対し、理事会の空席1つへの候補指名を促す表現に反対したが、EUは、これは理事会がその業務遂行に足る能力を確保するためだと強調した。AOSISは、基金内の認定組織を相互に認めあうことが重要だと強調し、EUは、「機能的等価性」の考えについて、検討する時間を要求した。
CMA非公式協議では、Isatou Camara (ガンビア)が共同進行役を務めた。EUは、理事会に対し、資金のアウトフローを3倍にする戦略を策定するよう招請することに反対した。(NCQG決定書 パラグラフ16) 英国は、GGA達成支援への言及は時期尚早だと述べた。
共同進行役は、文書草案のスリム化を図る予定。
事前の気候資金報告(パリ協定第9条5項):CMA非公式協議では、Isobel Bartholomew (英国)が共同進行役を務め、共同進行役に対し、文書草案のスリム化が求められた。少数の開発途上国グループは、ユニークな意見は保持する必要があると強調した。
AOSIS、LDCs、AILAC、アフリカングループは、第9条5項の隔年報告書で報告されるべき情報のタイプについて、決定書 12/CMA.1の附属書の更新案を作成したと指摘した。英国、カナダ、オーストラリアは、附属書を変更しないとのオプションを保持する必要があると強調した。EU、英国、カナダ、オーストラリアは、締約国が考慮するべき要素に関するガイダンスを示唆し、これにはNCQGに関連する情報、報告作成課題の克服、アクセス改善努力、緩和と適応のバランスが含まれると述べた。アフリカングループは、文書草案の次のバージョンに懸念がある場合は、規則16の適用を提案する可能性があると述べた。
COP非公式協議で、アラブグループは、COP決定書がCMA決定書の鏡像になることを期待したが、EU、英国、カナダは、CMA決定書に留意する、COP決定書という慣習の継続を促した。
共同進行役らは、文書草案をスリム化する予定。
資金フロー・アラインメントに関するダイアログ (パリ協定第2条1c項):非公式協議で、共同進行役のZaheer Fakir (UAE)は、文書草案への意見発表を招請した。
セーフガードの議論に関し、EU、英国、カナダは、気候の正義、部門別の状況、社会経済的な優先性などでは、合意された表現を用いる必要があると強調した。ユニラテラルな貿易制限措置(UTMs)に関し、EUは、対応措置の項目を、UTMsを論じる適切な場だと指摘し、カナダは、この問題での議長職協議も適切な場だと指摘した。アラブグループ及びLMDCsは、UTMsの影響回避ではなく、UTMsの回避とするよう求めた。
LDCs、AILAC、スイスは、将来の作業のタイムラインを論じるよう促し、AILAC及びカナダは、可能性ある成果の考察を支持した。LMDCs及びアラブグループは、「細分化への対応」という表現に反対し、これはトップダウン手法を指すと指摘した。スイス及びカナダは、ダイアログの共同議長による、ハイレベル・フォーラム開催の提案を想起し、UNFCCC以外の行動者との議論は価値があると指摘した。
EUは、資金の規模拡大に関する常任のプラットフォームを提案し、これは協力関係を促進し、資金フロー・アラインメントを強化すると述べた。アラブグループは、プラットフォームの考えが保持された場合は、第9条1項の実施及びその第2条1.c項の補足性に関するプラットフォームにするべきだと発言し、年次報告の作成には反対するとし、ダイアログは議論(discussion)をする場であり、討議(deliberation)をする場ではないと強調した。AILACは、実のある成果を支持すると表明した。カナダは、GSTへのフィードインを強調した。
共同進行役は、文書草案を改定する予定。
パリ協定第6条2項(二国間協力手法):CMA非公式協議では、Peer Stiansen (ノルウェー)及びPacifica Achieng Ogola (ケニア)が共同進行役を務め、文書草案について意見交換を行った。
技術専門家レビューに関し、LMDCs及びアラブグループは、専門家の「マイクロマネージメント」に警鐘を鳴らした。EUは、熱帯雨林諸国連合(CfRN)と共に、専門家の理論を理解し、不一致点の特定手法を理解するにはさらなる情報が必要だと強調した。EUは、事務局に対し、第6条2項のガイダンス実施に関する将来の方億書では、さらなる詳細及び細分化を求めるとのパラグラフを支持したが、LMDCs及び日本は、反対した。CfRNは、環境十全性の情報も追加するよう主唱した。
LMDCsは、第6条2項のガイダンスの実施に焦点を当て、そのキャパシティビルディングにも焦点を当てるよう促した。日本は、アフリカングループ、スイス、ロシア、ニュージーランド、EUの支持を得て、パリ協定第5条2項(森林)でのキャパシティビルディングへの言及を削除するよう促した。さらに、日本は、LDCs及びCfRNと共に、第6条2項キャパシティビルディングに関わる他の国際機関が果たす役割を明確にするよう求めた。EU及びCfRNは、報告書を議論し、ガイダンスの明確化を図る専用の場に言及するよう求めたが、LMDCsは、反対した。日本は、第6条2項の野心ダイアログの創設を提案した。
国際レジストリについて、アフリカングループは、現状への懸念を指摘するよう要請し、多数の国が国際レジストリを国内のレジストリとして利用していると指摘した。LMDCsは、事務局の財務状況への言及削除を提案した。
スイスは、以前のCMA決定書における論理面での不一致、及び不正確な表現を指摘し、合意済みの文章の利用を求めた。ニュージーランドは、文書全体に過剰な表現が見られるとし、技術専門家のレビューは6回だけだと指摘した。アラブグループは、LMDCsの支持を得て、文書全体を括弧でくくるよう求め、不一致のある分野でのキャパシティビルディングを要求するなど、短い文章の追加を求めた。
共同進行役は、文書草案を改定する予定。
国別適応計画(NAPs):COP非公式協議では、Antwi-Boasiako Amoah (ガーナ)及びCassandra Moll (ニュージーランド)が共同進行役を務め、支援のニーズに特化した文書草案の一部について、締約国が意見を表明した。
日本は、EU及び英国の支持を得て、NAPの実施を可能にする条件が重要であると強調した。GRUPO SURは、AILAC及びカナダと共に、資金動員への言及を削除するよう提案した。カナダ は、「参加性の高い統治プロセス」という表現を提案したが、アフリカングループは反対した。LDCsは、実施手段(MoI)に代わる表オ元を提案、政策はコストがかかることを意味し、このため、可能にする条件は、MoI次第であると述べた。
情報交換プラットフォームの重要性に関し、AILACは、情報の存在自体は実施を助けることにはならないと強調し、LDCsは、日本及び英国の支持を得て、NAPの策定及び実施のためのキャパシティビルディングを求めた。
適応の本流化に関し、アラブグループ及びLMDCsは反対したが、日本、カナダ、EU、英国は、政府の多様なレベルへの言及を支持した。
アラブグループは、モニタリング、評価、学習システムの作成のみを取り出すことに反対したが、GRUPO SUR及びEUは、適応委員会及びLDC専門家グループに対し、そのようなシステムの強化を支援するよう要請するとの表現の追加を提案した。
グローバル・ストックテイクの成果の実施に関するダイアログ(決定書1/CMA.5のパラグラフ97参照):CMA非公式協議で、共同進行役のRicardo Marshall (バルバドス)は、このダイアログの範囲、タイムライン、アウトプットに関する意見発表を招請した。締約国は、範囲(scope)を中心に議論し、SBIへ送られた非公式ノートには4つの主要なオプションが記載された。
AILACは、非公式な非公式協議での議論内容を指摘し、第1回のGST(GST-1)決定書の実施の機会を特定し、それを加速化し、支援するダイアログにするべきだとの5番目のオプションを提案した。さらに資金の供与及び動員、キャパシティビルディング、技術開発と移転は、NDCs及びNAPsを可能にする主要な要素であり、中心的な役割を果たすとの認識を示した。
LMDCsは、この文書の全ての要素への懸念を表明し、これはGSTのマンデートと重複すると指摘し、この草案はダイアログの資金に関する枠付けを逸脱していると指摘した。さらに、ダイアログにおいて、適切で譲渡方式の資金の供与、及び国際協力の強化に関する、ギャップ、ニーズ、及び機会の特定を行うことへの支持を表明した。
AOSISは、GST-1は多数の進路修正分野を特定し、その成果について行動をとる必要があると強調、2028年まで毎年ダイアログを開催する必要があり、そのサマリー報告書及び決定書をアウトプットとすることを支持した。
開発途上国によるパリ協定の下でお報告書作成及びレビューについて、資金上及び技術的な支援の供与:CMA非公式協議で、共同進行役のSandra Motshwanedi (南アフリカ)は、括弧書きを外し、明確な文章にするため、非公式な非公に移るよう求めた。
英国及びEUは、賛成し、事務局に対し、開発途上国の報告作成プロセスの改善活動が終了しているかどうか、開発途上国へのアンケート調査を義務付けることを提案した。G-77/中国は、決定書18/CMA 5 はCMA 7での将来活動の議論を規定していると強調した。オーストラリアは、開発途上国への支援の必要性を認識し、どのような活動であれば最善の結果が得られるかを理解することが需要だと指摘した。
非公式な非公式協議で、議論が続けられた。
気候技術センター(CTC)のレビュー及び機能:COP/CMA非公式協議で、共同進行役のMattias Frumerie (スウェーデン)は、決定書草案に残る括弧書きについて、コメントを招請した。
締約国は、評価パネルは「地理的なバランス」が取れているものとするとの表現で合意し、次回のCTCレビューを2039年に開始することでも合意した。
EUは、CTCへの支援供与が可能な国への、支援供与の招請を提案した。アラブグループ、中国、ケニアは、反対し、これは先進校の義務を薄めるものだと強調し、先進国による支援供与の招請を提案した。LDCsは、「先進国及び(支援供与を)行える立場にある他の締約国」という表現を提案した。日本、ノルウェー、英国は、CTCの多様な資金源からの資金に関する決定書2/CP.17における合意済みの表現を指摘した。チリは、「締約国に対し、支援の供与を招請する」を提案した。
技術実施プログラム(TIP):CMA非公式協議で、共同進行役のOmar Alcock (ジャマイカ)は、閣僚のペアで次を議論すると述べた:条約、GSTの成果、UTMs、知的財産権体制、TIPへの資金支援。同共同進行役は、SB 63から送られた文書の他の側面にも注目するよう求めた。
マンデート及び目的に関し、EU、アフリカングループ、AILAC、AOSIS、英国、ノルウェーは、「1.5℃目標を達成可能な位置に保持する」の追加を提案した。アラブグループ及び中国は、反対し、パリ協定の気温目標全体を記載するよう要請した。LDCsは、適応の重要性を強調し、緩和目標及び適応目標の両方への言及を提案した。中国は、TIPはパリ協定を実施するためのもので、GSTの成果を実施するためのものではないと指摘した。
原則に関し、英国及びフィリピンは、脆弱な諸国のニーズを認識するよう提案した。アラブグループは、全ての開発途上国のニーズへの対応を求めたが、EUは反対した。LDCs及びEUは、若者及び子供たち、障碍者、地方コミュニティのエンパワーメントを加えるよう提案し、G-77/中国は、先住民の知識及び能力、並びに先住民の技術から学ぶ必要があると強調した。アラブグループ、中国、インド、セネガルは、特定のプログラムへの言及を削除するよう提案したが、EU、英国、日本は、反対した。
EUは、現在技術メカニズムの下で行われている作業を補うため、技術の展開、普及、移転に注目するよう提案した。G-77/中国は、研究開発を含める、技術のサイクル全体が対象であると強調した。EUは、国内のイノベーションシステムの強化や国内の認定組織への言及を削除するよう提案したが、G-77/中国は、反対した。
G-77/中国は、技術へのアクセスに対する障壁の除去という表現を提案した。アラブグループは、ライセンスを含める障壁への対応という表現を提案し、次の新しい関連技術を特定する国への支援という表現も提案した:二酸化炭素回収、利用及び貯留;二酸化炭素の除去;クリーンな水素。
夜も議論が続けられた。
公正な移行作業プログラム:CMAコンタクトグループでは、Joseph Teo (シンガポール)が共同議長を務め、文書草案の新しいバージョンを審議した。
序文に関し、多様な締約国及びオブザーバーは、個別の国によるジェンダーの定義、合意された表現に関する逆行の警告、危険な前例などに言及する脚注に反対した。パラグアイは、脚注案の削除は国内の制度や法律上の問題を引き起こすと述べた。英国、カナダ、EUは、CBDRを含めるUNFCCCの原則への言及削除を提案し、これはCMAの項目だと指摘した。LMDCs及びアラブグループは反対し、原則は公正な移行の重要な中身であると述べた。エジプトは、ICJの諮問意見を引用し、パリ協定はUNFCCC及び京都議定書と合わせて解釈されるべきだと確認した。
次の表現などでは、多様な意見が表明された:人権の表現;先住民の権利;化石燃料からの移行への言及;移行型燃料の役割;自主的なライセンス、特許のプール、技術移転におけるオープンな基準;重要鉱物の扱い。EIGは重要鉱物を「移行鉱物(transition minerals)」に変更するよう提案し、多様な締約国及びオブザーバーもこれを支持した。
G-77/中国は、UTMsの議論を求め、LMDCs、アラブグループ、ロシアは、締約国にUTMsの拒否を求め、JTWPの下で、UTMsを議論する場を作ることを提案した。先進国は反対し、EUは、締約国による対応措置の国際的な検証は、議論範囲の外だと述べた。EUは、クリーンな技術及びエネルギーに不可欠な材料に対する輸出制限措置について議論するよう提案した。
英国、カナダ、ノルウェー、EIGは、公正な移行に関するツールボックスの作成を支持し、さらにこの問題に関するガイダンスの作成も支持した。
非公式な非公式協議での議論が続けられた。
ジェンダー:COP非公式協議では、Carol Franco (ドミニカ共和国)及びJared Huntley (オーストラリア)が共同議長を務め、新しいジェンダー行動計画の下での活動について議論を続けた。
年齢別、ジェンダー別の情報に関し、ロシアは、「性別及びジェンダー別の情報」という文章を希望した。欧州連合、英国、AOSISは、反対し、合意した表現を保持する必要があると強調した。ネパールは、障害別のデータを入れるよう要請した。ジェンダー分析の管理及びジェンダー別のデータの利用を促進し、ジェンダー対応型の気候政策の実施に情報を提供することに関し、インドネシア及びロシアは、「性別対応指標」を支持した。
AOSISは、各国の国内気候システムでのジェンダー分析において、ジェンダー別データへのアクセス性を強化し、その利用を促進するため、制度能力を構築するよう促した。各国政府及び他の利害関係者のキャパシティビルディングの強化について、イランは、各国の国情を考慮するとの注意書きを入れるよう要請した。
キャパシティビルディングに関し、AOSISは、各国のジェンダー及び気候変動の窓口に対し、定期的に訓練を行う必要があると強調した。インドネシアは、生殖面の健康及び権利の議論を強調した。アラブグループは異議を唱え、これは終えられない一線だとし、削除を求めた。ネパールは、無給のケアワーカーについて議論するよう求めた。
廊下にて
気候会議の第2週、ベレンに降り立った閣僚たちは、熱帯のスコールで出迎えられた。会議場内の参加者は、雨漏りのする屋根に打ち付ける雨音に負けないよう、声を張り上げていた。会場内は、比喩的にも物理的にも音の洪水となった。
議長職は、可能な限り早期に、交渉を終わらせようと、いくつかの方式で議論を進めた。「四大問題」の議論は、7時間近くに及び、4項目を全て網羅する「Mutirão 決定書」の作成が提案されたが、「これはカバー決定書に別な名前をつけただけだ」と、あるオブザーバーは、指摘し、「このプロセスの悩みの種」になり始めた。技術の領域と政治の領域の境目がぼやけてきたため、「Mutirãoパッケージ」は、形がわかりにくくなっている。
技術レベルの交渉も、それほど進んでいない。締約国は、稲光や雷にも屈せず、ジェンダーや公正な移行で議論を交わし、資金の議論では、手順規則16項の発令の可能性が取りざたされた。ある参加者は、「リオ地球サミットの精神を発揮しようと言っていたが、実現は難しいようだ」と指摘した。「UNFCCCの兄弟にあたる条約との協力強化さえ、支持されていない」とも。